執事の館 帰宅レポ

 訪問日:2018/07/15

 初めまして、この投稿を見る方には殆ど知られていないであろうなろうとかその辺りの三文物書きのQtahtと言います(本来の名義は異なりますが割愛)。
 取り敢えず「執事の館」について感想を書き連ねつつ、もうちょっと興味を持つ人が増えてくれるといいなあと思う次第。

 きっかけは、彼女氏から「FGOの脱出ゲーム行こう、候補は名古屋ぐらいしかないから」とかなりトントン拍子で予定を詰められたことから始まる。
 と言っても、2人とも名古屋なんて初めてであるので、その時点では脱出ゲームを体験して翌日帰る、ぐらいの予定だったと思う。
 しかしここで、俺は「執事の館」が名古屋にあることを思い出し、帰宅(=訪問)を思い至ったのである。

 ところで「執事の館」とはなにか。
 ざっくり言ってしまえば「会員制の執事喫茶」なのだが、細かい説明は公式サイトと広報(松原氏)のTwitterアカウントがあるので紹介したい。
 公式:https://www.butlers-house.net/
 公式Twitter:https://twitter.com/butlers_house/
 Togetterまとめ:https://togetter.com/id/butlers_house
 基本スタンスとしては「東海地方の素材や職人などを重用し、それを広める」ことと「お嬢様・旦那様(要は顧客であるが)に非日常感を体験してもらう」というのが重要なコンセプトである……と解釈している(私見です。異論は認める)。
 で、給仕のスタイルは「時間制での食べ放題・飲み放題(公式に沿えば『すきなものを、すきなだけ。』)であるが、これは予め提示された料理やお菓子などを少しずつ、何度かに分けて給仕してもらうスタイルであり、食べ放題特有の(というか俺特有の)無計画に食べ過ぎる……ということはない(自制がきく限りは)。
 俺個人としては食事にお金をかけるのは苦でもなく、胃が縮んできたとは言えついうっかり食べ放題に入ってしまう程度には食道楽である。
(でもおハイソなところには耐性がまったくないところまでが定型文)
 そのため、以前から執事の館の「お申し付け(お取り寄せ的なものである)」を楽しんだりはしていたのだ。
(「お申し付け」は無料メルマガ登録でも可能なので、是非お勧めしておきたい)
 帰宅には予約(2週間前より可能)が必要で、催し事が予定されると本当にまたたく間に予約が埋まってしまうので、注意されたし。
 俺はなんとか受付開始直後に予約を入れたので大丈夫だったが……。

 細かい御託はさておき、帰宅当日。
 当初はあちこち行ってから館に向かおうとしていた我々だが、
 気温:あつい
 湿度:じめっとしてる
 日差し:まぶしい
 科学博物館:コナンコラボのチケットを買うだけで30分待ち、参加はさらに数十分待ち
 ……という有様で、ホテルに荷物を置いて最寄り駅に辿り着くのが精一杯だった(その上、白い綿の長袖シャツだったので熱が籠るのである)。
 帰宅予定の時間を調整しつつ歩くこと数分、それらしい建物と馬車(トヨタ・レクサス)の姿が。噂に聞いていたが想像以上にヤバい雰囲気に、おハイソ耐性のない俺はすでに膝がガクガク。
「早すぎるか?」「いや、15分前ぐらいだし適切だろ」と彼女と目を泳がせていたのもつかの間、扉を開けて現れた爽やかなイケメン。
 館のドアマン、浄心さんである。
「お帰りなさいませ」の爽やかな声にフヒヒとか言いながら頭を下げ、準備の間に会話を続ける。
 趣味に「ダーツ」と書いていた為、プレイするペースとか選手動画は見るか、などを聞かれ「さ、最近はペース落ち気味で」としか言えなかったのが惜しまれる。
「バレルとかシャフトにこだわりなどは?」と聞かれ「バレルはちょっと高いのを……買っておいて……スコアが目標超えたら使う用の願掛けに……」としどろもどろになって答えていました。
 だから洒落て「ダーツ」とか書かずに素直に「ニンジャスレイヤー」とか「ゴシックは魔法乙女」って書いておけばよかったんだよ! バカ! ウカツ!

