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The national anthem①明治神宮に行った話

思い立って明治神宮に行ってみた。
どうしても「さざれ石」の実物をこの目で見たかったから。
え、清正井(※パワースポットとして超有名)ではなく?との声が聞こえてきそうですが、あえてのさざれ石です。


本殿

原宿側から本殿を目指す。実に10年以上振りである。
平日にもかかわらず人が多い。ちなみに日本人より外国の方のほうが多い。
セミやカラス、鈴虫の大合唱を受けひたすら歩く。
途中「清正井」の文字を見かけるもまっすぐ本殿に向かう。
ちなみに参拝後、結婚式に遭遇。
白無垢姿の花嫁さんのそれはそれは美しかったこと。
うん、なんかいい感じだわ。
ちなみにおみくじは「親を大事にせよ」との事。……
(※ご存じの方も多いでしょうがここの御御籤は明治天皇の有難いお言葉であり、吉凶はありません)

亀石

お目当てのさざれ石は北エリア(宝物殿付近)にあるという。
ちなみに本殿からは1.5kmくらい、ということで、結構歩く。
気が付けば途中周りに人がいなくなり辺り一面の森。
正直結構恐ろしい。
というよりこの参道、人がいない&暗いと本気で怪談スポットだと思う。
途中途中目印があるのだがかなり不安。
そうこうしているうちに明るい広場に抜け出てやっとあかるくなった♪と思っていたら…

宝物殿はなんと休館中でした。

え、目的に辿りつけるの?
大丈夫か?

芝生が広がる真ん中に謎の石を発見。

もしやこれがあの…


亀石(広い野原に突然ぽつんとあるので近くに行かないと見逃します・・)

本当に亀の形をしております。
もし天然でこの形なら本当にすごい。
すごいパワースポットと言われているらしいですが
自分には特に何もわからず…
ただ、このあたりの広場(芝生広場)はとても気持ちが良く、
個人的にはすごく居心地の良い場所。
そしてここのエリアの精霊さん?
綺麗なとんぼがただ一匹で悠々と飛んでおりました。
私は亀石には特に手を触れず、ただここまで連れてきてくれたことを感謝して去りました。

(※ちなみに触れるのは自由です。パワースポットとしてはなかなか強力とのこと)

さざれ石

美術館は閉館ということで気落ちしていたら
近くにぽつんと国旗が。
もしやと思って裏側にまわったら
今回のお目当てだったさざれ石を発見!

さざれ石(といってもそれなりに大きい)

さざれ石といっても結構大きさがあります。
※ちなみに国歌「君が代」に詠まれている岐阜県揖斐川町春日
(旧揖保郡春日村)で採取された天然記念物に指定されている
石灰質角礫岩(さざれ石)だそうです※

どうしてもこの目で見たかったさざれ石。
まわりに人があまりいなかったのでゆっくりお話しできました。
なんというか見ているだけで涙が……

冬歩くのが躊躇う位の深い森、
そして一転して、時が止まったような穏やかな芝生広場。

この景色ががずっとずっと続いて欲しい。
自分がいなくなってもずっとこのままであって欲しい。
普段、あまり写真はとらない自分ですが「撮らせてください」と言って
たくさん写真を撮りました。

ちなみにさざれ石ですが、同様のものは各地の神社にあるようで
機会があればさざれ石がある神社を訪れてみたいです。

清正井

行くか行かないか迷ったけれど行ってみることに。
一時期ほどではないけれどやはり話題のパワースポットのためか
それなりの人がいました。

ちなみに清正井とは(※きよまさのいど、と読むようです)
ご存じの方は多いと思いますが、
江戸時代に築城の名手と呼ばれた加藤清正が自ら掘ったと伝えられる井戸です。
富士山と皇居とを結ぶ竜脈にあるから風水的にパワーがあるとか
テレビで某占いタレントさんが訪問後、仕事が増えたという話とか
はたまた逆パワースポットで訪れない方がいいとか、
いろいろと噂に名高い場所です。
一時は入場まで5時間待ち、という時代もあったようですが
なお、現在はそこまででもないようで
私は今日が平日だったからか待たずに入場できました。

途中、庵があり、まったく動かないカラスに遭遇。
カラスは人間にも全く動じず
思わず「神使様か?」と思うほど
その場所の”主”の雰囲気を醸し出していました。
順路通りに進むと、菖蒲田を発見。
6月頃はさぞ綺麗なんでしょうね…
現在(9月下旬)は菖蒲は咲いていないけれど
今年は暑いせいか水連がたくさん咲いております。
なんと、水源は清正井だとのこと。
あれだけの水量、あれだけの生物を支えてるなんていったいどんな井戸なんだろう?
歩くたび期待が高まります。

ここは(というよりも、明治神宮一帯全部にいえることですが)
本当に自然が豊かです。
可愛いキビタキにもすぐ近くで遭遇しましたし、
蝶やトンボにもたくさん会えました。
ちなみに木々にはきのこも生えています。
しかも1つの種類だけでなくいろいろな種類を確認できました。
この森ひとつがすごい生態圏、
命の営みがたくさん感じられて圧倒されます。

そして、清正井とご対面。
井戸自体はそこまで大きくないです。
ただ、絶えず水が湧き出ていました。
実際に見ると「本当に湧いてるんだ…」と思います。
なんて陳腐な表現ですが、そうとしか言えない。
でもそれが凄いのだと思います。

そしてこの井戸には確かにパワーを感じます。
井戸のある一帯はとても温かい。
たとえばパワーの強い石を手で持ってみると
ほんのりと温かみを感じることがありますが
それに近い感じの温かさが
はっきりと体感として伝わってきました。

でも、一番思ったのは…
この井戸がこの地域全体の生態系、
ここに住まう命をすべて支えているんだ、
なんて豊かなんだろう、ということです。

どうかこの水がいつまでも同じようにあってほしい。
そう思いながら(とくに水には触れたり願い事することはなく)
その場を去りました。
歩いているときそれなりに人はいたはずですが
井戸周辺はほぼまわりに人がいなかったので
ゆっくりお話しできました。
いろいろと言われている清正井ですが
個人的には行ってよかったと思っています。

総括

自然に触れて癒される時間でした。行って良かった。
神宮の森はもともとは当時荒廃していた土地を開発して
人工的に造られた森だったけれど
3人の林学者の願いどおり「100年の森」になりました。
こういう豊かさ、命や生態系って
お金では本当にあがなえないものだと思うのです。
さらにここは管理している方、警備されてる方、清掃されている方など多くの方の努力もあって綺麗な状態に守られてますし
本当にそういう人々すべてにも大きな力を感じます。

さてなぜさざれ石を見たかったのか?
なんでタイトルがこれ(The national anthem)なのか?
それについてはこの後の記事で書きます。





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