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営業ではこの2つの最強アイテムがものを言う!

プロフィールとして私の営業経歴を少しお話します。

子供の頃から内向的だった私は、営業なんてとても出来るような人間ではありませんでした。
社会人になってからも営業職だけはしたくないと強く思っていました。

新卒で入った会社では株式事務に携わり、証券取引所近くのオフィスで毎日退屈な仕事の繰り返しでした。
そんな私が三十路になる頃、あるわけがあって会社を退職することになりました。

その会社を辞めたことについては今でも後悔はしていないのですが、その後の自分というものをもう少し客観的に観る必要があったなと反省をしています。

退職後、職探しをするも不景気も相まってなかなか苦戦することになります。

そして、年齢や必要な収入を考えると選択肢は徐々に営業という職種に絞られていくことになる。
「これしかないのかな…。」稼ぎたい気持ちは強かったように思います。

当時すでに結婚していた私は、営業という仕事をやるしかないという考え方に絞られていきました。

しかし、それでも自分にはできそうな気がしない。やはり自信がないんです。

テレアポをすることに

そんな時、ふと、目に入った新聞の求人欄。
「んっ?テレアポ…。」、これなら対面営業じゃないから出来るかも…。
そんなノリでテレアポの営業会社に私は入社しました。

ところが忘れもしない、入社初日の3件目の電話でアポイントが取れて成約が上がってしまった。
これは単なるラッキーなんだろうなと思っていたが、その後も成約が続き、とうとうその月の売り上げトップになってしまった。

これは、偶然なんかじゃなく神様がこの仕事をやれって言ってるんじゃないのか?
「ひょっとしてこの仕事って天職かも…。」、なんて脳天気に思う始末。

しかし、もともと飽き性の私。

部屋に缶詰にされて一日中受話器を片手に何十件もの電話を掛ける毎日に嫌気がさしてきた。
ストレスがピークに達してきた時、「外で仕事がしたい」という気持ちで頭の中がいっぱいになってきた。

「飛び込み営業」

この言葉が、作文のお題のようにいつも私の頭の中の黒板に書き出されていた。

飛び込み営業をやる!

「やってみよう…ダメもとだ!」

何社か飛び込み営業の会社の目星を付けていたので、その中のある営業会社に入社しました。
その業界では知る人ぞ知るという会社で、有名人を使ったテレビCMもやっていました。

しかし、今考えると間違いなくブラック企業ですね。
まるで軍隊のような社風で、本当に厳しかった。

売り上げの上がらない営業は皆の前でつるし上げを喰らう。
「夜訪(やほう)」といって夜にも飛込み訪問させる会社でした。
今ではありえない営業です。

「なんだよこの会社は…。」
もともと上場企業にいた私からすると違和感以外の何物もなかった。

だからって、このまま逃げるように辞めるのは悔しい気がした。
「よし、納得する売り上げが上がったら辞めよう」、と心に決めてからは不思議にトントンと成約が上がり、そのまま予定通り退職しました。

この会社での営業活動によって、自分の仕事に自信と度胸がついた様に思います。
かなりのプレッシャーの中で仕事をさせられていましたからね。

この時の上司とはなぜか馬が合い、この後も個人レベルでの付き合いが続いた。

そして後に入社した営業会社で営業マンとしての自分が大きく変わることになりました。

ワクワクする営業!?

その会社は、工事の営業会社で外壁塗装と屋上防水をメインとして注文を取る仕事でした。
営業活動は夕方5時で終了し、事務所に戻って6時には退社していた。
この仕事の同業者では、5時帰社はあり得ないことだった。

これは、その営業会社の社長の考えなんですが、その社長も以前ブラック企業での営業職を経験していて、自分はそんな仕事はしたくないと思い、会社を立ち上げた時から夕方5時に帰社させているらしかった。

しかし、この一見楽に思える営業システムは、夕方5時までにアポイントや見込み客を作らなきゃいけないプレッシャーが大きかった。

面白いのは、同業者は郊外の住宅地を新規訪問していたのだが、その会社は都心を中心に住宅はもちろんだがマンションや会社、工場などに対しても営業を掛けていたことだ。

「日中忙しい最中、いきなり工場に飛び込んでこっちの話なんて聞いてくれるものなのか…?」

ハッキリ言って都心はきついはずだ。
ほんとに話なんて聞いてくれるのかな?という思いが強かった。
以前の会社の同僚も都心は反応が悪くて売れないと断言していた。

しかし、その思いとは裏腹に現地での私の気持ちは高揚していた。
何だかワクワクしているのだ。

それは単純に都心が新鮮だったからかもしれないw
歩いているだけで子供の遠足のように気持ちが軽かったのだ。

しかし、時間は短く限られている。
アポイントか見込みを最低でも1日1件以上作らなきゃいけない!

気合は十分だった。

おそらく、人生で最高の笑顔で訪問できていたと確信する。
それは、訪問先の相手の笑顔を見ればわかる。
こちらにつられて本気で笑顔になっているのだ。

忙しいだろうに、機械のスイッチを切ってこちらの話に興味を示す工場の経営者。
事務所内を厚かましく入っていき社長に話しかけると、そんな私を面白がってくれた。

叩き上げの経営者というものは、間違いなく自分も飛び込み営業を経験しているはずだ。
若い頃の自分の姿と重なるところがあるのかもしれない。

営業は相手を読む仕事

そして、話している時の相手の表情の変化が徐々に読み取れるようになってきた。
何を言った時にどう表情が変わったか、を分析しだした。

すると、どのような言動なら相手の気持ちが動くのかが少しづつ理解出来るようになってきた。

そして、あることに気づいてから一気に拍車が掛かった!

そうすると、アポ、見込みがさらに上がるようになる。
しかも、薄くはない、濃いアポ、濃い見込みだ。

成約になる確率が格段に上がって来る。
さらにキャンセルも出ない。

「いける、いけるぞ!面白い!」
手帳につけたアポや見込みの数が増えていく。
そのうち、いつ成約が上がるのかが不思議に予測出来るようになってきた。

朝目が覚めると、「今日も売れる!」と本気で確信していたし、実際そうなっていった。
そして、私はすぐに主任になり、課長になって、営業所の責任者となり、社長の右腕のような立場になった。

この頃は、子供もいたので半端ない分厚さの給料袋を持って帰った時の嫁の喜びようが今でも忘れられない。(なぜか当時は現金支給だった。)

営業だけは無理と思っていた自分が、こんなに結果を出せたことに今更ながら驚いている。
もちろん運もあったと思う。人生には運の波のようなものが間違いなくあると思うから。

しかし、それにしても充実した毎日であり、実行→検証→修正→実行というループな毎日だった。

営業はやってみないとわからない

だから、営業は無理という若い人の話を聞くと、決めつけないでほしいなと感じる。

やってみないとわからないことってあると思う。
自分自身が証明してくれた。

嫌だな、と思いながらやっても上手く行くはずはない。
どうせやるなら楽しくやろうと決めてみる。

結果は問われるが覚悟してやるしかない。

心の矢印は会社ではなく、お客様に向けるべき。
自分の都合だけで売りに行かないこと。

相手のために売りに行く。
そのポリシーを持てば、お願い営業にはならない。

相手と対等の立場で横に並んで話をする。
そこで初めて相手はこちらを認めてくれる。

営業は覚悟さえできれば、稼げる仕事です。

最高の笑顔最高のありがとうは、言われた相手を最高に幸せにする。
この2つは営業の最強のアイテムです。

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