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自分の居場所を探す、ということ(共働きを言い訳にしない…編)

先日お仕事で、とある方のご自宅へうかがってインタビューさせていただく機会がありました。著名でご多忙な方ながら、とても気さくに対応いただき、インタビューも終始和やか。ハワイらしくゆったりした雰囲気でお話を聞かせていただきました。

女神降臨

あと少しで終わるかな…という頃、その方の奥様が仕事先から帰宅されました。奥様もある分野の専門職として活躍され、たいへん多忙な方だとお聞きしていたので、ちょっと緊張していると「あら、いらっしゃい!」と極上の笑顔。そして、私たちがまだ仕事モードなのを察して、余計なことは言わずすーっと離れていかれました。

インタビューと撮影が終了して、さあ帰ろうとした時、ざーっと水をまく心地よい音が。ぱっと裏庭を見ると、奥様がきれいなお花と家庭菜園のお世話をしていたのです。美しく、にこやかに。忙しい仕事から戻って来て、前触れもなく自宅におじゃましていた客人(というかダンナさんの仕事相手=私たち)に最高の距離感であいさつした直後、すっと着替えてお庭の手入れ。しかもその後、当たり前のように夕飯の支度をして、かわいいお子さんたちのお世話もして…なんてこったい。

いや、世の中の共働き夫婦の大半がそうしてるんだと思いますよ。かく言う私だって、ここハワイでめちゃめちゃ仕事しながら、奥さん業と子育てをこなしてきたと思っています。

でもね、お花の手入れ。家庭菜園のお世話。それを帰宅後すぐに、しかもとってもにこやかに(ここ、ポイント!)できる女性って素敵じゃないですか?

なんてしなやかなんだ。なんという安定感なんだ。

その時私には、その奥様が女神に見えました。いや、たしかに彼女には神々しい光がキラキラと降り注いでいたに違いないのです。

「忙しい」を言い訳にしない

フルタイムでメディアの仕事に従事していた頃、「私は一日中仕事してきて、めちゃくちゃ疲れてるのに、すぐに家事なんてできないよ!」とトゲトゲしていた私を思い出して、なんだか泣きそうになりました。あのときは精一杯だったし、それを悔いてはいないけど。もうちょっと余裕を持って家族に接することができたら良かったなと。もうちょっと、自分の生活を大事にできたら良かったなと。そういう私をギリギリ受け入れてくれるダンナさんだったから良かったけれど、共働きを最大の言い訳にしてたのかもしれないな、と。

というわけで。最近は少し深呼吸しながら生活するようにしています。会社を辞めて、毎日会社に行かなくなったという物理的な変化も大きいけど、あの日の「女神」との出会いも少なからず影響しているはず。

小さなコンドミニアム暮らしの我が家には、お花が咲き乱れるお庭も優しい実りをもたらす家庭菜園もないのだけれど(笑)。少しずつでも自分や家族を大事にできる、しなやかな日々を目指したいなと思っております。


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