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【ツアーレポート】「”かかし”と”看板” 作っちゃお!~人と動物の共生を考える~」@兵庫県香美町

本ツアーは、2018年兵庫県香美町にて開催された「かみたびスクール」に参加した、スクール生(地域住民)によって企画され、2018年11月10日-11日に開催されたものです。

企画者紹介

企画者の中村好宏さん(通称「よしさん」)は、香美町小代に住み、地域の商工会青年部部長をつとめてらっしゃる方です。
香美町は総面積の80%が森林であり、日常生活の中でも野生鳥獣による被害、「獣害」に悩まされています。そこで今回、「人と自然の動物が共存していく中で、お互いが平和に安全に暮らしていける町を創りたい」というテーマを掲げたツアーが催行されました。

(ツアー参加者募集の紹介ページ)

参加者は30代から50代の男女5名。埼玉、千葉、大阪、兵庫と各地からお集まりいただきました。

今回はこのテーマへの第一歩として、人が動物に注意できるようにするための【かかしづくり】と【飛び出し注意看板づくり】に挑戦しました。

以下、ツアーの様子をご紹介いたします。

ツアー1日目

かかしづくりの先生となるのは、地元小代に住む方々。

先生のご指導のもと、まずはかかしに顔を描きます。

顔ができたら体を組み立てます。体にはペットボトルや餌袋を使うという、暮らしの知恵を学ぶことができました。

体ができたら服選び。

「自分の理想の体型に!」とプロポーションにこだわる方を始め、思い思いのかかし作りに熱中しました。

地元、小代の方々も楽しんでいます。

企画者「よしさん」ものこぎりを取り出して何か作っています。

最後に首をはめたら完成!

よしさんはイノシシさんを作成。


休憩 地元の味『とちもち』をいただきました

「どうしても振る舞いたい!」と、かかし作りの先生が用意してくれたのは、地元の味「とちもち」。

ふかしたもち米ととちの実をついて、

丸めてあんこを入れていただきます!

かかしづくりで疲れた体に甘い糖分が染み渡りました。


休憩後、看板の下地塗りを開始

2日目に行う予定の「飛び出し注意看板」づくり、初日はその下地塗りを行いました。

先生は香住にある松岡塗装店から松岡大悟さんと荒垣甲子郎さん。
色塗りのための基礎準備から教わりました。

シートを敷いて、ヤスリをかけて、、、

色を選びます。

「抱きつきたくなるほど可愛い看板作りたいよね〜」なんて話してピンクを選ぶ参加者さん。

松岡さんが見せてくださった色彩表。色とりどりで参加者全員、目移りしながら選びました。

その後は実際に色づくり!

乾いたあとの色の変化など、色づくりのあれこれを教わりながら色を混ぜていると、「実際のプロの人に教われるなんて、贅沢だよね」という声も聞こえてきました。

色が完成したら、ローラーで看板に色を塗り、この日の作業は終了。


懇親会

お風呂のあとは地元の方々との懇親会が行われました。

小代の新屋地区婦人会の方が用意してくださったとても豪華なご飯。メニューは獣害の一要因ともなっている鹿のジビエ鍋です。新鮮で臭みがなくとても美味しい鹿肉でした。


参加者の皆さんも地域の方々と楽しく交流し、全員大満足の会となりました。


食事後は、大自然の中、動物の気配を感じる「ナイトサファリ」をしながらコテージへ戻ります。

本物の鹿に出会ったり、偽物の鹿(鹿に扮したよしさん)に出会ったり…。「動物が身近にいる土地」を体感すると同時に、企画者よしさんの参加者を楽しませようとする心意気を感じる帰り道となりました。


ツアー2日目(朝の散歩・看板作り・かかし、看板の設置)

1日のはじまりは散歩から。

近くにある八反滝を見に行き、立派な滝に参加者全員で英気を養いました。

滝を背にして見える山々の朝靄に包まれる美しい景色にも魅了されました。


朝食後 看板づくり

朝食をいただいた後、昨日塗った看板に絵を描く作業を行いました。
一体どんな看板になるのでしょうか?

作業をはじめて、2時間。各々に嗜好を凝らした作品ができていきます。

仕上げに表面塗装を塗って、

完成!


看板設置

昼食後、完成した看板の設置を行うため、新屋地区をはじめとした3箇所に向かいました。

杭を打って、看板の高さを決め、

「ちょっと低い?」「右あげて〜!」

ネジを打って

設置完了!

「自分の看板が設置されてる〜!」と喜ぶ参加者さん。

さて、次の場所に移動して、かかしを設置しようとしたところ…

なんと「かかし!」ではなく、かかしに扮した「よしさん」が待ち構えていて全員びっくり!よしさんの遊び心あふれるサプライズに参加者も大盛り上がりとなりました。

全員のかかしを並べたら、

記念撮影!みなさんいい顔をしています。


最後のスポットは本当に鹿との接触事故があったという場所。残りの看板を2枚設置しました。

参加者さんは「景色の1つになるって感動します!」と喜んでいました。

全てのかかしと看板の設置が完了しました。


最後は宿舎に戻ってお別れの挨拶。

「口下手な僕にもたくさん話しかけてもらえて嬉しかった」

そう笑う参加者さんはとても優しい顔をしていました。

よしさんは最後に「まずは僕が一番楽しむことで、ツアー参加者の方にも楽しんでほしかった」と語ってくださいました。

また来ますと口々に言い、去っていく参加者さん。

お別れはちょっぴり寂しいけど、

小代にまた自分の作ったかかしや看板を見に、そしてよしさんに会いに来てくださるに違いありません。

***

事後アンケート

「よしさんは、私のまた絶対会いたいリストに入っています!」

「地元の方に準備していただいたお料理の数々は、どれも美味しく、作ってくれた方々の愛情が伝わってきました。」

「旅行やイベント事が好きなのですが、地元の皆さんとのふれあいは今回が初めてだったので、今までとは違った、旅の楽しみや交流が出来とても良かったです。」

と、嬉しい声が多数。

また、「今後の香美町との関わり方について」

参加者全員が「香美町にまた行きたい」「香美町の人にまた会いたい」「香美町の商品を購入したい」という回答をくださいました。
これまで香美町のことを知らなかった参加者の方々が、よしさんを始めとする地元の方々との関わりの中で、たった二日間で香美町のファンとなり、その後のつながりが生まれるツアーとなりました。

まとめ


香美町で地域住民が実際に企画したツアーのレポートをご紹介いたしました。
今回はよしさんの参加者の人への優しさやもてなし力が光り、香美町にまた来たいという思いを持った人が多かった様子。
リディラバ は「住民の力で関係人口をつくる」ことを目指し、自治体のみなさま、地域のみなさまと一緒にツアー企画、催行を行なっています。

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