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第三回 群馬のパワースポット妙義神社と紅葉の湯

榛名神社に赤城神社、霊峰に上毛三山を抱える群馬県はパワースポットの宝庫でもある。
そのわりには県外から訪れる人々も少なく、休日に行くのは年配者だけの現状でも何とかやっていってる過疎スポットなのも群馬らしい姿だ。

どこがお気に入りか、何がいいかと考えると色々答えが出てくるが当方が最も気に入っているパワースポットは妙義山である。
妙義温泉にネギ畑と蒟蒻芋畑、大の字が目立つマークを見ながら子供でも登れるコースに鎖の付いた足場。県内の子供たちならほとんど必ず訪れる、林間学校の妙義少年自然の家。テーマソングを覚えさせられて、慣れない鎖を手に登る山道と秋の紅葉。

疲れきって空を見上げると、遠くに見えてくるあの極彩飾のお社とお土産物屋の呼び込みの声。何故か熊避け鈴や杖が並べられた店を中央に抜けるように繋がっていく、とても角度が高い坂道。
その先には長い長い石段と、悪しきモノを遠ざける入り口が待ち構えている。

褌でも絞めるように力を込めて石段とごつごつした岩の階段を登りきり、眠る本殿を目指して突き進む。厄払いを受けている祝詞が聞こえてきたら目的地はもうすぐ、

国宝級の文化財、妙義神社のお出でましだ。
神様にお祈りをするよりも長すぎる道のりに、息を切らさないで辿り着けた事がかつて有っただろうか? 長居をする余裕もなくすぐに立ち去って、坂下の道の駅でソフトクリームを食べてしまう。

熱々の味噌おでんもいい。舞茸の天ぷらにそば、ついつい地元農家のお野菜なんか抱えきれないくらいに買い込んでしまう。
そして、落ち着いた所で向かうのは道の駅を少し登った先にある紅葉の湯。
解放感溢れる露天風呂は、全面に妙義のお山を観望しながら湯に浸かり。まるで野生にでも還ったかのような解放感を与えてくれる。
秋になれば露天に紅葉が舞い込んで、落ち葉は温泉まで彩っていく。

風呂上がりに食べる食堂のメニューは、荻野屋の釜飯の器をミニサイズにした釜飯プリン。スプーンを釜に差し入れてプリンを掬いだしては口に運ぶ。
ウトウトとしながら妙義の景色を眺めていると、あの石段を登りきった思いが報われたようないい気分だ。
春の妙義に、秋の妙義。冬になれば、ここは雪に覆われた積雪の妙義になる。

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