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雀魂男子と3人でバリアンに行った話

こんリシェ‪(՞ . .՞)ฅ”
2023年もあとわずかとなりました!皆様はいかがお過ごしでしょうか。

さて、当noteを解説した時書こうと思った記事を年末の大掃除と称して書き連ねたいと思います。

~登場人物~
私:当時麻雀始めたて。麻雀初心をエンジョイ
A:私を麻雀沼に沈めた1代目師匠()雀聖手前。38歳。
K:Aの親友。麻雀初心。22歳。

私が麻雀を始めたきっかけ

この話をするに当たって私の麻雀を始めたきっかけを話す必要がある。元々私は人狼ジャッジメントとマダミスをする人間だった。恋人部屋やねこねこ部屋でワイワイする日々を過ごしており当時のTwitterアカウントも人狼専用のものであった。

野良でやっているとグループへの勧誘も多い。暇を持て余していた私はたまたまマダミスで盛り上がったメンバーのグループへ参加した。Aが運営するkakaoのグループだ。

メンバーは全員で10数人、男女バランス良く揃ったグループだ。そして、グループ主のAとは特に仲が良く話す時間も一際多かった。そんなある日だった。「麻雀をやってみないか」彼からそんな事を言われた。働いていたキャバクラの系列が雀荘だった私は麻雀への憧れがあった。ただ、敷居が高い競技だ。覚えようにも覚悟がいる。けれど、嬉々として教えようとしてくれる人がいる。これはチャンスだ、私は彼から言われるがまま雀魂をインストールするのであった。

Aと雀魂と私

麻雀はルイスキャミーを参考にしろ、Aからの教えを守り私は順調に麻雀沼へと歩みを進める。Aとは麻雀の事もあり個人通話が増えた。麻雀の話は勿論だがお互いの事も話し合った。Aは関東に住んでいて介護士をしていること、競馬が好きでハマっているということ、雀魂では璃雨ちゃんが好きで彼女しか使わないということ…etc。とにかくたわいも無い話で丸一日通話していた日もあった。その間にも私は麻雀の最低ルールを覚え段位戦に溺れる日々を過ごしていた。

思えば人狼ジャッジメントよりもハマっていたと思う。
人狼と言えば、Kが上手かった。Kは私よりも歳下だがしっかりしていてグループの中でもサブリーダーを任されるほど信頼を得ている人物だった。Kとも時折通話するのだが、とにかく声がいい。ASMRとして楽しめるほどだ。その時恋人もいなかった私にとって耳の恋人とも言える相手であった。麻雀をする最中時々するKとの通話が日々の癒しであった。

三角関係

麻雀をする日々を過ごす中Aが突然こう言ったのを覚えている。「麻雀にハマってくれてありがとう」私もハマれて嬉しかったので前向きにその言葉を受け止めルイスキャミーの動画を見ていた。

Aに対しては感謝の念しかなかった。そう、感謝の念しか。そうした日々を送っているとAが独占欲を見せてくるようになった。Kと通話していれば何を話していたの?俺とも喋ろうや、そしてAからの通話があからさまに増えていった。鈍感な私でも確信があった。あっ、好意を抱かれてしまっている、と。麻雀にハマってくれてありがとうの言葉も遂には俺の為に麻雀してくれてありがとうに変わった。雲行きが怪しくなった。

そうした中、Kが唯一の癒しであると同時に希望であった。Aに対しては気持ちがなかった。友達とみていたからだ。しかし、Kは違った。私はAからの好意を避けるようにKへと思いを寄せていった。そう、Kを好きになってしまったのだ。ちゃんと言えばAとKが親友同士であることを利用し、Aを避ける為Kに逃げてしまったのだ。

オフ会

Aから関東に来ないかと言われた。当時、山形にいた私は関東に住むことが夢だった。それを知った上で彼は私に同居の提案をしてきた。彼からの何らかのアプローチがストレスへと変換されていく。そして、Kへの思いをより強めるきっかけになってしまった。

その日はたまたまKと通話をしていた。彼にAの事を相談していたのだ。Kも関東に住んでいる。
Aとは微妙な関係を保っていたがKとはいい雰囲気であったと思う。Kも私に日に日に心を開いてくれていたのが分かった。警戒心が解けていくのが目に見えた。

