見出し画像

【読書百冊 3/100】エバンジェリストの教科書/西脇 資哲(C&R研究所)

日本におけるIT系エバンジェリストの第1人者、西脇さんの最新の図書で、テレワーク時代における、「伝えるスキル」について、具体的に細かく書いてあります。

▶エバンジェリストとは、広報でも広告等でも営業でもなく「伝える人」
▶エバンジェリストの評価軸は「伝わったかどうか」。KPI的には満足度や指名率など。
▶必要なスキルは「専門知識」「準備・資料作り」「伝える技術」の3つ
▶膨大な量のインプットをこなし、それをわかりやすく伝えるためには、シンプルで整理された方法が効果的

西脇さんとは何度かお話をさせていただいたことがありますが、とにかくお会いするたびに知識がアップデートし続けていらっしゃるのがすごいです。

「エバンジェリスト」とは、製品や会社のことを世の中に伝道していくのがお仕事です。それだけに、自社製品の知識はもちろん、比較対象は何で、それはどう使われているのか?そもそも、どういうニーズが世の中にあるのか?など、人より少し先に広く深く知って、それを伝えていかなければなりません。めちゃくちゃ勉強が必要です。

西脇さんはとにかくハードワーカーで、膨大な量のインプットをして、それをものすごいスピードで形にし、アウトプットしています。まるで人間業ではないな、と、日頃から思っていました。

この本には、西脇さんが日々、どんなふうに専門知識を得て、それをどう整理して、それがちゃんと伝わるようにどんな工夫をしているのか。その細かいテクニックがたくさん書かれています。

書かれているテクニックには割と当たり前なことや、逆に「これはちょっと細かすぎるかも」ということもあるにはあります。

でも、大多数のプレゼンをしなければならない人にとって、この本に書かれているテクニックは、十分役に立ちます。

そして何より面白いなと思ったのは、プレゼンのテクニックとして心の持ち方、捉え方が盛り込まれていることです。

たとえば、SNSでネガティブコメントを見たら、どうしたらいいのか?など。プレゼンとは、単に資料を作って話すだけではなく、相手とのコミュニケーションなんだな、と気付かされます。

ところで、「プレゼンをしなければならない人」とはどんなひとでしょうか?

営業マンや、事業で企画に携わる人は当然でしょう。でも、エンジニアの方やバックオフィスで働いている方も時にはプレゼンする必要がありますし、学校で勉強をしている人、転職活動をしている人も避けて通れません。仕事や勉強を一生懸命やればやるほど、その成果をしっかり「伝える」ところで手を抜いてはもったいない。そう考えると、人生そのものがプレゼンの連続なんだと思います。

この本はマニュアル的でとても読みやすいですし、目次もしっかりしているので、必要なときにさらっと見直すこともできるでしょう。値段がビジネス書にしてはちょっと高い(2,020円+税)ですが、何かを頑張っている人ほど、この本を読むのに投資した数時間は、大きなリターンとして返ってくると思います。

ところで、この本の内容の結構な部分を、僕は西脇さんのYoutubeで見てすでに知っていた気がします。本読まなくてもその動画を一通り見たらいいんじゃないかなー。とか言うと怒られるかな。
(自費で買って読んでいます。)

購入はこちら エバンジェリストの教科書

#読書百冊2021 #エバンジェリストの教科書 #西脇資哲

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?