靴絵型と使用ペン

靴のサンプル依頼  ラフ仕様書書き方2

ここでは靴の絵型について書いていこうと思います。

靴の仕様書は今のところ手描きが主流です。
スニーカーや一部でIllustratorで描いているところもありますが、多くの靴問屋は手描きで仕様書を描いています。
Illustratorで描いても手描きでもどちらでも分かりやすく描ければ良いと思います。


業界の絵型の描き方は、写真の靴みたいな角度が一般的です。


ちょっと斜め向きの外側から見た角度。
アッパーのデザインとヒールの形状がわかるように、ちょっとねじって描いています。

全然描けないよー、という人に裏技。
絵型みたいな角度に靴型や靴型で作った靴を写真で撮って、その写真をillustratorやトレース紙でトレースして原型を描くと、とりあえずは凌げるかも?でも頑張って練習してね。


使用のペンは、私は上記の4本を使い続けています。
サクラクレパスのピグマというペン。
https://www.craypas.com/products/pickup/pigma.php

これを使っているデザイナーさん多いかも。
本体を0.5か0.3mmのペンで書いて、ステッチを0.028mmくらいのペンで描いてます。

たまに年配の方が鉛筆や太ペンで豪快に描いてるのを見るけど、絵ではカッコイイけど、仕様書としてはどうなんだろう?とちょっと思ってみたり。


ベルトやデザインのサイズを記載して、靴の仕様が分からなくても端が切りっぱなしか折り込みか、くらいの仕様は指示した方が良いと思います。

折り込みは端を折り込んで仕上げてきれい目に仕上げます。
切りっぱなしはある程度厚さのある革で、端を切りっぱなしにすることでカジュアル感を出します。切りっぱなしを薄い革ですると安っぽくなるので注意ですが。

ちょっと分かりにくいけど、↓ こんな感じです。


カジュアル感を出したいときはステッチの太さを指定することも多々あります。

一般的に婦人の繊細な靴は細糸の40番で仕上げて、メンズは少し太めの30番で靴を仕上げます。
カジュアルにしたいときは婦人靴でも30番で仕上げてもらうのが個人的には好きです。


靴は18種ミシンという種類のミシンで、縫います。
この18種は太いステッチがかけれないので、太いステッチを多様すると、太ステッチを外注するようなメーカーさんだと、高め値段になっちゃったりします。(針の番手を太くすることで18種ミシンでも太ステッチは可能なのですが、メーカーさんが受けてくれるかはわかりません)

↑ 私の18種ミシン


使用金具は靴の金具屋さんでサンプル分を買ってきて指定するのが一番分かりやすいのですが、難しいならば、見本の形状の金具をつけて似た金具をみつけてもらったりします。

最近は個人で靴を作る人も増えて、1足分を個人買いできる金具屋さんも多いので、時間があれば訪ねてみてください。


靴・鞄の金具・ヒール屋さん
https://marujo-net.com/
http://www.shoeparts-kaneko.co.jp/index.html


ヒールは使用できる指定したヒールや見本サンプル靴のヒールに似たヒールを探してもらったりするのですが、新しく靴型を作るのでなければ、ウエッジヒールや底ヒール一体型のモールド底は指定できないです。

ウエッジヒールやモールド底を使いたい時は、そのヒールや底に合わせた靴型を作る必要があるので注意してください。

次回は裏の仕様について書いていきます。

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