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SVシングル勢から見たORASトリプルフリーのあれこれ


はじめに

こんにちは、ななつきと申します。普段はSVシングル(と、小説二次創作)をしていますが、2024年2月からの約二ヶ月間ORASトリプルフリーに参加していました。
4月9日午前9時をもって3DSのオンラインサービスが終了し、同時にORASトリプルフリーに潜る事も不可能になります。短い期間とはいえ貴重で濃密な経験を出来たこの場所で最後に何かをしたいと考え、「全く文化の違うSVシングル勢からすると、ORASトリプルフリーはどのように見えたのか」をテーマとして筆を執る事にしました。酒の肴にでもして頂ければ幸いです。
このnoteは個人の感想であり、また読者がトリプルバトルの基礎知識を持っている事を前提として執筆します。ご了承下さい。

シングル勢から見たトリプルのルール

ここに来るまでの自分の対戦経験と知識ですが、シングルはSMから動画勢でガチ対戦を本格的に始めたのがSVから(実績的には最終3桁×2)、ダブルはPWCSの現地観戦にあたり基礎知識(威嚇と猫と範囲技が強いよー)を学んだ、トリプルはパデックさんの動画を一通り見た、くらいでした。
トリプルの特徴的な部分は沢山ありますが、始める前に最も難しいと考えたのが「パーティの全員を選出する」ルールです。

正直完成度は高くない

自分がSVシングルのS13で528位を取る事の出来た構築です。物凄くざっくり解説すると、「キラフロルとチオンジェンで相手の地面ポケモンや受け崩しポケモンの選出を誘導し、実際にはカイリューカミパオジアンを選出しイージーウィンを狙う」という戦術を採用しています。
シングル、特にSVシングルでは非常に重要となるこの「選出誘導」は3体選出だからこそ可能な戦術であり、トリプルで強い構築を作るなら6体全員を実際のゲーム内で活躍させるように組まなくてはなりません。100%選出誘導の為のラブラブボールキョジオーンはこの世界じゃ存在出来ません。

……難しすぎない? というのが初見の感想です。実際に組んでみると構築に必要な要素(猫威嚇ワイガS操作主要構築の対策etc……)が多すぎて割と枠は埋まるのですが、正直今もめちゃくちゃ難しいと思っています。
選択時間や択の多さも難しかったですが、ある程度割り切ったプレイングをしがちなのと強みを押し付けるような構築を使っていたので挫折するレベルではありませんでした。ガルーラスタンミラーとかやると絶望するんだろうなぁとは思います。
ムーブについては今でもよく分かってません。単体だと交換択の一つ程度の認識ですが、ここに守ると猫騙しが絡むと訳の分からない事になります。フリーに潜り始めた当初、サザンドラとヒードランにムーブを駆使して翻弄された経験は今でも記憶に残っています。
単体で100の難しさが有るというよりも、30~40くらいの難しさが複数合わさって結果的に物凄く難しくなってる……といった印象でした。もっとプレイング詰めたかったなぁ。


トリプル村

ロムの購入翌日、使いたかった構築を完成させる為に「トリプル用ポケモン交換希望」のハッシュタグで孵化余りを譲ってもらおうとした所、おまけみたいな感じで拘り等のBPアイテムとパワー系を譲って頂きフォロワーが15人くらい一気に増えました。
今まで遊んできたゲーム(ポケモン以外)は「相互が5ちゃんで個別スレを建てられるくらい炎上する」とか「知り合いの知り合いが未成年淫行で逮捕される」みたいなレベルの治安をしていたので、トリプル村の平和さと温かさには大いに困惑しつつも感動した事を今でも覚えています。
その後も個体調達の面で物凄く助けられました。譲って頂けた皆さまに、この場を借りて深くお礼申し上げます。



で、数日TLを眺めていたらゲーチスとマチエールが悪魔合体してました。その後もよく分からない物が沢山流れてきて笑ったり首を傾げたりしましたが、今となっては良い思い出です。

界隈について語るという行為は色々と反感を呼びそうなのでこの項は短めにしておきます。とはいえ、とても楽しく過ごす事の出来た場所でした。


ポケモンと技へのあれこれ

メガシンカとテラスタル。シングルとトリプル。様々な仕様と環境の違い。見覚えのある技やポケモンも、そうでないものも沢山。皆さんにとっては見知った景色でも、私にとっては新世界でした。
使ったり対戦した時の感想をレート時代の使用率順に書いていきます。