「会いたい」そう言ったのは私の方からだった。Aには気持ちがなかった分Kの事は好きだ。一時の気の迷いだったのかもしれないがその時は彼が好きだった。会いたいと思った。
「いいよ」そう言われた時は心の底から嬉しかった。こうして、オフ会が開かれることとなった。Kと私と、Aと3人のオフ会が。

乱入者

Kと会うことを真っ先に嗅ぎつけたのはAだった。もしかしたらKが話したのかもしれない。何故か、Aが俺もKに会いたいと言い出してきた。そこではっきりと私はAにKが好きだと伝えた。来ないで欲しかった。けれど、Aは引かなかった。
「Kはシャイだし俺が間取り持ったる」そう張り切り出した。私はAが吹っ切れてくれたのだと思った。Kへの気持ちを知って応援する気になったのだと。

まぁ、それならいいかと彼の参加を許してしまったのだった…。

オフ会

寒さが抜けきらない3月某日、私は飛行機で山形を経った。1時間で東京に着く。1時間でKに会える。その時は本心で嬉しかった。あわよくばKとの恋が進展するかもしれない、気持ち悪い感情を抱え向かう足取りは軽かった。

待ち合わせ場所へ向かうと2人はもう着いていた。Aはヒョロガリ眼鏡、Kは低身長で小太りと言うい出で立ちであった。正直に言ってしまえばそこでKへの感情が一瞬薄れてしまった気がする。想像よりも彼は随分コンパクトだった。

その後、ゆりかもめでお台場へと向かった。その間、通話の時と同様に話は盛り上がる。やはりKは声だけは良かった。声だけは。
Kと話がしたいのにAが話を止めないので楽しいという気持ちと同じくらいもどかしさを感じた。もしかしたら私たちを応援する気はサラサラないんじゃないかと言う疑念さえ湧いてきた瞬間であった。

お昼を食べ終え観覧車に乗り大江戸温泉物語に向かう。一見普通のデートだ。Aがいるのを除けば。
その日は日帰りで帰りの飛行機のチケットを取っていた。夕方も過ぎれば現実に帰らなければならない。

そして、バリアンへ…

「リシェ帰らんでえぇやん。東京泊まってき」Aがそう言った。帰ると言い出した時だ。「Kもそう思うよな」Kは頷く。

「Kこの後も時間ある?」これは千載一遇のチャンスかもしれない。Kとの恋路を応援してくれてるAの気遣いなのだ。「大丈夫」Kが小さく笑う。私は心の中でほくそ笑む。なるほど、ここでAが帰ることで私達はいい感じになるのか…!

そしてお台場から新宿へと向かう。勿論、向かった先はバリアンだ。ヤることは1つ、私の頭は邪な気持でいっぱいだった。せっかく山形から東京に来たのだ。思い出くらいは欲しい。

3人で…

場所は新宿バリアン、遂に来たかと唾を飲む私、そしてK。後ろにA。じゃあ、と別れの挨拶を決めようとするやいなやAは率先して中に入っていった。「ここのラブホ来るの初めてや!」無駄に無邪気に興奮していたのを覚えている。

唖然としながらKを見ると動揺することなくAの背中を追いかけていて私は落胆する事となる。チャンスは経たれてしまったのだ。「俺持ち合わせあらへんのやけどリシェお金ある??」益々落胆した。バリアンは先払いだ。

時間帯が時間帯なので時間前チェック、週末料金、加えて3人分の料金がかかることになる。何故かそれらを私が支払う羽目に。Kが財布を取り出したが私はそれを振り払い諭吉3枚を差し出す。流石に歳下に払わせる訳にはいかない。
Aへの怒りを顕にしながらエレベーターで上階へ。

ベッド・イン

部屋に入るな否やベッドへダイブしたのはAだった。枕元の充電器にスマホを刺してゴロゴロと1人で転がる。一方居場所のない私とKは端にあるソファーへ腰掛け虚無と化した。空気は確かに冷えきっていた。

「ラブホって凄いねんな!ラブホって凄いねんな!」何故かAが露骨にはしゃいでいる。今思えば彼はラブホに来たのが初めてだったのかもしれない。というのも、料金を支払う際、「俺20万も持ってない」と言っていたのである。ラブホがそんな高い訳ないだろと、心の中で猛烈に突っ込んだのも懐かしい。

