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商業出版する方法#62〜「寛容の精神」で情報発信もメディアコミュニケーションもうまくいく!

元KADOKAWAの編集者でビジネス・実用書出版コンサルタントの渡邉です。

令和の商業出版で大事なのは、文章がうまいというとかそんなことではなくSNSの利活用が重要というのは過去のnote記事でも書いているのですが、このSNSの情報発信という点で最近思うことがありますので、あえて記させていただきます。

私自身もSNSでビジネスを行っているにあたって、日ごろ気をつけていることがあります。
それが「寛容の精神」というものです。
寛容の精神というのは何かというと「ただ”ある”と認めて、干渉も共感も賞賛も批判もしない」というものです。
本来は”自分と異なる意見・宗教を持っていたり、異なる民族の人々に対して一定の理解を示し、許容する態度のこと。”(ウィキペディアより。概念的にただしく伝わりやすい解説なのであえて引用しました)
ただ、許容というよりも、もっと「”ある”を認めるだけ」という感覚の方が近いです。許容というのは、若干ストレスを伴うんですよね。そういう重さではなく「あるな」と捉えるだけ、って感じです。


SNSのビジネスを行っていて本当によく耳にするのが、「人の投稿を見て嫌な気分になる」「なんだか目にあまる!」「キラキラしやがって」「Facebookメッセンジャーでいきなり営業かけられてウザいし・・!」みたいに”ネガティブな形で感情を揺れ動かされてしまう”・・・という事情です。
なぜこんな事が起こってしまうのか。
それにはさまざまに複合的な要因が重なり複雑になるので割愛しますが、フォーカスしたいのは「ネガティブ感情に大いに振られることで、逆に自身の可能性を広げる意識や行動から引いてしまう結果になりやすい」という点でしょうか。
「あんなの見苦しい。あんなになりたくない」・・みたいな?


まあネガティブさは本能なので、それに対する否定はいたしません。ただ、これに支配され、エスカレートすると、自分を縛り、何もチャレンジできない、発信もビジネスもうまくいかない。いわゆる「心理的行動的ブロックがかかる」ということに行き着きやすくなって、うまくいかなくなることも。

 
そこで活用しておきたいのは、「寛容の精神」という考え方です。
寛容の精神とは、上述したように「事象を”ある”と認知するだけ」意識の方法です。
干渉も、共感も、賞賛も、批判も、褒め言葉も、怒りもいらないのです。
「ああ、あるのだな」と捉えるだけです。
寛容の精神がなくなることで、正しいか悪いかの「ジャッジ」をしたり、それが発展することで攻撃的にアンチ的になったりします。
ひいては、他社も自分も許せなくなり、行動に制限がかかる、ってことなんですよね。
ただ残念ながらこの世は自分一人だけで生きているわけではないし、あらゆる価値観やあらゆる個性・ライフスタイルの人々が生きていて成り立っている社会。
「みんな違って、みんないい」の世界でもあります。
同じような価値観ばかりではないし、正しさやマナーも、時代かわれば移り変わります。
ただ!
それを露骨に・ネガティブに受け取りやすいのがSNSビジネスの世界だと思います。
だからこそ、「寛容の精神」を持っておいて欲しいのです。
ネガティブさは人にとって大事です。でもそれに巻き込まれ支配されて、可能性を狭める結果になってはあなたにとってよくないことです。
 

重ねて伝えますが、自分とは異なる価値観・違った思い・疑問やネガティブに遭遇しても、「干渉も共感も賞賛も批判もしない。ただ事象として”ある”を認めることだけ」をしてみてください。
すると、何も感情が動かなくなります。でもこの感情が動かない、というのが実にフラットでクールな状態です。このフラットでクールな状態をあえて作り出していく、、というのが、SNSでの情報発信やビジネス・ひいては「出版」にもつながっていくと確信してやみません。 
 

ちなみにこの「寛容の精神」で世界的にビジネスを発展させた国があります。それが今のオランダです。
16世紀、欧州はキリスト教の宗派戦争に明け暮れていましたが、異教の人(特にユダヤ人)たちへの「寛容の精神」が根付いていたオランダは、小国でありながら大海原に乗り出し、世界のビジネスと富を牽引する存在になります。
対立や批判、嫌味や嫉妬、ネガティブ性を持つことを否定はしませんが「そこに支配されて」は生産性も上がりません。
その意味でも、ビジネス上手である人ほど「寛容の精神」が意外と根付いているものだよなあ、、という経験にも多くでくわしました(そういう訓練をしてスキルとして身につけている、ってことでもあるんですけどね)。
それが「著者」であればなおさらです。むろん著者の全てが「寛容」を持っているわけでもないですが、ある程度売れていて活躍している著者ほど、バランスの良さがみて取れます。

なんせ著者なんて、四方八方から「賛否」が飛んでくる位置にもいますからね。それらにいちいち心を砕いていては、病気になってしまいますものね。
その意味では「寛容の精神」を持つことを心がけると良いでしょう。


寛容の精神こそが、出版への最短ルートになることも間違いないでしょう。

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