ニンフィア

トリプルバトルの女王……こいつが? というのが第一印象でしたが、実際に湿原誓い+眼鏡ニンフィアを使ってみて掌ひっくり返しました。

こいつハバタクカミです。
Sが遅いのと補助技が乏しいのは玉に瑕ですが、フェアリーの一貫を作ってしまった時の絶望感がハバカミでした。そりゃヒードラン多いわ。
ハバカミの場合は並びとブーストエナジーの発動である程度型を絞れますが、眼鏡もプレートも瞑想残飯も並びで判別しにくく(これは私の経験不足かもしれないけど)、守るの有無が見えにくいのがかなり強力だと感じました。
雑に使っても強いですが、ワイガ、微妙なS、ヒードランやギルガルドと対策も確立されており、PS次第で大きく化けるポケモンであるとも思います。壊れてはいますが不快要素は無いので、個人的には良ポケです。私自身何度もこの子に助けられました。


霊獣ランドロス

味方に居る時の頼もしさを10段階中100とした時、相手に居た時のめんどくささが6000くらいあるポケモン(個人的見解です)。
高水準な種族値と威嚇+地面飛行はシングルでも十分以上に強力ですが、トリプルではそれが更に際立っていたように思えます。地面タイプに競合が少ない事もあり、終盤多くの人がガチ構築で潜っていた時は体感9割くらい採用されていた気もします。
SVシングルのランドロスは地震/岩石封じ/蜻蛉までがほぼ確定で、残りにステロ草結び地割れ辺りが採用されたHDベースのオボンかチョッキが主流です。これは先述したハバタクカミに一定数電磁波採用型が居る事が大きな理由であり、「フェアリーを半減するハバカミに強い鋼に強く」「ハバカミ自体にも強い」というのが自分の認識するランドの強みでした。
チョッキ持ち個体も一定数居ましたが、ニンフィアに特別強いという印象は無い為シングルとは若干立ち位置が異なるように思えます。岩雪崩を打つ機会が多いので飛行勢(特にリザードンとファイアロー)への圧が強く、怯みによる上振れ要素がかなり大きかったです。つよくてかっこいいランドロスが試合を破壊した事は正直結構ありました。
特殊型も一定数存在するので、ミントで性格を変えられない6世代の育成環境ならもう少し考えて厳選するべきだったかも……とは思っています。
どの世代、どの環境でも活躍しているポケモンですが、トリプルでも輝きを放っていたのは流石です。地割れ撃ってくる相手が一人も居なかったのも好印象。


ファイアロー

噂の全盛期ファイアローを初めて見ましたが、正直想像以上でした。ブレバの縛り性能が対角まで届くのは破格の性能で、よこどりやファストガードも合わせて窮屈な立ち回りを強いられるのがかなり辛かったです。剣舞までケアしきれなくて結構負けましたし、これで追い風まで使えるのは強すぎる。
元々強いポケモンがトリプルで強い要素を持ちまくってるんだから当然めちゃくちゃ強いよな……という感想です。
その一方で、自分で使ってみると技スぺの足りなさや霊獣ランドが辛すぎるなどの発見もあり、「対策を考えるなら自分で使う事が効果的」という対戦ゲーの基礎を再確認しました。

シングル勢的にはノーマルテラスタル神速を撃ってくるカイリューに近い印象です。でもあっちの方がヤバいと思います。


ガルーラ

「メガガルーラが一番弱いルールはトリプル
 しかし、トリプルで一番強いポケモンはメガガルーラ」

本当にその通りだと思います。カポエラーと霊獣ランドでくるくるしてたら勝手に弱体化する一方で、猫騙しが急所に当たるとファイアローが6割くらい吹っ飛んでいきます。個人的にはグロパン型が頭一つ抜けて強かったなという印象です。
メガガルーラはトリプルにおいて強い要素を持っていませんが、逆にメガガルーラに強い要素を採用していた構築も少なかった気がします。具体的にはゴツメ等の接触ダメージ系統ですね。
メガガルが強い⇒威嚇が増える⇒物理アタッカーが減る⇒ゴツメが減る⇒メガガルが動きやすくなる……という感じだったのでしょうか。ガブリアスやナットレイはそもそも数が少ないし。グロパン型が抜けて強く感じたのもこの理由だと思います。採用技のバリエーションもシングル程ではなかったので、あの暴れっぷりを聞き及んでいた身からすると少し大人しめな印象を受けました。でもめっちゃ強かったです。


