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初マラソン日本最高記録

伝統のある、びわ湖毎日マラソンが昨年でなくなり、今年から大阪マラソンと統合された大会となった。前半はフラットで進むが、29km過ぎからアップダウンが始まるという、なんともタフなコースである。

レースが動いたのは上りが一旦終わった30km手前。ペースメーカーが帳尻を合わせようとしてペースを上げると、それについていったのは川内選手(あいおいニッセイ同和損保)と村山謙太(旭化成)選手。一時、2'53"/kmまで上がったが、二人は後続を話すことができず再び集団となった。その後、山下選手(三菱重工)が集団を引っ張り、人数が徐々に絞られ、気づくと山下選手のほかに浦野選手(富士通)、星選手(コニカミノルタ)と、この3人に優勝争いが絞られた。

レース中、山下選手と浦野選手が笑い合うシーンも印象的であった。ずっと引っ張った山下選手が浦野選手に引っ張ってほしいとお願いしたそうだが、同学年の二人だからこそ成立したシーンだろう。

しかし、勝ったのはこの二人ではなく、星選手だった。星選手は、帝京大学在籍時、10区区間賞の後、2年連続で2区を走っている。今年のニューイヤーもエース区間の4区を走っており、実力は十分であった。37kmを過ぎて独走態勢を作り、そのまま最後まで逃げ切った。2:07'31"は、堂々の初マラソン日本最高記録である。ちなみに帝京大学初のマラソン優勝者ではないか?と思う。育成の帝京大学、中野監督もさぞ嬉しいことだろう(もちろん現所属のコニカミノルタスタッフの人たちも)。

山下選手は2:07'42"、浦野選手は2:07'52"で、浦野選手を最後まで追った丸山選手(旭化成)は2:07'55"と、ここまでが7分台。続いて岡本選手(中国電力)、今井選手(トヨタ自動車九州)の順で6位までが決まり、これに2戦の平均が適用された川内選手を加えた7人がMGCの出場権を獲得した。岡本選手と今井選手のハイタッチが多くの人たちを感動させた。マラソンに年齢はだんだんと関係なくなってきているようだ。

難コースにも関わらず、気候条件が良かったことから好タイムが続出した大阪・びわ湖毎日の統合マラソン。来年以降は、今日のタイムが指標となることは間違いない。設楽選手(Honda)や村山謙太選手は後半に失速してしまったが、持っている能力は高い選手なので、またいつかリベンジしてくれることを期待したい。次のMGCも大変盛り上がりそうだなと思わせてくる今日のレースであった。

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