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BEST ALBUMS OF 2021

こんにちは、リホです。

今年もこの季節になりました。2021年を振り返って、年間ベストアルバムを選んでいきたいと思います。

2019年、2020年(アルバム楽曲)は9作品ずつ選んでいたんですが、今回は少し増やしてみまして(絞りきれず…)、16作品選びました…!!

毎月新譜を紹介する記事を書いており、取り上げたものと重複する部分もありますが、まあ、振り返りながら読んでいただけると幸いです。

slowthai - TYRON

slowthaiのセカンドアルバム『TYRON』。今年よく聴きました。前半は、グライムをベースに攻撃的なサウンドが続いたかと思いきや、後半では、James BlakeやMount Kimbieを迎えるなど、内省的・叙情的な曲が続きます。感情の揺らぎや、脆さを感じさせつつも、つい繰り返し聴いてしまう曲が多く、slowthaiがますます好きになったアルバムでした。

Little Simz - Sometimes I Might Be Introvert

Little Simzによる4作目のアルバム『Sometimes I Might Be Introvert』。UKシーンに留まらず、アーティスト、また役者として着々と存在感を強めている彼女。ヒップホップだけではなくソウル、ファンク、R&B、アフロビーツなど様々な要素を感じる今作。まるで舞台を観ているような壮大・ドラマティックな展開に魅せられました。

Cleo Sol - Mother

前述のLittle Simzのアルバムを受けて、ユニット、SAULTや周辺について検索するうちにCleo Solがアルバムをリリースしていることに気づきました。そのため、聴き始めたのはリリースから少し後だったのですが、『Sometimes 〜』収録の「Woman」とリンクするような内容もあり、あわせて聴きたいアルバム。母親になったCleo Solが歌う、流れるような、包み込むようなサウンドが心地良いです。

AJ Tracey - Flu Game

UKのヒップホップシーンを代表するラッパー、AJ Traceyによるセカンドアルバム。前半、グライムのビートに乗せた攻めるような曲もかっこいいのですが、後半はメロディックな楽曲が続き、意外性のある展開にハマってしまいます。AJ Traceyは個人的にTOKIO長瀬智也に似ていると思うのですがあまり賛同を得られていません。

Lute - Gold Mouf

こういうヒップホップが聴きたかったのよ!J.Cole率いるDreamville所属のラッパー、Luteのセカンドアルバム『Gold Mouf』です。全体的に、少し哀愁味のあるメロディと語るようなLuteのフローが気持ちの良いアルバムで、R&B、ソウルにも通じる雰囲気があります。客演のアーティスト陣も、Dreamvilleのメンバーをはじめ豪華な面々が揃っており、注目です。

Terrace Martin - DRONES

情報収集不足なのかもですが、結構いきなり出た印象だったので驚きました。良くないわけがない!表題曲「Drones」をはじめ、豪華なラッパー/シンガー達が揃ったアルバム。やはり西海岸のアーティストが多い印象ですが、ジャズっぽいアレンジがオシャレ。CelesteとChannel Tresの組み合わせは個人的に嬉しかったです。

dvsn & Ty Dolla $ign - Cheers to the Best Memories

R&Bデュオdvsn(読み方が難しいですが、ディヴィジョン)と客演引っ張りだこの人ことTy Dolla $ignによるアルバム。タイトルとマッチしたアートワークもそうですが、故マック・ミラーが参加した楽曲がラストに収録されており感慨深くなってしまいます。溢れんばかりのR&B愛が感じられる「Wedding Cake」が好きでした。

easy life - life's a beach

2020年にアナウンスされたフェス、SUPERSONICでeasy lifeの名前が挙がっていたのを覚えているでしょうか。結局はコロナの影響により開催されず、幻のラインナップになってしまったわけですが、このアルバムがリリースされたとき、なんて、幕張のビーチステージにぴったりなんだ!と思ってしまいました。creativemanさん頼みます。来日を祈るばかりです。

