#結婚の自由をすべての人に 裁判at名古屋へ行ってきました!

一昨日行われた、 #結婚の自由をすべての人に 裁判を愛知県・名古屋市の名古屋地裁まで聴きに行ってきました!
いわゆる、 #同性婚 などを求めることに繋がる裁判です。

裁判の詳しい趣旨はこちら↓
marriage for all japan 結婚の自由をすべての人に

数多くの報道にあったように、今年2019年2月14日に全国4カ所の裁判所で同日に提訴され、去る4月15日に東京・札幌で、4月19日に名古屋にて、第1回口頭弁論とその報告会が開かれました。
(大阪は26日にあるそうなので、関心ある方はぜひ #傍聴 へ!)

札幌の裁判の様子はこちらのブログで読みました↓
http://blog.livedoor.jp/camus_partner/archives/17052711.html「とても分かりやすくまとめられていて素敵!」と思ったので、私も名古屋の第1回口頭弁論とその報告会の様子を頑張ってまとめます!!!

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そもそも裁判ってそんな簡単に聴きに行けるの?」とお思いの方へ

めっちゃ簡単に聴きに行けます!

前日に私は、名古屋地方裁判所のホームページ見て、裁判の傍聴の方法を予習しました。

傍聴(=裁判を聴く)ための予約などは不要なんです!
※一部、傍聴が殺到するであろう裁判は整理券を配布して、抽選で傍聴出来る人が決まりますが、その場合は事前に裁判所のホームページ上にその旨が記載されます。

そして何より皆さんにお伝えしたいのが、裁判を傍聴するために、身分の提示は不要です!!!

だから、自分がどんな裁判を傍聴していたのかを誰かにチェックされたりすることはありません!

そして、裁判を傍聴するときに守るルールは、簡単に言うとこれだけ!

①法廷内では写真撮影ダメ!
②法廷内では携帯電話は電源を切る!
③騒いだりお喋りしたりせずに静かに裁判を聴く!

これだけなので、事前準備は必要ないですよね!
思いついたときにふらっと簡単に傍聴出来ます。

詳しくはこちら※名古屋の場合↓
http://www.courts.go.jp/nagoya-h/kengaku/

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今回の(そしてこの名古屋の訴訟に関する今後も)会場である名古屋地方裁判所は、名古屋城のすぐ近くにあります!

最寄駅で言うと、
名古屋市営地下鉄 丸の内駅・浅間町駅・市役所駅
のいずれかになると思います。

※どの駅からも徒歩10分ほどかかります

これは丸の内駅から裁判所に向かう方向に見える景色です!

奥に小さく見えるのが名古屋城!

もし遠方から裁判傍聴にいらっしゃる方がいたら、裁判前後に名古屋城への観光をオススメします♪


当日裁判所に着いたら、持ち物検査がありました!
いわゆる、空港にあるような、荷物をカゴに入れて流し、自分はゲートをくぐるやつ。

「以前はなかった気がするから、最近出来たのかな?」と思ったら、昨年に始まったものでした。
入庁時の所持品検査の実施等について(お知らせ)

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今回の裁判および報告会のスケジュールはこちらです↓

今回の名古屋地方裁判所での裁判ですが、地方裁判所での第一審なので、裁判長1名+裁判官2名で行われます。

今回は、3名とも名前や裁判中の見た目・声から推測するに、男性の方かなーと思いました(そうじゃない可能性もゼロじゃないけど)

弁護士白書2018によれば、現在、日本の裁判官の73.5%が男性とのことなので、その比率通りかなとは思いますが、

「今回の裁判の裁判官に、女性もいて欲しかった」

というのが、私の本音です。

なぜなら、各種国内調査で、同性愛に寛容な人(例えば、「同性を好きになることも性の多様性として認めるべき」に「そう思う」「どちらかと言えばそう思う」と回答する人)は、若干ではありますが、
女性の方が割合が多い
すなわち、女性の方が寛容である確率が高いからです。