そうしているうちにバスローブに着替えたAが風呂に入り出した。やはり帰る気はなかったのだと思い落ち込んでいると「リシェ、今日は楽しかったね」私の手にそっと手を乗せるK。1つ向こうの扉ではAがシャワーを浴びていて水音が響いている。そんな中、瞬時に部屋の雰囲気が変わるのが分かった。

「私も楽しかった」Kを見つめ返すと彼は今日1番の笑顔を浮かべて手を握ってくる。いいムードになってきた!と心臓が高鳴るのを感じた。2人きりの空間、2人きりの時間、そして「おまたせー!」空気の読めないA。

蛙化現象

3人とも風呂に入りその後人狼をしたり喋りに興じた。時刻は23時、相変わらずベッドがマイポジションのAはうとうととし始める。くねらせた脚はびっしりと毛で覆われめくれ上がったバスローブからは下着が顔を覗かせていた。心做しか髭も伸びていて幻滅に幻滅を重ねたその姿はどこか浮浪者を思わせた。

Kとの甘い空気はとうに去り居場所のないまま私とKはソファーでお互いにもたれかかる。正直、疲れた。帰りたいと思った。Kがそばに居るのに、もしかしたらワンチャンメモリアルセックスをキメられたかもしれないと言うのに。そもそもAがいる時点でそれは無い。

「K、寝るとこないからAの隣行きなよ」全てを諦めた私は最後にそう提案した。もう邪な気持ちは一切なかった。

「ごめん、俺もう限界で」むにゃむにゃと目を擦りながらKがAの隣に寝転んだ。男女3人でラブホ、何も起こらないはずもなく…!なんてことはなかった。何も無いが目の前に広がる。
あるのは男二人が仲良くベッドインしているという地獄のような絵面のみだった。

気持ちがサーっと冷めていくのを感じた。

ドキドキ☆プロポーズ

翌朝に取った飛行機に乗る為に起床したのは6時だった。ソファーで絶望に打ちひしがれながら寝た私の体はぐったりとしていて帰りたいの、五文字が永遠に脳裏を過ぎっていた。
挨拶をしないで帰ろう、そう思い荷物を纏めるとAがムクリと体を起こす。

「帰るならせめて見送らせてや。道分からへんのやろ?」ボサボサの頭でそう言った彼はバスローブにクタクタのコートを羽織る。どこまでも彼は私を幻滅させてくれると思った。道が分からないのは確かだったので一緒に外に出る事にした。

3月の早朝は寒い。生脚にスニーカーを履いたAは両手を擦り合わせながら寒い寒いと肩を震わせている。当たり前だ。バスローブ1枚にペラペラのコートじゃ寒いに決まってる。

「リシェ、話があんねんけど」本音を言うと彼と話すことはもうなかった。帰りたかった。一応何?と聞き返したが恐らく私の言い方は過去一冷たいものだったと思う。

「リシェが俺の為に麻雀一生懸命してくれてほんまに嬉しい」またそれか、私は小さくうんと頷いた。その後で彼はとんでもない発言をしてきた。

「俺リシェのことほんまに大好きなんやで。なぁ、俺たち結婚しようや」

早朝の起き切ってない頭が一生懸命それを噛み砕こうとする。

「は!?結婚!?」

だが、しかし処理できるはずもなく私は冷めた態度のままAに言い返す。本当に意味が分からなかった。

「こっち来て一緒に暮らそう。なぁな、えぇやろ」上目遣いで見つめられ鳥肌が立つ。ゾワゾワと早朝の冷たい空気が肌を撫でていくのを感じた。彼からプロポーズされたのだ。

「あのさ、私そんな気ないから」

駅が見えた。私は小走りで見慣れた道を行く。Aが言葉を発することはもうなかった。
私は電車に乗りバスへ乗り換えそそくさと東京を去るのだった。

その後

とりあえず彼らと連絡する事はもうなかった。
これ程に幻滅する事になるとは思っていなかった。その後Aが恋愛観をTwitterで語っていたので最後に貼っておく。


嫉妬は恋愛観において必要か否か

スマートな雀魂男子の諸君、ラブホ代は払おう。
あと脱毛は欠かさずに!


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