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異色のガイドブック「地球の歩き方ムー」にエスペラント会話集が掲載 【南波 文晴】

『地球の歩き方・ムー 異世界(パラレルワールド)の歩き方―超古代文明・オーパーツ・聖地・UFO・UMA』(学研プラス、2000年)税込2420円

 『地球の歩き方』と言えば、日本の海外旅行愛好者にはとても有名な海外旅行ガイドブックですが、コロナ禍で需要が消えた今では売上が激減。その困難を乗り越えようと、ユニークな企画のガイドブックが現在いろいろ発売されています。その中でも「まさかのコラボ」と話題になっているのが、同じ学研グループのオカルト雑誌『ムー』と共同編集された『地球の歩き方ムー』です。オーパーツ、未確認生物、超古代文明…などにまつわる世界中の不思議な場所を、老舗ガイドブック『地球の歩き方』とオカルト雑誌『ムー』の両方の視点で紹介した『異世界(パラレルワールド)の歩き方』。そ んな異色の一冊ですが、やはり海外ガイドブックには巻末の「旅の外国語会話集」が欠かせません。その会話集の言語として、国際語エスペラントが抜擢(ばってき)されました。 2021年11月に『地球の歩き方』編集部 から日本エスペラント協会に協力依頼があり、全面協力することになりました。広報委員会にて「会話集チーム」を作り、チーム代表の南波(本会協議員)が会話集制作とコラム執筆を担当しました。編集部から提案された文例には

※次のネッシー遊覧船は何時発?
 Je kioma horo ekiros la venonta boato por Nessie-ekskurso?
※幽霊が出るので部屋を変えて
 Ŝanĝu mian ĉambron! Aperas  fantomoj!
※私は宇宙人です
 Mi estas eksterterano.

など、異世界を歩くのに役立つ(?)ものも多く、翻訳にも力が入りました。また、コラムでは「宇宙人は eksterterano!?」と銘打ちながら、この単語を例に造語法を解説するなど、エスペラントの紹介にもしっかり取り組みました。2 月発売予定の『地球の歩き方ムー』、ぜひ手に取ってみてください。

(RO誌2022年2月号p.24-25から。記事内の肩書は掲載当時のまま)

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