ドーブル

悪。このゲームで一番ヤバかった。

普通に考えて命中80の全体催眠が使えて良い訳が無い。通ったら試合が終わるしマジックコートされても試合が終わる。
シングルのドーブル(胞子/小さくなる/背水の陣/バトンタッチ)も大概だがトリプルのドーブルは格が違った。数が多いせいで同速勝負が多発するのもキツい。
ダークホールの圧だけかけて猫騙しやフェイント等の強力な補助技を使うのも強いし、放置すると終わりなので常時この指状態みたいになってる。普通に使っても最低限以上の働きをするポケモンがこんな上振れ要素を持ち合わせていたらそりゃとんでもない事になる。
あえて良い点を挙げるとすれば、このポケモンが居るだけでギミックが通しやすくなったり、スケッチを使わないと実現の難しいギミックが有る事だろう。とはいえレートが無くなった世界で遊んでいた人間からの意見であり、当時のレート勢からは絶対零度パオジアンと同等かそれ以上に嫌われていたのだと思う。それで使用率五位は凄い。


……と、ここまで散々な言い草だが私は普通に使った。めちゃくちゃ強かった。


ギルガルド

ワイドガードが必須な分、かげうちや聖剣を持っていない事が殆どだったので優秀なポケモンだなぁくらいの印象でした。キングシールドも、接触技が少ない故に変化技貫通のデメリットの方が目立った気がします。フェアリーに強く単体性能が高いワイガ持ちとして便利でしたが、この子もシングルの方が面倒くさいポケモンな気がします。
岩雪崩で拘った霊獣ランドやハイボで拘ったニンフィアに物凄く強いのはとても偉かったです。

最速襷CSを初めて見た時は自分の目を疑いました。


ニョロトノ

雨といえばペリッパーという印象だったので、使用率一桁代だったのを見た時は驚きました。この世代じゃまだペリッパーが雨降らしじゃないんですね。
何か絶妙に硬い事に加え滅びとアンコールが使えるのでかなり厄介なポケモンでした。SVシングルでは最強技として君臨しているアンコールですが、トリプルは引き先が豊富な分まだ何とかなる……ように見えて、実際はそうでもありませんでした。
シングルの場合、補助技をアンコールされて交代を強要された場面だとしても、相手が取る択はある程度ケア可能です。
カイリューにアンコールをされた場面を想定します。一般的なアンコール持ちのカイリューが交代際に打てる技は神速、地震、エアスラッシュ(と、稀にスケイルショット、炎の渦)辺りであり、変化技だと羽休め、電磁波、龍舞などです。釣り交換を考えたとしても多くの場合でチョッキランドへの引きが成立しますし、持ち物から型が判明していれば何とかなる事も多いです。
が、トリプルの場合はそもそもケアしきれない場面がかなり有ります。ニョロトノの隣にメガクチートが居た場合、熱湯と岩雪崩とじゃれつくとアイへを全部ケアするのは、技の性質が違い過ぎてもう無理というしかありません。集中も考慮すると絶望です。分かっていても終わりです。
アンコール持ちのニョロトノに当たる事は少なかったですが、通された時の絶望感は凄まじかったです。私のアンコールへの評価がめちゃくちゃ高いのも有ると思いますが、もっと増えても良い技だったと思います。猫と守るが飛び交う環境のアンコールが弱い訳がない。


カポエラー

優秀な要素が詰まりすぎてる。優等生すぎて言う事が無い。偉い。踊ってるのかわいい。
ちなみにSVだと頭で回転するモーションを奪われてます。かえして。


ヒードラン

いつの時代もフェアリーをボコし地面にボコられるポケモン……と思ったらシュカで地面耐性を得ていた。使い勝手の良い地面技が少ない、フェアリーが強い、晴れが一定数居る等、環境にとても合っていたポケモンだと思います。
マグストや噴煙、ステロが使われてなかったり、ハバタクカミが居ないので鋼技がヘビーボンバーではなくラスターカノンだったりと技の面で新鮮さは有りましたが、全体的には見慣れたヒードランだった気がします。草テラスをケアする必要が無いのは心理的に楽でした。