 名古屋に来訪した目的を濁しつつ話すと、「脱出ゲームというと、FGOの?」と即バレ。浄心さんエスパーかよ。
 お気に入りのサーヴァントを聞かれた際に「クレオパトラちゃん」と即座に答えた彼女をよそに、「……頼光ママですかね」とかそんな始末。
 彼女が安室透(コナン)にハマっている、という話には「南海執行されましたか?」と質問が。打てば響くような会話の進め方は流石と思いました。
 彼女が準備のためにイヤリング(これも「お申し付けの品」である)をつけると、即座に褒めてくださる辺りもう。
「ばあやにも見せてあげてください」とのことで、「そうか、ばあやいらっしゃるんだな……」とかアホみたいな感想を持ちつつ、玄関へ。
 出迎えてくださったのは滝川さん。これまたイケメンだったので心中で「ウッ」とかいって心臓を押さえたのは内緒だ。
 さらに荷物を預ける際に出迎えてくださったのが矢田さん(先述の「ばあや」である)。
 物腰柔らかく、笑顔が素敵なばあやに腰砕けになったのを悟られぬように館の中へ。

 そして席についた我々の横に鎮座する 跡 部 様 テ デ ィ ベ ア 。
 おそらくカップセレクトで「跡部王国 王室御用達カップ&ソーサー」を頼んだから……だと思われる。

 まず供されたのがエピスクッキーと煮出しほうじ茶。


 クッキーの香辛料とほうじ茶の香りでひと心地ついたところで、運ばれてくる2台のワゴン。載っているものから食べたいものを選ぶ、という方式である。
 飲み物もここで聞かれるが、最初の一杯としてどうしても頼みたいものがあったのでそちらを。
 以下、順不同で食べたものの感想。

 キッシュ:帰宅したお嬢様方から好評が絶えないもの。柔らかさはナイフを入れた時点で数秒固まってしまうほど。味も絶品。
 青梅のガランティーヌ:7月限りの品。鶏肉に青梅と青じそで作ったペーストを載せたもの。青梅の出来がよかったとのことで、梅が苦手だという彼女からも好評だった。
 タンドリーチキン:適度なスパイシーさが後をひき、食感も非常によかった。辛いものが苦手でも大丈夫そう。
 人参ラペ:人参の甘みと食感を楽しめる一品。野菜分もほしいなと思ったので非常によかった。
 初夏のテリーヌ:7月限りの品。アスパラガスとジャガイモを使った「食べるスープ」。口の中で味わうさっぱり感が最高。
 ウ・ア・ラ・ネージュ:7月限りの品。「意識して召し上がらないと食べたことにも気づかないですよ」とは言ったもので、口の中で崩れるとか溶けるじゃなくて「消える」食感。マンゴーソースも美味。
 チョコチップのシフォンケーキ:付け合せのミントクリームをつけて「チョコミント」が楽しめる。チョコミン党員を狙い撃ちにしたかのような品だった。チョコ分強め。
 青いケーキ:見た目のインパクトに反して味わいやすい風味で、是非お申し付けを頼みたいと思う品だった。
 豚バラの燻製:7月限りの品。皮ごと燻製にしているので、食感が非常に良い。付け合せのザワークラフトもいい具合だった。
 さつま芋のサラダ:しっかりと裏ごししてあるさつま芋の滑らかさが非常によい。食べやすく、サラダというよりデザート感覚。
 ブルドポーク:Twitterに挙がっていた品。クラッカーを付け合わせに口に運んだけど、「確かに焼きそばパンっぽくすると美味しいなあ」と感じた。
 サーモンのエスカベッシュ:サーモンをベースにさっぱりした味わいに仕上げてあり、適度な酸味が非常によかった。

 つめたい麦茶:6/7月限りの品。国産の麦を使っているということで真っ先に頼んだ。香ばしさが飲む前から漂い、非常に爽やかな味わい。
 カフェ・アメリカーノ:コーヒー、なのだが淹れ方も豆もいいのだろう、非常に香り豊かだった。
 ライチティー:7月限りの品。ダージリンに風味付けされたライチの香りが食欲増進に効果があった(個人の感想です)。

 ……とまあだいぶ色々頼みまして。
 がっつかないように注意しながら、でも一品一品に挙動不審になりながら楽しみました。

 ついでといってはなんですが、「宿泊地周辺でお勧めのバーを教えてください!」と事前に頼んでいたので、候補をいくつか教えていただき。
 ……疲れからか黒塗りの高級車には突っ込みませんでしたがベッドに突っ込んで行けませんでした(土下座)。
 でも3店舗全部マーク付けたから次回は是非向かいたい所存。

 そんなこんなで、出発の時間。
 彼女の希望に沿って「赤い馬車」に。
 え、なに、この革製シートの張りはなに、神かよ……ってなりながら移動したのでした。

 総じて最高でした。
 名古屋観光も未消化分が多いので、改めて帰宅したいと思います、ハイ。

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