結局、イラストも3DCGもAIには勝てない。それでもなぜ人は自ら作ろうとするのか?

1クリックで自分が数週間〜数ヶ月かけて作る作品よりも優れた作品が、ものの数秒で作れてしまうのに、それでもなぜ自分で1から作ろうとするクリエイターがいるのか?

それは、生成系AIでの作品製作には作る喜びがないから。

正確にいうと、自分の頭で考えて作る作品制作と、生成系AIを使って作る作品製作とでは、感じる喜びの種類が違う。

生成系AIでの作品製作は「ガチャ」の喜びであり、自ら作り出したという喜びではない。

もちろん、生成系AIでも、人物のポージング変更、指定範囲のみの変更、タッチの変更など、細かくカスタマイズできるので、作る喜びがないとは言いけれない。しかし、それは自分で手を動かしてほぼゼロベースから作品を作り上げる際の喜びとは少し種類が違う。

なので、自分で作る喜びが快感で作品製作していた人にとって、生成系AIでの作品制作はあまり魅力的でない。よって、生成系AIを活用するにしても、基本的には自分の頭で考えて手を動かして作品製作し続けると思う。

一方で、作品制作のプロセスではなく、作品それ自体を思いつくことに喜びを感じていた人(作品を作るのが面倒だと感じる人)にとって、生成系AIでの作品製作はかなり相性がいいと思う。

なので、AIクリエイターは、既存のクリエイターが進化してなるものではなく、アイデアはあるがクリエイターになれなかった人や、クリエイターではあるが作品制作が面倒で嫌だった人など、上手くクリエイターになりきれなかった人が成るもののような気がする。

もちろん、自分で作るのもAIで作るのも楽しいと感じる人も一定数いるとは思う。ただ、基本的に生成系AIでの作品制作と、自らの頭と手を動かして作る作品製作とは、異なる報酬が得られる別モノだと思う。

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