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らーめん

昨日の晩ごはん。誰かなんとかしてくれと叫んだら、オットが作ったのが、コレ。じゃぎ、じゃぎ、と切っていたのは長ネギだった。下から覗く麺は、インスタントの塩ラーメンである。丼が2つしかないのは、オットとムスメの分だけしか作ってないからだ。「わたしの分はいらない」と言ったのは、胃カメラの検査の前日だったから。

今朝、胃カメラの検査を受けた。先生はニコニコして「さあ!がんばりましょうね!」とか言う。いや、がんばるのは先生だけでいいじゃないですか。わたしは寝てるだけにしてください。と、心の中でつぶやきつつ、「あ、はい。よろしくお願いします」と返事をする。

点滴の準備をして、検査台に横になる。先生が鎮静剤を点滴に差し込み
「いいですかー。ゆっくりと息を吐いてくださいねー。はい、ふーっと吐いて、スーッと吸います。はい、ふーっ。はい、すーっ」と、2回くらい聞いたと思ったら、次の瞬間、別のベッドで気がついた。

ああそうか、検査が終わったんだな、と思ったが、体が動かない。目を閉じたらまた眠ってしまった。

声をかけられて、今度は目が覚めた。「ロッカーの荷物を出してください」と言われて、検査室の前まで行く。開いた扉の向こうで、こちら向に横になっているおばさんがいた。ああ、あの人もこれから胃カメラの検査なのだな、とぼんやり考えた。おばさんは、無防備で、ちょっと悲しげな顔をしていた。わたしもあんな顔で検査を受けていたのだろうか。

先生は「覚えてない?」と聞いた。「はい」と答えた。「何も覚えてない?」とさらに聞いた。「ええ」。今になって考えると、何かあったのかもしれない。全く記憶にないので、わたしはどんな失態を見せたのだろうかと不安になる。先生は「じゃあ、一緒に見ていきましょう。こちらがその検査の様子ですよ」と動画を見せた。

「ここが口ですね、はい、食道から入っていきますよー」
自分の内臓を内側から見るのは奇妙な感じだ。皮膚はたるんでくるし、シワやシミも増えてきているというのに、内臓はそうなってない。不思議だ。

そういえば、内臓を褒められた、という友人がいた。レントゲンで胃を褒められたらしい。「あなたの胃は、大きさといい、形といい、すごくいいです。キレイです。本当に素晴らしい」と絶賛されて、喜んでいいのかどうか、と考えたそうだ。だって褒められたって内臓ですよ?人に見せて自慢できるわけでもないし。と彼女はちょっと不満げであった。

わたしは自分の胃袋の内側を見せられながら、説明を受ける。『多少の問題があるものの、命に別状はないので気にするほどではないが、完治するとは言い難く、まあ、これから一緒に対処していきましょう』みたいなことをかなり柔らかくオブラートに包んだ表現で言われた。

そんなわけで、わたしはこれから糖質を制限する生活が始まるわけだが、どこまで我慢できるだろうか。昨日、オットの作ったラーメンを食べておけばよかったかな、とちょっと後悔している。


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