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人間は一冊の本

私は本が好きだ。
文章を読んだり書いたりするのも好きだ。
だから仲の良い友人や家族とはよく文通もやっている。
自分の思っていること、心に溜まっていた感情を文字に起こして書いているとなんだか自分の気持ちが昇華されるみたいで凄く気持ちが良い。
まあ、そんなかっこいいことを言ってますが実際私は恐ろしいくらいの口下手なので手紙とかじゃないと自分の気持ちを伝えられない人間なんですよね、、トホホ。

そんな私の数少ない文通友達から先日、一冊の本が私の元に届きました。
題名は、

『20代で得た知見』 著・F

この本について名前は聞いたことがありましたが読んだことはありませんでした。
その友人曰く、

『公園で別々のベンチに座って読み、その後喫茶店で感想を言い合う本』

というなんともインテリジェンスな紹介をされ少々ビビっておりました。
恐る恐る本を開いてみると本の中からいくつか番号の書かれた紙が出てきました。
おや?と思いよく見てみると、そこには友人が気に入った目次の番号が書かれており、一言「私のおすすめ」と書いておりました。
全く、芸が細かくてほんと感心する、、。
その最後の一行に

『17は貴女っぽいなぁと思います。』

と書いてあり、私といたしましてはなんのことだ??くらいに思ってました。

読み始めてみた感想としては、
お、面白い!!!!!!けどなんか変!!!!
あんまり書くとネタバレになるので私個人が思った感想を述べるなら、共感する部分と全く理解できない部分の差が激しい。
それって面白いの?って感じに捉えられそうですが、その内容に対して私が理解できないのは私の圧倒的経験値不足だからだと思います。

そこで私は言いたい。この本はきっと生涯読み続ける一冊になる。

今の私が理解できない点をいつか理解できる日が来るだろうし、逆に今思っていることがあれ?なんか変、、と思う日もこの先必ず出てくる。
人間は、変わっていく。
その変化に気づけた時、私はこの本を読み返すんだと思います。
最高のプレゼントです。友よありがとう。

さて、ここからが本題です。
そしてこれより先は完全なるネタバレになりますので、ネタバレが嫌な人はここで読むのをやめましょう。
それが平和ってもんです。

友人が私っぽいと言った17の数字。

「巨大にして不可解な、一つの謎」

なんだこの題名はと思ったそこの貴方。
安心してください私もそう思いました。
まず作者はこの話で人を一冊の本に譬える女性がいることそして、その女性が全ての人を一瞬で読み終えてしまう恐ろしい人だと言います。
作中の女性はこう言います、

「大抵の人は簡単に読み終えてしまう。二度と読み返したいとは思わない。でもたまに読み終えられない人がいる。私はそんな人が好きなの。」

作者はここで意味不明であること、謎を残すことこれらの大切さを言います。

「良い本とはなんだろう。何度も何度も読み返すに値する本です。」

まさしくその通りだと首が曲げるほど頷きました。
正直なところ私はこれを読んだ後爆笑しました。
これが私っぽさなのか!!!!
めっちゃ面白いじゃん!!!!!

果たして、この話に出てくる女性が私なのか、それとも意味不明、謎を残す人間が私であるのか、或いはその両方か。
考えれば考えるほど楽しくてしょうがないです。
ぶっちゃけどっちでもいいです。

友よ、次に会った時この答えを私に伝えておくれ。
いや、待ってごめん、やっぱり言わないで。
この待ってウズウズしてる感覚が最高に楽しい。
めんどくさい人間選手権があったら優勝しそう。

友よ、私にとって貴女は読み終えられない本、いや、読み終えたくない本だよ。
次に会える日を楽しみにしてる。

最後まで読んでいただきありがとうございました。
皆様が心動かされる一冊に出会えることを心より願っています。


#読書の秋2022
#20代で得た知見

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