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フィッシュで椎名内

4月11日。
朝、今泉に着いて波をチェックしたが、うねりが2重に入ってくる癖ありの波ばかりで良さそうに見えなかった。沖合いで吹く東風のせいもあるのか波数も多く、なんとなく海全体が落ち着かない。少し迷ったが移動することにした。

北上すれば多少の東風は気にならない。ということで椎名内へ。波は小さかったが北西風で面はきれい。うねりもまとまっているように見えた。天気図通りであれば割と早い時間から東風に変わってしまう筈なので慌てて着替える。

波は小さくタルそうだったのでフィッシュで入った。

このフィッシュを所有して6年になる。僕が今まで持ったサーフボードのなかで最も長い間、1軍として活躍してくれている。フィンセッティングはツインザーだ。

ここ2年くらいで急激にツインザーが注目されるようになって、珍しくなくなったが、6年前はツインザーは全くメジャーではなかった。僕がこのツインザーのフィッシュを買ったのは、言ってみれば成り行きだった。

6年前の僕はサーフィンを再開して2年目だった。浜松での仕事を辞めた前後と店の準備や業務に追われていた2年間は海に行けて無かった。低空飛行ながらも店が軌道に乗り、機械の仕事をするようになって、ようやく時間ができ、趣味の事にも関心が向くようになった。復帰当初は浜松時代のボードに乗れなくなっていた...。仕方なく6'4の中古のショートを買った。これもまた今風に言えばミッドレングス的なボードでテイクオフは楽で助かったが、小回りが効かない。フェイスのある波は良かったがホレ気味の小波では難しさの方が目立った。

浜松時代には何本かフィッシュを持っていて、自分とフィッシュの相性の良さは解っていたし、長いボードより短いボードの方が簡単なシーンがあることも知っていたので、短めのフィッシュを買おうと思っていた。訪ねた店の店置きのフィッシュはこのツインザーかクアッドだった。どちらも良さそうなボードだったが、ツインザーの方がアウトラインが直線的だったのでツインザーの方を選んだ。(直線的な方がコントロールは難しいがスピードが出る。)

ツインザーってどう?かというとツインフィンのフィン周りの水流を整流したような印象。レールを傾けて水を切る、エグる、というシーンでツインだとドラッグ(横滑りというか引き摺りというか)を感じるのがツインザーでは感じない。滑らかに強く前に進もうとする。

フィンが抜けるようなターンをしても失速感がないから、実際にフィン周りの乱流が抑えられて流れが剥がれていないのだと思う。タルい波でもよく走るし、速い波でも抜けられる。

そういう訳で出番の多いボードになっている。このフィッシュにはまだまだお世話になる気がする。


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