ソース例:名古屋市 性的少数者(セクシュアル・マイノリティ)など性別にかかわる市民意識調査報告書

あと、今回の第1回口頭弁論には、「司法修習生」という名札を出した若者が3名いました。
司法修習生とは、司法試験に合格した後、裁判官、検察官、弁護士になる前に修習を受けている段階の人だそうです。
日本の司法を今後担うことになる彼らにこの裁判を聞いてもらえて良かったな、と思いました。

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今回の裁判の流れですが、

1.確認事項(3分くらい)
2.原告側による訴状要旨(15分くらい)
3.原告本人による意見陳述(15分くらい)
4.今後のスケジュールの確認(3分くらい)

の計35分ほどで終了しました。

休憩なくどんどん喋り続けて話が進んでいくので、「30分があっという間に終わったなぁ」というのが正直な感想です。

今回読み上げられた訴状要旨、そして原告本人による意見陳述の内容は、こちらのサイトに全て掲載されていますのでご確認ください↓↓
※名古屋以外の意見陳述について掲載されています!
https://www.call4.jp/search.php?type=material&run=true&items_id_PAL%5B%5D=match+comp&items_id=I0000031

↑の訴状要旨と意見陳述は、裁判を傍聴する際に弁護団の方から印刷したものをいただけました!
裁判初心者には、裁判って早口で何言ってるかわかりづらいので、このように書面でいただけてとっっっっってもありがたかったです!

ここで、今回の裁判の中で、私の印象に残った点を書き出していきたいと思います!

○原告側による訴状要旨

・訴状自体は80ページ(!!!)もあるので、その中で特に裁判官たちにしっかり見てもらいたいポイントを抽出して要旨としてまとめたそうです。

・性自認、性的指向の超超超基礎的なところから説明していて、「日本の裁判所ってこのレベルから説明しないといけないんだ……ヤバ……」と思いました。が、そのことをあとから弁護士さんにお聞きしたところ、「裁判にどの裁判官が当たるのか、そしてその裁判官がどの程度の知識を持っているのか、どういう考え方の持ち主かが分からないので、この基本的なことから説明した」とおっしゃっていて、納得しました。
確かに、性自認とか性的指向とか、知識ない人は本当にないですもんね

・訴状要旨を読み上げる代理人(弁護士さん)が、「日本で現在婚姻できないことは、極めて重大な人権侵害」と力強く読み上げていらっしゃって、ハッとしました。
「自分は同性愛者かもしれない」と思い始めた頃から、「同性愛者は婚姻できなくて当たり前」と思っていたので、改めて「私だってこの国の国民なんだから、同性愛者だろうが異性愛者と同じように人権を持っているんだ!婚姻を求めてもいいんだ!」と気づかされました。

・もう一つ、弁護士さんが力を入れて読み上げていらっしゃるなと感じたのは、「婚姻は公正な社会に必須の基盤(インフラ)」という言葉。
婚姻しているかどうかで、周りの人から見た信用度とかぶっちゃけ変わるなぁと学校や職場で感じます(もちろんそれが良いとは思わないけれど現実問題として)
そして、会社の福利厚生だけでなく税金の控除(扶養控除とか相続税とか)も、婚姻していないと受けられない大きな優遇です。
言われてみれば確かに、いまの社会において婚姻って必須の基盤(インフラ)だなと感じました。
(もちろん、全員が婚姻すべきって話ではなくて、婚姻という選択肢すら選ばせてもらえない現状ってどうなの!?という意味です)

・訴状の中では、『憲法24条1項の「両性の合意」という言葉によって同性婚は禁止されている!』系の議論についても触れられており、この議論についてしっかり否定し、被告である国に対して「この系の議論で反論するなよ!反論の余地はないぞ!」というメッセージがしっかり刻まれていました。

・訴状では諸外国での同性婚普及の流れについても触れられており、「こんなに諸外国が行なっているのに、日本が行わない理由がない!」というまとめ方になっていて心強かったです。
確かに……こんなに諸外国で同性婚が導入されているのに、別にトラブルなどは起きていないわけですから、日本で導入しても問題ないはずですよね……

