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かんむり

オットがおかんむりである。なぜ、人が起こったときに「あの人はおかんむり」って言うんだろう。かんむりとは冠のことであろう。なんだろうな。

調べてみた。語源は「冠を曲げる」からきているそうだ。じゃ、なんで「冠を曲げる」が怒っていることを表すのか。

古代の貴族は、冠をわざとずらして被り、忠誠を欠いたそうだ。それは不機嫌や不満を表す態度で、その様子を語源としたらしい。へーへーへー。

で、オットはなんでおかんむりかと言うと、ムスメが学校から帰るなり、寝転んでスマホばかりいじっているからだ。食事中も見ようとするのをわたしが「やめなさい」と制したのだが、食事が終わるとまたもや寝転んでスマホを触っていた。「返せ」とオットは怒った。スマホの購入、支払いはオットが行い、ムスメに貸与している形だから「返せ」と言うのだ。

で、本当にムスメの手からスマホをもぎ取ってしまった。ムスメは抵抗したが、力ではオットに勝てない。ムスメは無言で怒りを表したが、オットは自分の所有物なのだから、俺が返せと言ったら返すのが当然だと言う。

実は、「おかんむり」は目上の人が不機嫌なさまを言うそうで、ムスメの場合は、立場がオットと対等ではないから、おかんむりとは言わないような気がする。

そこで、類義語を調べてみたら、「おこ」であった。「トサカにくる」「ムカツク」「キレる」「ブチギレ」などもあるが、ちょっと古く感じる。

かくして親子ゲンカと言っていいのかどうなのか、二人は黙ったまま、お互いに怒っている。こういう時に、あなたが悪いのよとか、あなたも言いすぎよとか、いらぬ口を挟むと、わたしが二人から吠えられる。気配を消すように、その場から離れるか、わざと明るく「もう寝よっかな〜」とかひとりごとめいた宣言をしてその場から立ち去る。

ちなみに「吠える」も怒りを表現する言葉なのだそうだ。

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