初代iphoneSE→iphone12miniへ変えた話


初代iphoneSEのサイズが好きで持ち続けている人は結構いて、安いから買ってた人はSE2に流れ、こだわりがそう強くない人はiphone8や11へ流れ、とうとうややこしいオタクしかユーザーが残らなくなってしまった初代iphoneSE

今回はiphoneSEユーザーの私がiphone12miniに乗り換えて触った簡単なレビューを書いていきます。


プロフィールとして
私はiphone4Sのタイミングでスマホ参戦し
iphone4s→iphone5→iphone6→iphoneSE1→iphone8→iphoneSE1→XperiaXZ2Compact→iphoneSE1
という経過をたどっています。一度8や小さいスマホを求めてandroidまで手を出しましたが長くは続かず、結局SEに帰ってきていました。

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サイズ感

>SE1より大きいのは騙せない、が、これ以上ハイスペックスマホでこれより小さいものはない感じ

まずは比較となるスマホの寸法を
iphoneSE1/4s/5     58.6mm
iphone12mini        64.2mm
iphone6/7/8/SE2   67.mm
(参)XperiaXZ2Compact  65mm
(参)iphone11/XR    75.7mm

幅だけ見ると、大きめのiphoneSE1というよりは小さめのiphoneSE2/8といった印象。ただ、実際に持ってみるとiphone8の時ほど大きくは感じなかった。
 原因はおそらく今までのラウンドエッジ。iphone12から側面が角型になり滑り止めがきっちりと効いていて持ちやすい。しっかりホールドできるからか握った感覚では「少し大きめのSE1」だ。
ただやはり初代SEより大きいのは隠せない。12miniとSE1とどちらの方が持ちやすいと言われたら、間違いなくSE1である。今回のiphone12miniは「肺スぺスマホの中で、初めて妥協できる幅の端末」という表現がぴったりくる。
iphone8やXperiaXZ2Compactではこの妥協ラインには入ってこなかった。

外観

やはり先代までと比べて特筆すべきは”角型の帰還”だと思う。先ほど述べた持ちやすさに加え、厚みが薄くなったわけでもないため落としにくい。スマホは薄く軽い方がいいとされているが、過度な薄さと軽さは落としやすくて個人的には否定的な立場だ。XperiaXZ2シリーズが出た時は重さと背面の丸みがものすごくたたかれていたが、個人的には非常に持ちやすさを考慮したデザインだったと思う。(それでもでかくて無理だったが)
一方、カメラの部分の出っ張りが気になる。iphone8以降、iphoneはカメラが背面から飛び出す形状を採用するようになった。床に置くとカメラのせいで不安定でガタガタする。これは正直なところ使いにくい。
その分カメラの質が良くなったわけだが、私がスマホカメラに求める一番のことは”素早いメモ”なので、これなら性能下げて背面に埋め込んでほしいと思う。

画面はしっかり触れる?

SE1は4.0インチ 12miniは5.4インチ、8/SE2は4.7インチ。
初代SEに比べて画面が大きいのは明らかで、有機ELパネルを搭載していることからも画面が見やすいことは言うまでもない。5.4インチというと、昔出ていたiphone6s,7,8のMaxバージョンが5.5インチであの使いにくくバカでかいイメージが少しあったが、ノッチ部分を含んでの5.4インチだからか、触った感じはXperiaXZ2Compactの5.0インチと同等の大きさと感じた。XZ2Compactと比較すると上下の表示外の枠が少なくなった分、12miniは使いやすく感じる。
また、表示領域についても、X発売の時はアプリがノッチに対応しておらず謎の枠が表示されているアプリが多かったが、さすがに3年経っている分ほとんどのアプリがノッチ表示に対応していた。いろいろなものを代償にして画面を大きくしてきたiphoneだが、そうして得た利点はしっかり活かし切れているように思える。

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 本題だが、私が普段スマホのそこに小指をひっかけて持つ癖があるため、スマホのサイズで結構大事なのが「上が届かない」ことである。

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iphone12miniではやはり最上部までは届かなかった。これから保持点を上にずらすための矯正をしていく必要はある。 とりあえずは上にウィジェットを置いてごまかして使っていく予定。
ただ、SE1ユーザーには結構違和感あったのがコントロールセンターの呼び出し操作。ホームボタンがあるiphoneではコントロールセンターは画面下端からうえにスワイプで表示されるが、iphone12miniはじめノッチタイプのiphoneは画面右上から下にスワイプが要求される。
基本の持ち方で右上に届かないのは少し苦しいところである。左上じゃなくていいのが救い。

