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【報告】20代・30代有志を中心にUターン促進策を語り合う「成人式・三十路式タウンミーティング@山形」を開催

 若手公務員を中心にUターン促進策を提言する「官民共同チーム『匠』」は、6月28日(金)の夜、山形市南部公民館にて「成人式・三十路式タウンミーティング」を開催した。
 これは、同チームが昨年度から提唱している「地元出身の若者が一堂に会する成人式等を、Uターン促進のチャンスとする」という考えを一般向けに紹介し、参加者との意見交換から実現の糸口を得ようと企画されたもの。20歳前後の学生や30歳前後の若手社会人、行政・教育関係者などが集まり、それぞれの立場から、経験や実感に基づいた意見が交わされた。

 会では初めに、発案者の一人である山本泰弘が、山形県の人口減少の実態や現状のUターン促進策の課題なども盛り込んだ提言資料を解説。成人式や、県外の一部の地域で取り組まれている「25歳同窓会」、山形など県内にも広がりを見せる「三十路式」についての提案はあるものの、その実現の方法を模索していることを報告した。

官民共同チーム「匠」の提言資料

 続く意見交換では、参加者各自のエピソードから、出身者に地元の情報を継続して届けることの必要性と難しさが認められた。地元を離れた人に地元との接点を持たせるために成人式や三十路式などのイベントは重要な半面、昨年成人式を経験した学生からは式典後に自主企画する祝賀会をめぐるトラブルが、山形三十路式の運営に携わった参加者からは有志の実行委員のみによる活動の苦境が語られ、いずれも個々人の労力に依存したイベントになっていることが語られた。

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 会を通しての主要な意見は下記のとおり。

 会の終了後は、場所を移して酒食を交えた「延長戦」も行われ、地域社会の将来についてそれまで以上に熱のこもった話し合いで盛り上がった。


【開催概要】
・日時:2019年6月28日(金)18:30~20:15
・会場:山形市南部公民館 研修室1
・主催:官民共同チーム「匠」(若手公務員中心の有志のプロジェクトチーム)
・参加者:15名
 属性:大学生4、公務員4、教育者1、青年会議所1、その他民間5(うち、山形三十路式関係者2)
 年代:20代 5、30代 7、40代 3

【主要な意見】
・出身者にUターンの選択肢を示すには、地元を離れた人にも地元情報(同窓会や祭りなどのイベント、就活・転職情報、移住促進政策など)を継続的に届ける必要がある。
・地元情報を届けるには、同級生や出身者グループの「生きたオンラインネットワーク×継続性」が必要。内輪の連絡網でなく企業の提供するもの。
・成人式・25歳同窓会・三十路式はそれぞれ、どんな人に“刺さる”(≒的を射る)ものにするか、ターゲット像(“ペルソナ”)を明確にしないといけない。
・成人式の改造は、市町村の規模によって描けるシナリオが異なる。規模別にいくつか漸進的なプランを作るとよい。そして提言を取り入れてくれる市町村を探したい。
・山形三十路式は、実行委員の中の数人の努力でどうにか成り立っている状況。参加者は何より同級生との再会が目当てで、そこで移住や婚活のブースを設けてもほぼ無意味。
・鶴岡で行われている「鶴岡帰省者忘年会/納涼会」は年代を問わず気軽に参加できるイベントであり人気のようだ。市の委託で企業が運営。参考にしたい。


続く第2回タウンミーティングの報告はこちら


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