東京のシティホテルでの結婚披露宴と、
地方のホテルでの結婚披露宴
どこか違いはあるのだろうか？

これは、大いにあると思う。

違いを一つ一つ出していったら切りが無いかもしれない。

別に、どっちが良い！と言っているわけでは無いが、違いは自ずとある。

料理のレベルや、会場の豪華さ、等色々あるが
面白い視点で見た場合、東京でしか出来ないこととして

司会者に普段TVに出ている人を呼ぶことは難しいことでは無い。

ただし、金額は当然高い！

ホテル専属のプロMCが10万だと（今はもっと高いかな？）したら、

誰を呼ぶかにもよるが
その2倍も3倍も、有名人であれば100万以上も珍しくない。

わざわざ、そんな人を呼ばなくても…
というのは一般人の考え方で、見栄を張りたい人は世の中に沢山いるのである。

私も数多く披露宴を担当したが、有名どころで言えば
「桂歌丸師匠」の司会の披露宴は、確か2回か3回やった記憶がある。

師匠で当時いくらくらいだったんだろう？
30万-50万くらいだったのではないか…

そして、歌丸師匠が司会をやると、凄いのか？盛り上がるのか？

全然そんなことは無く、淡々と司会をこなして、お開きになった。

盛り上がりなんて無い！
なんだこれ？みたいな感じ…

本人として見れば、つつがなく仕事をさせていただきました。

みたいな感じで、本当に地味で大人しくて驚いた。

当時師匠が、50代前半くらいであったか…

テレ朝のS木アナがMCの披露宴は、
最初から頭に来た。

披露宴会場のテーブルは、前日にテーブルクロスまで掛けて、食器のセットは当日行う。

衛生面や段取りなどを考え、そういうことに
なっていた。

当日、まだ食器のセットが始まる前の会場で、
私はチェックをしていると、そのS木アナが入って来た。

そして、MCポディアムの近くのテーブルに、自分の荷物（バッグや衣装）をポーンと投げおいたのである。

「ちょっとあんた、何すんだい？」

「なんか不味いことした？」

「テーブルクロスっていうのは、お皿みたいなものなんだよ。これからセットする前のテーブルになんで汚い荷物を勝手におくんだい？」

「あっ、そうなの？」　

このやろ～！！と喧嘩になる寸前のところのプロダクションのMGRのK女史が登場、

「笹川さん、すいません。本当にすいません。」

と平謝り。

司会者を手配していたプロダクションのK女史とは仲良しで、よく一緒に飲みに行っていた間柄ということもあって、
なんとか彼女の顔を立てて、我慢した。

ところがこのS木アナ、披露宴中に椅子を持ってこさせて寝ていたのである！
中々のぶっ飛びである！

私は、今度こそホントに喧嘩になりそうだったので、しばし考え宴会サービスの上司に報告した。

「よし分かった、すぐ行く！」

なぜか、それからS木氏は寝ることを無く仕事をして帰った。

後から上司に、「どうやったんですか？」と尋ねると

「彼の肩を叩いて、さっきから寝ている所、ビデオに写ってますよ！」

って、言ってやったんだ！
それだけだよ！奴さん、ビビッてたけどな！

なるほど、凄い！と思った。
なんでも喧嘩すればいいってもんじゃない。