Paris Texas - BOY ANONYMOUS

LAのデュオ、Paris Texas。この名前、映画の「パリ、テキサス」の方が先に思い浮かんでしまいますが、関係があるのか無いのか結局良くわかっていません…。サウンド的にはありそうであまりなかった、lo-fiサウンドとラップの融合、といったところでしょうか。今回ファーストアルバムとのことですが、本作で終わってほしく無いなと思います。

Chet Faker - Hotel Surrender

以前から、Chet FakerまたはNick Murphyの名義で活動する、彼の作る音楽と、その声のファンです。そこまで頻繁に活動しているわけではないので、Chet Faker名義で久しぶりに世にでるアルバムが嬉しかったのです。BPM80くらい(体感)で展開するスモーキーなサウンド。酔っていないのに酔っているような、浮遊感のある楽曲に魅了されます。

Rochelle Jordan - Play With the Changes

ロンドン出身、トロントを拠点とするRochelle Jordanによるアルバム。エレクトロニックなサウンドですが、メロディはR&B的で、あまりいないタイプだな、と思いました。Kelelaとか好きな人にはハマると思います。よくよく調べたら、TOKiMONSTA主宰のYoung Art Recordsということでなんだか納得です。 

butaji - RIGHT TIME

シンガーソングライター、butajiのアルバム『RIGHT TIME』。本当に今年出会えてよかったアーティストです。新譜の紹介でも書きましたが、butaji本人の人柄がまさに表れているような、何事も優しく受け容れてくれて、背中を押してくれるような楽曲の数々。STUTSとの共作楽曲も素晴らしかったです。渋谷WWWで行われたリリースライブも多幸感溢れるパフォーマンスでした。

(sic)boy - vanitas

ラッパー、(sic)boyによる、セカンドアルバム『vanitas』。既存の枠組みを超えた音楽性が放つサウンドに今回も驚かされ、参加したワンマンライブ(ついに観れた…)では非常に高揚しました。また、(sic)boyがいなければ繋がらなかったであろう国内の参加アーティスト達に関しては、インタビューで"シンプルにファン”と語っていたのも印象的でした。

ちゃんみな - ハレンチ

今年はちゃんみながすごかった。EPとアルバム、2回も自分の記事で取り上げてしまいました。世間から受ける批判的な意見と、自身の中で大きくなっていった負の感情を、しっかり楽曲に落とし込んでいくアーティストとしての姿勢に感銘を受けました。また、収録楽曲のサウンド面でのバリエーションにも驚いたアルバムでした。

SKRYU - OUT OF MEMORY

MCバトルシーンで活躍し、元銀行員から、家業(宗教系?)を継ぐことも振り切りラッパーへ、という興味深い経歴を持つSKRYU。正直年間ベストに入れるのが悔しい気持ちはありますが、変態的なリリックとキャッチーなメロディ、ザ・変態な(2回目)キャラがなんだか癖になるラッパーです。すべてビートはMaria Segawaさんプロデュースということで、今後もリリースが気になる存在。

V.A. - Shang-Chi and The Legend of The Ten Rings: The Album 

マーベル映画「シャン・チー/テン・リングスの伝説」のサウンドトラックであり、インスパイアードアルバム。アジアを代表するレーベル(或いはメディアというべきか)88rising所属のアーティストを中心としたラインナップで、アジア系の主人公を描く映画を彩るサウンドとして最適な選択であったと思います。やっぱり、88risingが定期的に必要だなあ。日本からは星野源が参加していることも話題になりました。

まとめ/さいごに

今年はUKのアーティストをよく聴いていた年でした。もっと偏るかなと思っていたんですが、割と広めに選ぶことができた気がしています。

2021年のヒップホップシーン的にいうと、カニエ、ドレイク、タイラーあたりが目玉かなと思いますが、個人的にはそこまで聴き込めなかったので選んでいないです。(あと長い…)やはり、R&B的なサウンドと、内省的なリリックが好きですね。

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