解体新書

今年の夏、隣のアパートの解体工事が始まった。
6億8千万円の販売価格の土地。
そこに建つ三階建てのアパートが解体される。壁紙が剥がされて、建具が取り除かれ、床が捲られて、壁が壊される。

解体以前に販売が始まり、赤い昇り旗が並ぶ風景がシュハリに連なった。

「いよいよ、シュハリさんも本気だして商売始めたのかと思いましたよ」と食堂シュハリの台所ランチの常連さん。いやいや、最初からとっくに本気で商売していますから!

数日前まで人が生活していた建物がガリガリと解体されていく。
建物が、解体されていく、様が、大好き。
たまらない。ワクワクする。
きっちり、朝8時に始まる。ガタガタ、ドンドンうるさくて、その度に昭和の古民家シュハリがミシミシと揺れる。
但し、シュハリの営業に支障はない。
食堂シュハリの台所ランチの時間は、工事のおっちゃんたちも休憩。
夏のからだメンテナンスは、大概夕方から夜の予約なので問題なし。
私はランチの営業が終わると、そそくさと2階のベランダに出て、解体工事の様子を眺めてた。

ショベルカーが縦横無人にあばれていく様子(いや、仕事してんだけどね)暴れるショベルカーを数センチ単位で操っていくおっちゃん。
かっこいい。マジでかっこいい。

コンクリの塊と鉄筋と土をショベル部分をふって見事に分ける。
中国人の現場監督と日本人のおっちゃんの絶妙なコンビネーション。

すごい技術。
活気ある現場仕事。楽しい。

ショベルカーは作業に合わせて、大きいのから小さいのに変わり、
毎日、空のトラックが来て、コンクリも土も山盛り積んでは去る。
その繰り返し。
そして、まっさらな何もない土地になりました。

今日がきっと最後になるんだろうなと予想していたその日。
最後のトラック去り、工事のおっちゃんたちがワゴンに乗って去っていった。一抹の寂しさ。もう一つの夏が終わった感。

入れ違いに、解体会社の社長が最終確認に来て、三つ揃いの不動産屋が看板を建てて立った。

さて、次にこの土地にはどういう家が建って、どういう人たちが暮らし始めるのでしょう。
それもまた楽しみ。

この土地、188.82坪
価格は、
(ブルゾンちえみ風に)
♪タラタラタラタラタラタラ〜「5憶」
               と「5千万」←値下げされた!
あっという間に、1億3千万円。
これはお安くなりました。
いかがでしょう?
シュハリのお隣さんになりませんか?


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