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【リーンインで上手くなる!】

リーン三態

バイクの基本フォームである『リーン三態』。
リーンアウト、リーンウィズ、リーンインの3つのフォームのことを言います。

・リーンアウト=バイクの傾きよりもライダーの上体の傾きが少ない(上体は直立に近く、バイクだけが傾いている)

・リーンウィズ=バイクの傾きとライダーの体の傾きが一致

・リーンイン=バイクの傾きよりもライダーの上体の方がイン側に傾いている

リーンアウト

ではリーンアウトはどんな場面で使うと良いでしょうか。

バイクは車体を傾けてバンク角を発生させないと曲がりません。このバンク角を一番つけやすいのがリーンアウトです。

リーンアウトは上体が地面と垂直でバイクだけを傾けるため、
・頭(視界)を水平に保つことができるのでバンク角を把握しやすい
・外足のステップに力を入れやすく滑った時に立て直しやすい
・低速時もバンク角をつけやすいのでUターンなどの時に舵角を大きくすることができる
といったメリットがあります。

デメリットとしては、
・右コーナーではスロットルが遠くなり開けにくくなる
・バンクさせやすいがゆえに、バンク角の限界(車体やステップなどの接地による)が訪れるのが早くなる
といったことがあります。

バンク角の限界が訪れた場合は、それ以上バイクを寝かせて対処するということができません。そんな時はリーンウィズのフォームを使えば、リーンアウトより車体のバンク角は浅くなり限界バンク角に余裕ができます。

リーンウィズ

リーンウィズは一番基本となるフォームで、幅広いシチュエーションに対応することができます。

リーンウィズについては【リーンウィズで速くなる!?】シリーズに詳しく書いていますので併せてご覧ください。

リーンウィズを使ってもバンク角の限界に達してしまう場合は、リーンインを使うことになります。

リーンイン

リーンインは白バイ隊員が使うフォームと言えばイメージしやすいでしょう。
白バイはエンジンガードやサイドのボックスなどが装備されているためバンク角を深くする事ができません。
そこで浅いバンク角でもコーナリング速度を高めるため必然的に、体をコーナーの内側に入れたリーンインのフォームを駆使しています。

リーンインは3つのフォームの中で最もバンク角を浅くすることができるので、雨の日など滑りやすい路面でバンク角を抑えてコーナリングをすることができるのがメリットです。

しかしデメリットとして、コーナリング時に頭がイン側に入るためコーナー先の見通しが悪くなること、バイクより大きく身体をイン側に入れているために万が一タイヤが滑った時に立て直しがしにくい体勢であることが挙げられます。

そこでおススメしたいのが、基本はリーンウィズで体が少しだけ先行する感覚の弱リーンインです。

弱リーンイン

バイクは右手・左手・右足・左足で操作するものがバラバラなので、右コーナーと左コーナーで得意不得意が分かれる場合があると思います。

右コーナーと左コーナーは同じ感覚で曲がれるのが理想だと思いますが、様々な要因により違和感が生じてしまうのです。

その違和感の一つに、どちらのコーナーもリーンウィズで回っているつもりが、片方のコーナーだけリーンアウト気味になっているというケースがあります。

いわゆる体が外に逃げているという状態です。左右でフォームが違うことも決して悪いことではないのですが、もしもリーンウィズで回ろうと考えているのに体が外に逃げているとしたら、上体を若干だけ先行して倒していくような感覚弱リーンインのフォームで体を遅れないように修正するとバランスが良くなります。


引き出しを増やす

『自分はいつもリーンウィズで走っている』という人がいたとしても、コーナリング中のある局面ではリーンアウト気味であったり、リーンイン気味であったりするものです。
もしそのような変化がないとしたら、ただバイクに固定されているだけのお地蔵さんライディングになっています。

身体を柔かく使って、時にはリーンアウトやリーンインのフォームをコーナリング中にあえて試してみて感覚を掴んでおくと良いでしょう。
そうして状況に応じて、いろんなフォームを使い分けられるようになれば、より安全にライディングを楽しむことができるようになります。

常に積極的に『ライディングテクニックの引き出しを増やす』ことを心がけてください。

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