○原告本人による意見陳述

・名古屋における訴訟における原告カップルのお一人・鷹見さん(仮名)が、意見陳述として、自分たちの実例・裁判への思い・自分たちの現在の状況についてお話ししてくださいました。
鷹見さんは職場の皆さんにもカミングアウト済みで、今回の裁判についても応援していただいているそうですが、パートナーの大野さん(仮名)は、職場でカミングアウトしていないため今でも結婚指輪を仕事の日は外して出勤しているそうです。
そういったリアルな同性カップルの状況についてお話しいただいて、とても嬉しかったです。

・鷹見さんは裁判所という超緊張感ある場所で、緊張なさっているはずなのに、とても堂々とお話しされていて、「地元・名古屋の裁判所で同性カップルが堂々と意見を述べることができる時代が来ている!」と泣きそうになりました。
※その後の報告会で、完全に泣きかけました(泣いてる人もいらっしゃいました)人前でこんな涙腺にきたの久しぶり

○裁判後の報告会

・報告会では、弁護団の方から今回の訴訟に関する説明などをお聞きしてから、弁護団の方に裁判に関する疑問質問をお聞きできる時間がありました。
超基礎的なことから質問させていただけて、とてもありがたかったです!

聞きたいことある方はぜひ、次回の裁判の後の報告会に参加してみてください〜!!!

・報告会に参加した方からの質問で、「制度を変えるとお金とかコストがかかるから国は同性婚を認めたくないんですかね?」という話題が出たのですが、弁護団の方から、「必要なこととなればきちんと予算がついて制度は変えるので、コストがかかるから制度変えませんというのは説明にならないはず!」とお話がありました。
「増税したり紙幣変える方がめっちゃコストじゃん!」という明確な反論根拠がとても分かりやすくてめっちゃツボにハマりました。

本当にマジで、紙幣変えるより戸籍上同性同性のカップルにも婚姻認める方が、世の中で「生きやすい!」「便利になった!」と感じる人多くない???

・一般的な裁判では、この日の時点で被告側(今回だと国)から、きちんとした答弁書が提出されているはずらしいのですが、今回は答弁書が2ページしか提出されてない!!!
しかも、「原告らの請求を棄却する」(=原告側が主張する #結婚の自由をすべての人に を認めない、受け入れない、こっちは悪くない!)とだけしか書いてなくて、「何で認めないのか(=何で戸籍上同性の人同士が婚姻出来ないのか)」という反論の理由が一つも示されていないんです!
2月14日にこの訴状はすでに被告である国に渡してあって、もう2ヶ月以上も経っているのに「請求は認めないけど認めない理由はまだちょっと詳しくは言えない」とか

マジで意味分かんない!!!

被告である国側の対応が、不誠実過ぎるんですけど!!!

・裁判冒頭の確認事項の時に、被告側代理人(国側の代理人としてきている人)が、手続き上の確認を原告側と裁判長に行なっていたのですが、
めっちゃ感じ悪くてビックリしました!

※一般的な裁判では、代理人に弁護士の方がなりますが、国が被告となって裁判を行う場合は、訟務検事が代理人を行うそうです。訟務検事は、検事だった人や裁判所からの出向者、法務省などの役人などが務めるそうです。

***

今回の感想はこんな感じです!

他にもいっぱい貴重なお話お聞きしたし、noteに書きたいこともあるので、後日改めてアップします(頑張る)

次回の名古屋地裁での審理は、

7月2日(火)13:10〜

だそうです!

私は次回も傍聴に行くつもりなので、ご都合付く方はぜひ、私と一緒に裁判傍聴しませんか???
(事前に私のTwitterにリプとかDMで連絡くださるとめっちゃ嬉しいです!)

今回の名古屋地裁はなんと、傍聴者がたくさん集まって満席だったのですが、今後も傍聴者がたくさん集まることがとても大事なんだそうです!
(詳しい理由とかは今後noteにまとめるつもりなので、また読んでください♡)

次回も裁判所のすぐ近くで報告会を行うそうなので、そちらもぜひ♪

※7月以降も今のところ、2ヶ月おきくらいのペースで審理が進み、数年かけて裁判(第一審・地方裁)が終了する(はず)だそうです!

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