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ベンチャー企業における社内プロジェクトのすすめ #2

さて、前回の投稿に引き続き、社内プロジェクトについて書いていきます。

前回の記事をまだ読んでないよって方は、下記もお読みいただけると嬉しいです。組織横断のコミュニケーションを活性化するのに、社内プロジェクトの運用はオススメだよーってことについて書いてます。

今回は、社内プロジェクトを効果的に運用しつつ、PJメンバー間のコミュニケーションを活性化させていく上で、個人的に一番大事なポイントだと思っていることについて書いていきます!


個々人でタスクを完結させない

見出しに結論書いちゃってますが「個々人でタスクを完結させないようにする」こと、これが大事です!社内で色々な取り組みをやってみた経験から、ここは必ず押さえた方が良いと思ってます。

これだけだと何のこっちゃ分かんないと思うので、具体例で説明していきますね。

例えば、「期末の社員総会の幹事PJ」に取り組んでいるとします。

このプロジェクトを進めていくに当たって、あなたがPJリーダーで、営業やマーケティング、開発などの各部署から1名ずつ計3名が選出され、4人で進めていくことになった、っていうケースをイメージしてください。よくありますよね、こういうシチュエーション。

なにはともあれ、まずは、キックオフMTGをすると思います。そして大抵の場合、ここで具体的なタスクを洗い出してリスト化しますよね。こんな風に。

【タスクリスト】
・会場選定
・ケータリング業者の選定
・会場装飾の準備
・進行プログラムの作成
・内容についての社内広報
・外部ゲストへの出演打診
・予算計画の立案 などなど

円滑にこのプロジェクトを完遂させることだけを優先するのであれば、これらのタスクごとにPJメンバーに割り振る形が多いと思います。こんな風に。

【タスクアサイン】
Aさん
・会場選定
・ケータリング業者の選定
・会場装飾の準備

Bさん
・進行プログラムの作成
・外部ゲストへの出演打診

Cさん
・内容についての社内広報
・予算計画の立案

こうやって分けると、それぞれのタスクが誰の主幹なのかが明確化します。だから、PJリーダーは各タスクの進行状況について知りたければ、それぞれのメンバーに確認するだけでおおよそを把握することができます。

ただですね、この手の進め方には落とし穴が2つあるんです。だから、こういった形の運用はできれば避けた方が良いよー、というのが今日伝えたいことです。


2つの落とし穴

1つ目は、この幹事PJはあくまで本業ではなくサイドプロジェクトだから、業務優先度が下がりがちという点です。

実際にこういったプロジェクトに関わったことがある方であれば心当たりがあると思うんですが、メンバーの業務状況が立て込んでくると、ついつい社内プロジェクトへの準備や対応は後回しにされがちで、PJリーダーが少しでも油断してケアやフォローをちょっとでも怠ると、すぐに進行が遅れてきます。

そして進行の遅延が常態化してしまうと、当初の盛り上がりが嘘のように、取り組みに対する熱量がトーンダウンしがちです。

なので、タスクを個々人に割り振ってしまうと、リーダーはけっこう気を張ってこまめに進捗管理しないといけません。当然リーダーも本業を抱えながら社内プロジェクトに関わっているので、必然的にこういったタスク分担にすると、リーダーの負荷が高まってしまいます。

2つ目は、せっかくの社内プロジェクトなのに、タスクが分業化されることで、プロジェクトメンバー間でそこまでコミュニケーションしなくても、1つ1つの準備が進んでしまうことにあります。

これによって、PJメンバーみんなで一致団結して取組みを成功させようとする環境作りが難しくなります

社内プロジェクトにおいて業務効率性だけを求めるのであれば、上記2つの問題はそれほど気にしなくても、運営を回していくこと自体はできます。こっちのやり方の方が、効率性だけだとやりやすいかもしれないです。この辺は使いどころが大事って理解していただけばと。

ですが、PJ全体で熱量を共有し、協働によって良いアウトプットを目指していきたいのであれば、冒頭に書いたように「個々人でタスクを完結させないようにする」ことが大事になってきます。


では、どんなアサインの仕方が良いか

具体的には、タスクのアサインを下記のような形に変えるとベターです。

・会場選定
Aさん:Xエリアから候補を探す
Bさん:Yエリアから候補を探す
Cさん:Zエリアから候補を探す
その上で、〇〇日のPJ定例会議で議論して決める。

・ケータリング業者の選定
Aさん:和食から候補を探す
Bさん:洋食から候補を探す
Cさん:中華から候補を探す
その上で、〇〇日のPJ定例会議で議論して決める。

・会場装飾の準備
Aさん:デザイナーさんのアサイン打診
Bさん:印刷業者に見積打診
Cさん:現場にロケハンして、サイズなど検証
準備をした上で、〇〇日のPJ定例会議で議論して決める。

上記のように、各タスク毎にPJメンバーで協働して進められるように業務分解した上で役割分担をすると、定例会議での議論はかならず活発化します。それぞれが準備を進めていく上で、各タスクが自分ごと化するからです。

前述していた個々人で完結する形でタスク分担すると、定例会議の場が、それぞれの進捗報告会みたいな形に終始しがちだし、元々別部署で普段接点がない他メンバーのアウトプットに口を挟みづらいんですよね。

細かい役割分担をすることで、プロジェクトマネジメント上はちょっと管理しづらい部分も出てくることはあるんですが、それを踏まえても、社内プロジェクトをトータル的に組織全体にとって実りあるものにするには、なるべく各メンバーが協働しやすい業務分担をしてあげるのがオススメです。


より具体的な運用例

より具体的な運用方法としては、Trelloで社内プロジェクト毎に「ボード」を作って、会場選定やケータリング業者の選定といった大分類となるタスクを「リスト」に、1つ1つの細かい業務分担を「カード」形式に、カード毎に担当者のアサインと期限を設定するような形で管理する形がオススメです。(下記画像はダミーなので、担当者アサインが漏れてます)

この形だと、シンプルな運用フローで対応漏れを防ぎつつ、効率的にプロジェクト運営を進めていきやすいと思います。


まとめ

このようにちょっとした違いでしかないんですが、この具体業務や役割をどんな形で割り振りか、っていう部分がその後のプロジェクト運営をうまく進めていけるかの鍵になってきます。

ぜひ次に社内プロジェクトに携わる機会なんかがあれば、上記したことを意識して初回のキックオフMTGに臨んでもらえると幸いです。

今日は、僕が社内プロジェクトを運営していく上で、直近一番大事なんじゃないかと思っているポイントについて書きましたので、次回はこれ以外の押さえておきたいポイントをいくつか手短にご紹介できればなと考えています。

全3回で少し長くなってしまってますが、ぜひ次回もお付き合いいただけると嬉しいです!

お知らせ

こちらのnoteで記載しているような組織活性化や組織改善、HRテクノロジーにご興味のある方は、スタメンで仲間を募っておりますので、一度気軽にお話しさせていただけると幸いです!ぜひ気軽にご連絡くださいませー!


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