ジェスチャー操作

これはiphone12シリーズどころかiphoneXからの話なので今更なレビューだが、まだ慣れないというのが正直なところだ。ただ、世間で言われているホームボタン教ほどのこだわりはないため、慣れていけばそれなりに使えるとは思う。
ホームボタンを失った代わりに操作領域を獲得できたと考えれば個人的にはメリットが上回っている印象だ。

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おまけにといっては何だが、12miniのキーボードは下端にわずかだが”間”がある。これが結構便利で、キーボードを打つ時の指の下端と上端の範囲を少なくしてくれていて新設設計だ。


TouchID vs FaceID

これもSE信者が長年言い続けている話題。
ホームボタン教徒の主張の半分がTouchIDの復活だが、これは先月発売されたiPad Air4で完全に解決されてしまった。側面のボタンに指紋認証を付けるという発想はAndroidでは数年前から広く普及していたが、iphoneはかたくなに採用しなかった。それどころか2019年には「画面内植え込み型TouchID開発中」なんて噂も出回っていた。ただでさえ不評のFaceIDが近年のコロナ禍でマスクにより更にめっためたにされている現状、とうとうAppleも折れた感じか。TouchIDの需要はipadよりiphoneの方が絶対あるはずなので、今回のAir4のTouchID搭載は普通に生産時点で開発や生産ルートが追いつかなかったと考えるのが自然かと。そうすれば来年のiphoneで同様にTouchIDが搭載される可能性は高いと考えられる。

実際に使ってみた感想だが、FaceIDはTouchIDに劣るの一言に尽きる。
職業上自宅以外は常にマスクをしている状態で、それどころかマスクの真ん中を手でもって下げるのもはばかられる職場なのでFaceIDは非常に相性が悪い。 SE1の時はTouchIDで認証解除、使用アプリをタップのところまでをポケットの中で行っていたので、画面を見るタイミングではすでにアプリが起動している状態だった。それに比べると、ポケットから出してからパス打ち込んでアプリを起動する時間は大幅にストレスだ。いくらSE1より処理速度が速くなったといえ、やはりTouchIDにはかなわない。


 あえてFaceIDの肩を持つなら、マスクをせず自室で使う分には強いということ。認証精度は思ってたよりも高く、マスクさえしていなければ寝ながら少し顔を傾けてもしっかり認証してくれる。速度も速い。SE1に搭載されているTouchIDはiphone7以降に搭載されている第二世代ではなく、エラーやふろ上がりの反応が悪いなどネックになることもあった。コロナでマスクをする時代でなければこんなにヘイトはたまらなかっただろうという気はする。iphone8から12シリーズに入った人には、この恩恵はそう大きく映らないのではないか。

3.5mmイヤホンジャック

この議論はiphone7発売日の2016年に始まりほとんどの人にとってもうどうしようもないあきらめで決着がついている案件だが、SE1から乗り換えると2020年にようやく直面する問題になる。結論から言うと、Lightning-3.5変換アダプタを使えばいいの一言で済ませてしまえる。
そもそもワイヤレスイヤホンを使っている人もだいぶ増えてきている。私はバッテリーが足りないのと複数のデバイスでイヤホンを使いまわすためペアリングを毎回しないといけないワイヤレスは生理的に受け付けない。ただ優先でも変換ジャックを使えば特に問題なく使えるため、そこまで気にはならなかった。
強いて言うなら今回Appleは経費削減で充電コンセントとイヤホン変換ケーブルを同伴していない。変換ケーブルは自前でそろえる必要があるが、せいぜい1000円で解決する話だ。何ならDAC付きの高価なものも販売されており、プラスにとることもできる。 (ただ今回から充電ケーブルをType-Cにしておきながらコンセントを同伴しないのは本当に不親切だと思うが)