リザードン

先に宣言しときます。多分長いです。
何故かというと、この二ヶ月の構築遍歴が誓いパ⇒晴れゴリラ⇒リザYスタン⇒壁リザXだからです。ほんの少しだけメガヤミラミで遊びましたが、トリプルの試合の97%くらいはこのポケモンを軸に戦いました。
シングルのようなメガリザードン検定は有りませんが、それでもリザYは分かりやすく強力でした。強力な全体技、天候奪取、追い風……とトリプルで有用な要素が揃っており、取り巻きとなるポケモン達も非常に強力。初心者でも楽しく遊べる性能をしていました。めざパが有るのでヒードランにも最低限抗えるのが良い点……と言いたかったのですが、自分はめざ地面を持ってなかったので気合玉をぶっ放してました。当たったら強かった。
技スペースが足りなかったり対策が多かったり(手動雨、ワイガ、追い風に対する横取り等)特化した役割を持つポケモン達には火力/サポート力で負けてしまったりと課題点も有り、ずっと使っていると難しさや奥深さも感じました。単純で扱いやすく、上手な人が明確な役割を持って採用すればさらに強力になる……と凄く良いポケモンだと思いました。
あと顔面TierがS。
その一方でリザXは問題まみれでした。唯一見つかった構築記事を参考に組んでみましたが、岩雪崩は変わらず抜群だしフェアリー等倍になるし大地の力と地震も抜群になるし……と大きな強みである耐性変化が活かしづらく、物理性能が強化された所で威嚇がどんどん飛んできて無駄になってしまい、使い始めの頃は本当に負けまくりました。最終的にはある程度形になりましたが、そこまでやっても普通にリザYを使った方が強い気がします。
じゃあなんでそこまでやったかというと、顔面TierがSSSSSSSだからですね。最強メガシンカのオタクだったので使えて楽しかったです。でもこの子の主戦場はやっぱりシングルです。

余談ですが、ポケモントレーナーをしていると、対戦で使ったポケモンに愛着が湧きまくってグッズを買い漁っちゃうのはあるあるだと思います。シングルの私は陰湿な構築(チオンジェンとかドヒドイデとかキョジオーンとか)ばかり使っているので細々とした供給に飢えていますが、こんな超大人気ポケモンを使い込んでしまったら財布が少し心配になりますね。

終わり


エルテラ

一心同体みたいなものなので纏めて書きます。

実際に対戦するまで「トリプルのギミック」と聞いて私が思い浮かべていたのは、それはもう複雑で大掛かりな手順を踏んだ儀式みたいな物でした。当時の印象に一番合っているのはニューラボムだと思います。
エルテラ(ドー)は極めて単純で成功率も高く、立ち回りの拡張性も有り、そしてめちゃくちゃ強い……と、ガチのギミック構築というのはこういう物であると教えてくれたポケモン達です。最初は全くもって勝てる気がしませんでしたし、今でもかなり苦手です。

少し前、スマブラのプロゲーマーをしているShogunさんがシングルバトルを体験した時のnoteの中で「デデデ」という概念が生まれました。

一言で言えば「対応するのではなく、対応させる側に回る方が難易度が低く、勝率に直結しやすい。それは初心者にとって最も大事なモチベーションの源泉となる」という考えです。

※以降、対応するのではなくさせる側に回ることが可能で初心者にとってとっかかりの戦略が立てやすいキャラを概念上"デデデ"と表現します

https://note.com/shogun_gsp/n/n1af0846feb34

note内では、シングルだとイダイトウ♂がデデデであるという結論に至っています。
個人的にはトリプルのデデデがエルテラなのかなと感じました。ただ、本家デデデやイダイトウ♂と違うのは最上位(ランクマ一桁等)を余裕で狙えるスペックであり、立ち回りの拡張性が高い事でしょうか。自分では使いませんでした(テラキオンの厳選がめんどくさかった)が、物凄く強い二人組でした。


クチート(雨クチート)

