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インプットの解像度を高める

ちょっと前からハマって読んでいる漫画があって、本日はそれを簡単にご紹介します。

2つありまして、1つは『アオアシ』っていうサッカー漫画で、もう1つは『ブルーピリオド』っていう藝大受験漫画です。

あっ、ブルーピリオドは、今、Kindle版だと無料ですね。

この2つ、「スポーツ」と「アート」という異なるジャンルを扱っているものの、全体の大きな流れがとても似ているんですね。

1. 作品冒頭の段階では、主人公はあんまり上手くない。
2. ただ、時折光るセンスを見せる。
3. ある日、有能な指導者と出会う。
4. 指導者からのアドバイスによって、主人公がそれまで何となくやっていたこと(サッカーや美術)には、実はメソッドや法則、理論などがあったことを知る。
5. 指導者はメソッドの入り口や導入部分、ヒントは伝えてくれるが、答えや結論は教えてくれない。
6. なので、主人公はメソッドを自分のものにするために、圧倒的な努力をする。
7. 悪戦苦闘を経て、主人公は徐々に勘所を掴んでいく。
8. それまで出せなかった成果が出せるようになる。
9. メソッドを体得したことで、1つ1つの情報や体験から得られるものが多くなる = インプットの解像度が高まる。
10. インプットの質が高まることで、さらに成長する。
11. 成長したことで新たなステージへと進み、そこでまた新たな課題にブツかる。
12. 【5】に戻る。以後、繰り返し。

という具合です。

漫画としての面白さは、少しずつ成長していく主人公の奮闘ぶりにあるんですが、【4】にあるメソッドに「なるほど」と思わせられる学びがたくさんあって、それが物語の説得力に繋がっています。主人公の成長譚に深みや厚みを生んでいるんですね。

【4】〜【12】の流れが、まさにまんま「コーチング」のお手本のようになっていて、それぞれの作品に登場する指導者は、山本五十六の名言「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ」を体現しています。

漫画なんだけど、大切なポイントをうまく言語化して落とし込んでいるので、漫画を読んでいると、組織運営を担う者の端くれとして、一緒に働く仲間のポテンシャルや成長を、もっと上手に引き出せるようにならねばなぁと、実感させられます。

【9】にある「インプットの解像度」を高めることは本当に重要で、やっぱり、この世界は一見同じように見えても、人それぞれ、見えている世界や、ある事象から得られる情報量自体が、人によって大きく違うものなんですよね。

流れる時間はすべての人にとって平等なのに、同じ時間を使っても、理解度や習熟度に大きな違いが生まれるのは、このインプットの解像度に性能差があるからなんだと思います。

昔読んだビジネス書が、その時はそんなにピンとこなかったのに、しばらく時間が経ってから再読すると、めっちゃ学びが多かったりするのも、認知や思考の解像度が高まったから、得られる情報が変わったことに起因するのかなと。

色々とビジネス目線で書きましたが、普通にエンタメとしても面白い漫画なので、ゴールデンウィークなどの移動のお供などにぜひ読んでみてもらえればと。

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