カメラ

正直カメラにそこまでこだわりがないのでここは他のレビューを見ていただきたい。
SE1と比べて追加されている機能として
ポートレートモード(iphoneXから)
高角カメラ(iphoneXSから)
ナイトモード(iphone11から)
であり、iphone12シリーズ特有の進化はほとんどない。
実際写真を撮ってみると、確かにiphoneSE1よりはずっときれいで、写真を撮るのが楽しくなるというのはある。ナイトモードの精度もそこそこでいろんなものを撮るのが楽しい。ただ、遊びは遊びの域を超えず、購入意欲にはそこまで影響しない程度だった。いいカメラが欲しいのならばスマホではなく一眼に手を出せばいいという考えだ(一眼も持ってないんですが)
それとナイトモード、普通の写真をA14チップの力で夜景処理!!みたいなのだと思っていたんですが、単純に露光時間を長くしてブレた連続写真を合成してるんですね。


結局iphone12miniは買いなのか?

機械は用途によって最適解が変わるため単純に〇×を付けるのは頭悪いと思うのですが、個人的には多くのSE1ユーザーに勧められる端末だと思います。
理由として、SE1ユーザーの内
価格目当ての人はSE2に流れ
こだわりがない人は2年縛りが終わって8やXRに流れ
小サイズハイスぺにこだわるならandroidのXperia,AquosのCompactシリーズに流れており(これらはSnapdragonの800番台を搭載している)
今iphoneSE1を持っている人は小型最新チップiphoneにこだわり続けた人たちであるという前提を考えると

確かにイヤホンジャック廃止、TouchIDからFaceIDへの劣化、ホームボタンの廃止という欠点はあるものの
全画面タイプで幅65ミリを切るという現状の流れから外れるぎりぎりのラインまでの小型化
最新チップ
毎年全画面小型機のリークが出る中延期されてきた上でようやく登場した小型機(南海SE2の噂に翻弄されたことか)
SE1がA9チップと最新のものと5年経っており、そろそろ速度的にもバッテリー的にも待てる限界がきていること
今後これ以上小さな端末が出る可能性はほぼないこと

以上の理由からiphone12miniは小型スマホ勢の一つの妥協点、終着点として今までで最もニーズに合致しているものだと思う。
今後ホームボタンが復活する可能性はほぼないし、イヤホンジャック復活もまずない。今後出ないものを期待しても仕方がないわけで、そろそろ妥協しなければいけないラインなのだと思う。
来年のiphone13(仮称)まで待てばTouchIDは追加されるかもしれない。iOS8->9以降の近年のOSアップデートはソフトが重くなるというよりは安定化と高速化に注力してきたこともあり、あと1年は待ってみてもいいのかもしれないが、12miniを持って、5Gミリ波や新TouchIDもたたかれて仕上がってきた再来年のiphone14を狙うというのがそこそこ良いコースなのではないかと思う。
ただ、SE2, ipadAir4など廉価最新チップ販売の流れ、アップルサブスクの加速の流れから、アップルの収益モデルが変わってきているのはほぼ間違いなく、今後大容量で負荷の高いコンテンツを提供するためにハイスペック端末を今までのユーザーに安価で提供しようとしている印象は受ける。iphone8以下の端末だと苦しいという機会は今年来年あたりからぐっと増えてくるような気はする。

一方でiphone12miniを勧めないといえば、やはり価格狙いの人である。
iphone12シリーズはXR,XS時代ほど高価ではないが、それでも決して安くない。一番安い12mini64GBでも税込みで8万円ほどだ。価格を第一に考えるなら迷わずSE2だろう。チップもA13で決して出遅れることはない。SE2で瞳孔をうかがいながら5Gが普及してきたタイミングでもう一度考え直すという判断は悪くないと思う。

 また、5G目当てでiphone12を買うのもお勧めしない。今後5Gは普及してくると思うが、都心のごく一部のみで、日常エリアに浸透するのに1年はかかるだろう。少なくともiphone5が出てLTEが普及したスピードよりはずっと遅い印象だ。
5G端末を求めるのなら、あと1年待って13シリーズを買っても全然遅くないと思う。最近androidではミドルレンジでの5G端末が出始めており、確実に5Gは普及する。来年まで待って帯域の広いものを買った方が得策だろう。


最後に

長々と書いてきたが、個人的にはiphone12miniは期待の80%くらいを満たしてくれた良い端末だと思う。今後90点、100点の端末が出る可能性は極めて低く、今回の買い物は速すぎず遅すぎず現状最善の判断だったと思う。

使ってるうちになんか気づくことがあればまた追記します。
ではでは

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