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私たち夫婦⑧夫の病気〜なんと言ったらいいのか

私たちの生活は夫の病気により激変した

夫自身は何かにつけて不便になったし
きっと精神的にも色々あるだろう

そう思って休職中はメンタル面も鬱々としないかと心配したが
それをよそに意外とポジティブで
音楽を更に聴き漁り
prime videoを日々観まくり
こんなに観ても全部見きれないな!と笑って教えてくれたり
毎日家にいても全然退屈しないと言う

それに救われたのは事実だが
時々どっと疲れることがある

歩けなくなるとかそういう病気ではないので
その症状以外はピンピンしてる
本来はピンピンしてるわけではないが
ぱっと見には大きく変わりがない

でも仕事はできない
病気のせいで外出をしたがらない
2ヶ月休んだところで劇的に良くなるわけでもなかった

休んでいる間に夫の心身が病気に慣れてきたようで
そんなに休んでもいられないと言い出した
それもそうだ
何せ給料が入らない

保険会社にも聞いてみたが
がんであるとか入院治療したとかでないと
保険はおりないと言われた
このまま収入無しではあっという間に家計が傾く
さすがの夫もそれは理解しており
とりあえず2ヶ月後復職した

復職後は職場の産業医も入って
就業制限がかかった
夜勤ダメ、残業ダメ

2ヶ月休職したので2ヶ月分は収入無し
復帰後も夜勤ナシ残業ナシの夫の給料は
そうなる前から考えると
月に10万近く減り
高卒の初任給かなというくらいになった

工場勤務の夜勤や残業してなんぼの仕事はそうなるよなという金額
これは生活面でも相当辛いし
明細を受け取った夫のメンタルにもきつい

夫は私と結婚後、転々と職を変え
その度に収入が下がった
その結果
今は無いマンションの残債である借金がまだまだ重くのしかかっている

マンションを売るのに大変な思いをしたことは前に書いたので割愛

元はマンションのローンだった借金と
夫の繰り返す転職のおかげで私は看護師になれたし
扶養範囲内なんて世界も知らず働いた
そしてやっと夫婦2人で一人前
というような世帯収入で何とかやっていた

それが難病になり
同年代の男性に比べると少なかった夫の収入が
さらに減った
私が頑張るしかなかった
私は夜勤をやれるだけやって収入を増やした

明らかに自分の収入が減ったことを落ち込む夫
病気なんだから仕方ない
体調が良くなるまでは私が頑張るから
気にしなくていいよ、と伝えた

夫は色んな薬を飲んだし
通院治療で出せる最大量のステロイドも飲んだ
それでも体感的に良くなったという感じは無かった

夫の病気は仕事だけじゃなく色んなことに影響した
あれだけトイレに行くのを見ていたら分かるが
外出を嫌がる

子どもの送迎も行けない
ちょっとした買い物も
雨の日のコインランドリーも
もちろん好きなライブも
事前に食べないようにしてコントロールしても
トイレに確実に行ける場所でないと行けない
映画館も無理

今まで自分がやりたいことができていた生活から一変し
家にいる時間がさらに多くなった
家事を進んでやることも無いが
気力が出ないのも分かる
そんな中
ゴミ捨てとトイレ掃除だけは続けてくれている

が、仕事、家のこと、子どものこと
ほとんど何もかもを私がやる

働いていることに変わりは無いのだが
一家の収入を支える立場になるというのは
精神的にも大変なんだなと
私は初めて実感した


2ヶ月休職し家にこもっていた夫は
復職後会社に行くだけでも疲れていた
体力が落ちたからと
症状が出始めてから全然やっていなかったランニングや筋トレを始めた

急にそんなことをやらなくても
家事やちょっと手がかかるとこの掃除や片付けから
ぼちぼち始めて欲しいと何度も伝えたが
それは嫌なようでやらなかった

ただじっとしていることも苦痛だったのは分かる

病気になる前は
毎年元旦の早朝3kmほど離れた川にかかる橋まで走っていき
初日の出を見ていた

その年も病気になったからとそれをやめたくないと言い張り
今年はやめといたら、という私を無視して
初日の出を見に走って行った
思っていたよりも調子良く走れたと
現地から初日の出の写真を送ってきた

復職したものの思うように体は動かず
すぐに年末年始の長い休み
日の出を見に行けた達成感からか
体力をつけないと、と筋トレも熱心にやっていた

連休も終わり
仕事に行き始めた夫は
すぐに腰が痛い腰が痛いと言うようになった
整形へ行ってみたら?
と言ったが
とりあえず整体に行ってみると言い
整体に何度か通った

整体から帰ってきた時は
体が軽くなった、調子が良い、と言うのに
腰はとても痛そうで明らかに動作がおかしい
いい加減整形に行ってと強く伝え
整形外科を受診した

夫の腰椎は圧迫骨折していた
大量のステロイドを服用し続けた夫の骨は
その副作用でカスカスになっていたのだ
そこへ無理な負荷をかけたせいで圧迫骨折したのだろう

受診の結果に言葉が出なかった

もう散々だ








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