なんで世界は、こんなに残酷なんだろう。


朝、新聞を開いたら11月生まれの運勢は最高。「福を周りに分けてあげましょう」と書かれてあった。

え?そうなの? じゃあちーちゃんが勝つかもね!それが一番嬉しいなあと一人でほくそ笑んでいた。

直後にツイッターを見ていたら「川崎で複数の人が刺された」という速報が入ってきた。スクールバスに男が乗り込み刃物で子どもたちや保護者たちを刺し、小学6年の女の子、止めに入った父親の一人が亡くなったと。

なんてことだ…次々と伝えられる現場の模様を想像すると、恐ろしく苦しく辛く何も考えられない。12歳の娘が殺されるなんて母親だったら耐えられない。気が狂うよ。

そんな地獄が生まれた場所と遠く隔てられた北海道では、日常は変わりようもない。ショックを受けても自分は普通に生活し、仕事に出かける。

遅番のレジは5時半からは一人だから、てんてこ舞いの青息吐息でぜいぜいしながらこなすので、これもまた何も考えることはできない。ようやく終わってホッとして、スマホを見たら0対3で負けていた。ちーちゃんはまた打たれたのか・・どおおおんんと暗くなる。が、直後に清宮幸太郎が追撃のタイムリーを放ち、着替えた頃には同点になっていた。

家についてテレビを見ると、ファイターズは逆転、ちーちゃんは6回ツーアウトまで投げ、中継ぎ陣が守り切り、そのまま勝つことができた。

勝ち投手は金子弌大。朝、占いで夢見たことは、現実になった。ちーちゃんは、笑顔を振りまき本当に素敵で、素敵なんだけど。

今日ばかりは、心から喜ぶことができない。何か心の半分が動かないみたいな。半分は普通の日常の動きをキープしてるけど、半分はガランとした空洞の中にいるような無感動。

あまりにも無残に無意味に失われてしまった命のために。祈ることしかできない。

何かできることはあるんだろうか。

明日からまた、普通に暮らすしかないとしても。心に生まれた事柄は、実は決して消えないから。今日の自分と明日の自分は違うんだから。

とりあえず、できることは一つある。

忘れない。


49試合目 F×M  4対3 札幌ドーム ファイターズ 23勝24敗2分け












この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?