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昔見た景色を今見てみた

矢沢永吉さん
ビートたけしさん
ルパン三世
あしたのジョーの矢吹丈

俺の四大ヒーロー

芸人になってからの苦しい下積み時代。
それに芸人になる前から色々あった人生だったから、とにかく苦しい時代をこの人達に支えてもらった。

今日はその中でも矢沢永吉さんの自伝
『成りあがり』の話をしたい。
幼少期、両親をなくし、親戚をたらい回しにされ極貧の中から夢を追いかけスーパーロックスターに成り上がった、矢沢永吉さんの話。

もちろん本も持っているんだけど、TOKIOの松岡さん主演で一度テレビ放送されたテレビ版が大好きだ。

まだ俺が矢沢永吉さんを知らない時代にテレビ放送されて、その後色々あり矢沢永吉さんにハマり、そこからこのテレビ版のDVDをもらったんだけど…
(その話は長くなるのでまたいつか)

とにかくこのテレビ版の成りあがりにずっと支えられていた。
超下積みの、お金なくて毎日遅くまでバイトして、
そこから夜中に相方とネタ合わせ、
朝までネタ作り…
その間もずっとDVDを流していた。

下積みよりもっと辛かったのは、高校生くらいの時期。自分の人生で一番キツかった時代。
この時もケータイに動画を入れてとにかくずっと見ていた。

あのスーパースター矢沢永吉も、こんなに苦しい時代があった。
ここを乗り越えれば、いつか自分も矢沢永吉さんみたいになって、
そしたら
今までの嫌なことも全部忘れられる。全部見返せる。寂しさとか悲しみとか全部なくなる。

とにかくそれだけを信じて
それだけを支えに頑張った。

特に矢沢永吉さんが上京するとき…
周りの親戚達に
早く出ていけ、お前なんか売れるかとバカにされる中、
矢沢永吉さんのおばあちゃんだけが「お前なら出来るよ!」と力強く背中を押してくれるシーンが大好きでそこを永遠と見ていた。

それから長い年月が経ち、今、やっと俺達も地獄の下積みから脱け出した。
特別凄いわけではないが、とにかく脱け出した。
むしろ同じ芸人達が聞いたら誰もが羨むような所までは来れた。

久々に見てみた。
辛かったとき、ずっと見続けてきた
テレビ版の『成りあがり』を。

最初は見る気がしなかった。
辛かったときに見すぎたせいでトラウマと言うか、辛いときを思い出しそうな気がして。

見てみると…
やっぱり昔と違う景色に見えた。

例えば
矢沢永吉さんの下積みのシーン。
ロックスターに憧れてライブに出て、オーディションを受けるも全くウケない日々。
自分は売れないのか…と真っ暗な中を進む矢沢永吉さんのシーン。
昔はここのシーンを見るのが少し辛かった。自分と同じ状況に見えて。
昔の俺達もまさに、真っ暗な暗闇の中を何も見えないのに突き進む日々だった。
今見ると…
「懐かしい」「そんな時代もあったな…」と言う景色に変わっていた。
矢沢永吉さんは全く売れる気配のない中で、ある日突然チャンスが巡ってきたが、俺達もまさにそんな感じだった。
夢が叶うときは晴天の青空に突然雷鳴が響くように…とはよく言ったものだ。
あの日の暗闇の中を突き進んでいた自分を褒めてやりたい。そしてとにかく懐かしかった。

続いて矢沢永吉さんが一度だけ弱気になり売れるのを諦めようとしたシーン。
そこで奥さんが「もう一度だけ頑張って」と背中を押す。
お金がなくても、売れる気配がなくても支えてくれる奥さん。
ここはシンプルに羨ましいと思った(笑)
まぁそれもまた人生と言うことで。。(笑)
夢を叶えるためには皆、何かを失なっていて、全てを手に入れることは不可能なんだと理解してる。 
だから今の状況に感謝してる。

そしていよいよ
やっぱり泣いたのはずっと大好きだった
矢沢永吉さんのおばあちゃんが「お前なら出来るよ!」と背中を押すシーン。
ここを見たときは昔と変わらない気持ちになった。
言ってもまだまだ自分はやるべきことがたくさんあるし、これからも頑張らなきゃいけない。
自分の性格的に10億円以上貯金がないと安心できない性格だろうし、これからも頑張ろうと言う気持ちになった。
まだまだこれからも不安がある中で、自分はこのシーンに何回も救われるんだろうなと思った。

他にも、好きなシーンはたくさんあるんだけど

今回

一番強く感じたのは、
苦しい中
「成りあがり」を見てた昔の自分の姿を思い出した。

独りぼっちだった時代

上京して住み込みで働いてた時代

まだコンビも組んでなくて知り合いもいない東京で相方探しに奮闘した時代  

1日中バイトして夜中ヘトヘトになってからネタを書いてた時代

ボロボロのアパートに住んでいた時代

夜中に公園で漫才の練習をしてた時代

ウケたスベったと相方と一喜一憂した時代

ライブ後に相方と一緒に富士そばに寄って帰った時代…

あの頃ずっと成りあがりを見てた。
その見ている自分を後ろから見てる気がした。

そして
よくぞここまで頑張ったなぁ
と自分に思った。

よくあんな時代を乗り越えたな
しんどかったろうなぁ
よく諦めずに頑張ってくれた。

そしてまだまだこれからも、成りあがるために頑張っていこう。
その時にまた、成りあがりをジックリ見よう。

そう思った。


リッチドッグ 宮本







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