君の歌が響くーそうさヒーローになれるいつでもーとうとうその時が、やってきた。谷口雄也は、やりました!! その2

楽天の先発は、怪我から復帰してきた、大エース則本昂大。ストレートの制球が定まらない序盤のピンチを切り抜けると本物の則本昂大が、出現していく。まるで3Dの着ぐるみを脱いでいくみたいに。

ファイターズは、初回の1点を取ったきり、123を繰り返す。うーむ、どんどんのりりんに球場を支配され、このままでは負けてしまうぞ! きゃんとくう、どっかできゅんちゃんを使って下さい!

谷口雄也は、この夜もベンチスタートだった。

2016年の開幕戦、同じく投手は則本、谷口くんは、前年度の相性の良さを買われてプロ初の開幕スタメンDHだった。リンク記事にあるように、前年の対戦成績は9打数6安打の六割越えで、実際試合でも勝ち越しの犠牲フライで勝利打点をあげている。3年前の記憶は鮮明で、もしかしたら谷口雄也、先発スタメンないかなあと密かに希望したけれど、レフトは、清宮幸太郎だった。

7回表、そこまで何とか無失点で堪えてきた投手リレーに綻びが出る。石川直也、タイムリーからスクイズも決められ2失点。流れは完全にイーグルス。一縷の望みは、のりりんが球数を食ってること。7回裏で100球超え。

今しかない、きゅんちゃんを出すなら今だよお〜〜〜!?

しかし、打順は、4番中田翔から。翔くん、とりあえずホームラン打っておいて!と願うも凡退。やっぱり則本昂大のゲームなのか? としょんぼりしそうになる球場を一変させたのは、5番渡邊諒だった。

なべりょちゃんは、則本から一度も打ったことがなかったらしい。この日も2打席、全くタイミングは合ってなかったが、3打席目、絶対に塁に出るぞという意思が、テレビ画面からビンビンと伝わってくる。粘って粘って、ついにライト戦へ打球を放ち、二塁ベースへ、ヘッドスライディング!

普段からあまり感情を出さないタイプの渡邊諒。でも心の中には闘志の炎が燃えてるんだな。そのメラメラに点火され、石井一成、宇佐美真吾と連続タイムリーで同点に!さあ次は逆転だ!代打田中賢介の後は、清宮幸太郎。だけど、ここは、きゅんちゃんで行こうよ、監督う!

しかしここで則本降板…ピッチャーは、ハーマンに交代。則本なら代打出すと思ったけど、幸太郎のままで行くのか?

球場に響く、「サンダーバード」(V6)

代打谷口雄也ーハーマンのストレートを見逃し、2球目のカーブを叩いた打球は、レフト線に落ち、逆転タイムリー、決勝二塁打が生まれた。

3年前の開幕戦から、この日まで、谷口雄也が、どんな思いで過ごしてきたのか。わたしにわかるはずもないけれど。野球の神様が、谷口雄也を見捨てなかったのは、きっと彼が、野球を一度もないがしろには、しようとしなかったから。

久しぶりの(多分、2015年の9月以来)お立ち台。ヒーローインタビューの受け答えは、終始、周りが自分をどう見ているか、周りにファイーターズをどう見てもらいたいかについてばかりだった。

それはつまり、谷口くんから、周りがどう見えているかに他ならない。自らの立ち位置と状況を客観視できる能力は、時に消極的に働いてしまうこともあるけれど、今ここで、何をなすべきかを理解し、発揮させる力でもある。

とうとうなすべきことができた。

大事な試合の大事な場面で、チームの勝利に貢献すること。

チャンスで打てない、勝負弱いと言われ続けてきた、わたしたちのスーパーアイドルは。今季得点圏打率4割なんだって!

さあ。やっと運が向いてきたのか。油断はできない。気を抜かないで。まだまだ念を送り続けるぞ。

しかし、3年前のきゅんちゃんと今のきゅんちゃん…かなりもふもふ系に移動してますね…。





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