中身バレてるテンプレパなんて強いのか……? と疑問でしたが、実際に中身を解説している動画を見て考えを改めました。全ての要素があまりにも綺麗に繋がっている物凄く完成度の高い構築で、PS次第で無限にポテンシャルを引き出せそうです。自分で使う機会は有りませんでしたが、上手な雨クチート使いと戦った時は本当に勝てる気がしませんでした。ハマる人はとことんハマるんだろうなと思う一方で、今から始めても一生練度で追いつけないんだろうなとも感じます。
SVシングルのスタン構築も面子が似通ったままかなり長い事環境に居座っていますが、SVのスタンは型の匿名性が大きな強みである事に対し、雨クチートの技構成がほぼ同じである事を考えると、それだけ元構築の完成度が高いのだろうと推察できました。


カメックス

何故かあんまり見なかったです。シングルでもあんまり見なかったので活躍の場が有って良かったね……と後方ズミ面になりました。


バンギラス(バンドリ)

テラスタルとの相性が最悪なのでSVシングルではほぼ見ないポケモン。砂パ自体は一定数見かけますが、始動役はほぼカバルドンなので珍しく感じました。エナジーのカミツツミが居ない世界でのバンドリの圧力は凄まじく、分かりやすい強さを持っている一方で、一緒に入っているモロバレルの使い方やワイドガードが絡んだ択の存在から、かなり練度の出る構築に見えました。
確かに育成難度は低いですが、これが初心者向け扱いされてるのはトリプル沼に引きずり込みたい人の陰謀だと思います。


クレセリア

フレドラで吹っ飛ばした時にトリプルやってるなぁという気持ちにさせてくれました。


キリキザン

単純にまけんきと悪鋼の範囲が物凄く強かったです。シングルでは甘えるハバカミ意識の場合くらいでしか採用されない特性ですが、威嚇が飛び交う世界では一気に評価が上がるのが面白かったですね。
欲を言えばもう少し耐久が有ったら良いな……とは思います。具体的には100-120-85くらいあれば最強なのになぁ……。


ゴチルゼル

癒しの波動って相手に撃ってわるあがきケアしながらTODする以外の使い道が有ったんですね。


ボーマンダ

7世代のポケモンという印象が強いので、そういえば6世代にも居たな……という所から始まりました。言われてみればスキンハイボも追い風も出来る。
単体性能が高い代わりに特別なシナジーの有るポケモンが少ないので、スタンや非メガ軸に採用されていた印象。
メガの中では一番の優等生枠だった気がします。個人的には使ってみたかった一匹。


クレッフィ

悪2。というか威張るが悪。

シングルでは害悪鍵だったけど、トリプルなら平和な壁張りかなぁ……と思ったら全然そんな事は無かった。
そもそも6世代はナーフ前の混乱と火傷がおかしい性能をしており、神秘の守りでダークホールと一緒にこれらを対策出来る点が偉いなぁと思っていたらこの子が一番混乱をまき散らしていた。
威張る+神秘はシングルでは絶対に不可能なコンボであり、威嚇の多いトリプルで物理アタッカーを輝かせる方法としてかなり有用だと感じた。
が、威張るを相手に向けた瞬間地獄のコイントスが始まってしまう。一番酷かった時はメガ枠が四連で自傷を引いて試合が終わった。双方やりきれない雰囲気だった。
正直ファイアローの弱体化は戻してもそこまで問題ないと思うが、この子はもう絶対に日の目を見てはいけないと思う。

……と、ここまで散々な言い草だが私は使わざるを得なかった。いば神秘メガリザXはそこそこ強かったです。というか私の考察力じゃこれが思いつく限界でした。
運勝ちしてしまった皆様、大変申し訳ありません。


サザンドラ

レート時代の使用率の割に何故か多かった気がします。一体誰の影響だったんだろう……?


