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ボクがEコア(高効率コア)にこだわるワケ

以前にも書きましたが、ボクは今、M3 Proチップを搭載したMacBook Pro 14インチを使っています。その前は、M1 Proチップを搭載したMacBook Pro 16を使っていました。

これもたびたび書いていますが、ボクはふだん軽い作業しかしないので、M1 Proチップでも処理能力的には十分でした。処理性能が足りないと思ったことはほとんどなく、オーバースペックだったとすら言えます。

ただ、唯一気に食わないことがありました。それは発熱です。これも以前の記事にも書きましたが、たとえば、外部モニターにつないで、映画を見ているだけで、パームレストあたりがほんのり暖かくなっていました。しかも冬場(室温10度ぐらい)にもかかわらずです。

もちろん、ちょっと熱くなったからといって、直ちに問題があるわけではありませんが、パソコンなどのデバイスが発熱するのは、基本的に「悪」だと考えているというのと、なにより「Appleシリコンらしくない」ということで、どうしても許せなかったということです。

このM1 Proの発熱については、ネット上にとくに情報が出回っていませんでした。なので、個体差の可能性を排除できません、ただ、ボクとしては、「Eコアが少ないのが発熱の原因だ」と推論しました。

AppleシリコンチップのCPUは、高性能コア(Pコア)と高効率コア(Eコア)で構成されています。Appleの説明(M1チップ発表時のプレスリリース)によると、Pコアは「可能な限り効率的に動作しつつ、シングルスレッドのタスクに業界トップレベルのパフォーマンスを発揮」するコアです。

これに対して、Eコアは、「10分の1の電力で並外れたパフォーマンスを発揮」するコアです。Eコアのメリットとして、「負荷の軽い毎日のタスクを最も効率的にこなし、これまでにないほど長くバッテリーを持続」させることを挙げています。

Apple、M1チップを発表

こののAppleの説明を踏まえると、「Eコアがある→消費電力が少ない→発熱しにくい」、さらに「Eコアが多い(少ない)→発熱しにくい(しやすい)」という図式が成り立つ、と考えました。

この図式に基づき、M1 ProのCPU構成を見ると、10コア中、Pコア8コア、Eコア2コアになっています。Eコアが2コアというのは、Appleシリコンの中で、最小構成であり、M1 Pro、M1 Maxの2つのみです。つまり、M1 Proは、M1 Maxと並んで、Appleシリコンの中で、もっとも発熱しやすいチップということができます。

以上のようなことから、「Eコアが少ないのが発熱の原因だ」と考えたというわけです。そして、もっとも発熱しにくいチップだろうということで、乗り換えたのがM3 Proチップだったということです。

ボクが買ったM3 ProのCPU構成は、11コア中、Pコア5コア、Eコア6コアとなっています。Eコアが6コアなのは、今のところAppleシリコンの中で最大です。Pコアのコア数よりもEコアのコア数が多いのは、今のところM3 Proだけです。

なお、発熱しにくさ(しやすさ)は、CPU構成以外にも、クロック周波数やGPUコア数、筐体デザインなどさまざまな要因が関係してくるので、一概には言えません。ただ、少なくとも、M○ Pro以上のチップの中では、もっとも発熱しにくいチップだと言えると思っています。

ボクがM3 Proを実際に使い続けて、3ヶ月ほど経ちましたが、発熱のしにくさについては、ある程度期待通りだったので、一定の満足をしているところです。ちゃんと比べたわけではありませんが、体感的には、M1 Proと比べるとダンチ、M1無印と比べると、同等以上といった感じです。

もちろんまったく発熱しないということはありません。OSアップデートや長時間作業の際には、それなりに発熱します。季節的にこれからどんどん暑くなっていくわけですが、「さすがに夏場になると、それなりに発熱するかな」とは思っています。なので、「ある程度期待通り」、「一定の満足」という評価にとどめています。

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