小説/ふれあい緑道 第2話

手の温もり。思い出すたくさんの愛おしい思い出。
この道を何度も二人で歩いた。川沿いのこの道。
雪の日はこけてしまわないように注意深く。秋の日は枯葉舞う寒空の中、君を抱いて。
それでも、いつか君との別れが訪れるだろう。そんな遠い日を想像しながら歩いた。
それでも今二人で歩くことの意味。

何度も違う人とすれ違った。君以外の可能性もたくさんあった。
けれど今の君との出会いが私を変えた。もうきっと君でなければ、君の代わりだけはどこにもいない。
心から守りたいと思った。
だから手をもう一度強く握りしめる。

「決してこの手を離すんじゃないよ」

私の声に薄く反応する君。

「わかったよ、おじいちゃん。」

少年は、繋いだ皺だらけの手の先にある祖父の顔を見上げた。
二人は春の中を歩いて行く。

おわり

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さくさく小説

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