ピッピ

フレンドガードを舐めてたせいで負けまくりました。でもこういうポケモンが活躍しているのを見れたのは凄く楽しかったし、別ルールで遊んでみて良かったと思えました。
ピッピパ? というのが気になっていたので組んでみたかったのですが、残念ながら時間が足りませんでした。


ガブリアス

対面に来た時あんまり強くなくて悲しくなりました。


クロバット

トリプルを始めなかったらこの子の特性が精神力である事を知る機会が一生訪れなかった気がします(一敗)。
よこどりという技は本当に難しく、使っても使われても正解が分からないままの状態でオンラインが終わってしまいました。クロバットとファイアローが対面した時は毎回頭を抱えていました。
S操作に関わる読み合いは当然ながら経験が浅く、状況確認が未実装な6世代の仕様と相俟って最も苦戦した要素な気がします。


サマヨール

メガストーンの仕様も関わっているような気もしますが、はたきおとすが少ない環境だったので輝石組は全員めちゃくちゃ強く感じました。あまり見なかったけど鬼火と痛み分けを覚えるのが偉い。
ポーカートリプル杯で使用した結果ちょっと可愛く見えてきました。手の位置とかが。


カイリュー

SVシングル最強のポケモン。対面に来た時あんまり強くなくて悲しくなりました。カイリューはタイプなんて無視するし威嚇じゃ止まらないしやる事全部が滅茶苦茶でなきゃいけないの。


メタグロス

もう少し生き延びる意思を見せて欲しかったです。


ドクロッグ

猫騙しで襷を潰そうとしたら乾燥肌で復活して絶望しました(二敗くらい)。


レパルダス

会わなかった。会わなくて良かった。


ヒヒダルマ

使ってると自分の中で何かがおかしくなってしまいそうだったから即刻使用を中止しました。一切衆生悉有バナナ性(生きとし生ける物は全て生まれながらにしてバナナになる可能性を秘めている)の精神で対面していました。


アマルルガ

何やかんやで肉声(?)を初めて聞いたかもしれない。他界隈の人には「アマルルガみたいな声」が通じないので少し悲しくなります。


バッフロン

想像の3倍くらい火力高くて驚きました。本当に何故か全くもって全然理由が分からないんですが複数回遭遇して、その度にニンフィアが吹っ飛ばされました。


ガメノデス

配信で倒れると『GAME OVER』の絵文字が流れまくるのを見て腹抱えて大爆笑しました。今トリプルといえば……というポケモンを訊かれたら絶対この子の事を喋ると思います。


後語り

私が寂しさを語るのも烏滸がましいような気がするので、あえてこう言います。


不完全燃焼すぎる!


まだまだやってみたい事が沢山ありました。メジャーな構築は全然握れなかったし変なギミックで遊んだりよく分からないポケモンを使い込んだりしたかったしBV鑑賞会も一回くらいは投稿してみたかったし……。あと一年長ければ二台目の3DSとXYを買っていた気がします。
トリプルを知ったのは2023年の夏頃で、帰省して3DSを回収するなんて回りくどい事をせずにとっとと中古を買えばよかったのに……と今になって後悔しています。今更すぎますが。
実際に戦ってみると、毎日毎日色々な発見がありました。そこそこポケモンには詳しいという自負が有りましたが、まだ知らない事も沢山有るのだと思い知らされました。

そして何よりも、勝ち負けを気にせず楽しく勝負出来たのが一番の収穫でした。
正直、3月頃はSVシングルの現在のルールが肌に合わなくて少し病んでました。大好きなゲームなのに、ポケモンをずっと遊び続けたくて始めたランクマなのに、勝てなさすぎてSwitchを開くのが嫌になって、それでも義務感で戦って負けていました。
訪れた時、トリプルにはフリーバトルしか有りませんでした。ガチ対戦がやりたくなっても選択肢は基本的にそれだけ。
レートの存在しない戦いは、負けても何も引き摺る事無く次へと進めます。それで上達出来るのかと言われたら口篭るしかないですが、少なくとも今の私には必要な事でした。

ポケモンが楽しいという気持ちを、ポケモンが大好きだという気持ちを、トリプルフリーを通して思い出せたような気がします。

本当に、本当に、ありがとう。トリプルフリー。

村民の行き先は様々だと思います。私は伝説環境から改めてSVシングルへ復帰します。この際ダブルにも触れてみようかなとも考えています。
もしSVへ移住する方が居らっしゃいましたら可能な範囲で力になるつもりですので、気軽にお申し付け下さい。
トリプルに関しては、関東のオフならワンチャン行けないかなと考えています。もし出会う事があったら優しくして下さいね。


改めて、トリプルフリーとトリプル村の皆様へ最大級の感謝を。縁が有ればまたどこかでお会いしましょう。


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