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育休インターンとは。ポジティブな気持ちで復帰できるのか

こんばんは。
先日、育休中の後輩2名とランチをして、復帰について相談がありました。
復帰後にやっていけるのかという不安、少し先の小学校入学を見据えた働き方や、キャリアについて、そしてご両親のアドバイスや援助などなど悩みはつきません。
自分のキャリアプランを明確に持っていた後輩ちゃんでさえ、自分以外の人間を育てていくということの責任と将来、そして環境の変化に揺らいでいるようでした。

そんな時に思い出したのは「育休インターン」という言葉。
文字通り育休中にインターンとして他社で一定期間働くこと。
だいぶ前に耳にしたとき、せっかくの育休なのに働くの?遊ばないの?と思った私はのんきすぎますが、せっかくの休みをどう過ごすかは人それぞれ。
活用した人はいるのか気になりました。

■「育休インターン」は育休中に他社の業務経験ができる

そもそも育休インターンとは。
育休中に他社に期間限定でジョインすること。職業体験。
産後の身体が休まり、赤ちゃんとの生活にある程度慣れてきたころ復帰を視野に、動き出すママたちがいるようです。

■株式会社Mogのワーキングママ向けキャリア支援サービス「ママボラン」

株式会社mog(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:稲田明恵、以下mog)は、業界初(※1)ママ向け育児休業中ボランティア・インターンシッププログラム『ママボラン』を提供することで、夫婦の育児休業(以下、育休)の改革に貢献することをめざします。
当社は業界初となるママ向けボランティア・インターンシップ『ママボラン』を2021年8月に提供開始。自社以外のスタートアップ企業やNPOでのインターンシップを通して、ママ自身のWill(ありたい姿)とCan(強み)と向き合う機会を提供しています。

出典:JIJI.COM『株式会社mog、業界初ママ向け育休インターンシップ『ママボラン』で夫婦の育
休を改革』https://www.jiji.com/jc/article?k=000000014.000046870&g=prt アクセス日:2022-04-10

調べていると、育休中のワーママやママのキャリアを支援するサービスがあることを知りました。
HPのストーリーによると2020年に育休中インターンを開始し、1年で200人を超えるママさんたちが利用されたとのこと。
現在は、ボランティア活動を通じて自身のキャリアにつながる経験や、気づきを得られるようなサービスを展開しているようです。

「育休インターン制度」といえば(株)カラーズの経沢香保子さんのイメージをもっていたのですが、「ママボラン」のようやボランティアやイベントを通じてキャリアの可能性を広げ、育休中にキャリアを磨くサービスもあるのだと知りました。

それにしてもこのママボランのスケジュール、わりとびっしり。
育休中の平日に暇だな~と思うことなどなさそうです。


■なぜ「育休インターン」にチャレンジしようと思うのか

  • 自分自身の学びのため、スキルアップ

  • 社会との接点を持っていたい

  • 復帰後のキャリアに活かしたい

  • せっかく長い育児休暇中なので何かにチャレンジがしたい

というポジティブでアグレッシブな理由と

  • 復帰後に今の会社でやっていけるのか

  • 復帰後は自分の望まない働きかたや、業務担当にさせられてしまうのでは

  • 出世コースから外れるのでは

  • 社会と断絶されたような気がする。

という、「現在の会社への不安」や「何か出来ることをしておかねば」という焦りによる理由もあるのかと思いました。
ただし、もちろんどちらか一方のパターンのみというわけでもなく、
不安要素が土台となることで逆にチカラが湧いてポジティブに動くということもありますし、紙一重かもしれません。

動機はもちろん個人それぞれですが、現在の会社への不安が理由だとすれば
雇用側としては育休明けの時短勤務制度や、フォローできるような体制づくり、平等なキャリア形成など、復帰後に働くことへの不安を少しでも払拭できるよう、育休前に説明が必要かもしれません。
無理をおして「何かしなければ」という動機よりも、復帰後に自分が貢献を夢見れる動機が良いですから。

■実際に「育休インターン」を取得した方の声

育休中に視野を広げたいと思い育休インターンに応募しました。Instagram発信や配布物のデザインなどの業務を担当させていただきましたが、業務を進めるにあたり、他業種のインターン生からご意見をいただいたり、ZOOMでリモート打ち合わせをしたりと、本業では経験のできないことばかりで大変勉強になっています。家族の体調不良などで業務に専念できない時期が度々ありましたが、育児優先を快く受け入れていただけたのも良かったです。(千葉県 インターン期間:4ヶ月)

出典:NPO法人みんなのお箸プロジェクト 
https://minnano084.com/internship/(参照日:2022-03-29)

育休インターンは、赤ちゃんがいることが前提で申込み、企業側も受け皿が当然できているため、気持ちよく働けた様子がうかがえます。
「理解」だけでなく、「応援」してくれる職場環境は前向きになれますね。
何より自分のペースで働けることが、様々なものを大切にできるのかもしれません。

■「オンライン秘書」で副業をしながらスキルアップや異業種経験という手もある

コロナ禍でメジャーになったリモート秘書やオンライン秘書。
会社が副業を禁止していなければ、このような副業で異種業界に関われたりスキルアップもできると思います。
私が所属した「おうち秘書サロン」は、オンライン秘書に必要なスキル磨きやノウハウ共有が活発に行われていて、お仕事紹介もあります。
実際に育休中の方も精力的に参加していて、サロンの運営から実際の副業まで活躍がすごい。
育休中に遊びまくっていた私とは大違い。
復帰に対しても自信を持っている印象を受けました。


■「育休インターン」は不安解消の方法から、復帰を楽しみにできるポジティブ活動へ

育児・介護休業法改正で2022年10月から施行される産後パパ育休(出生時育児休業)制度や、育児休業の分割取得などが可能となる改正育児・介護休業法が段階的に施行されます。

現在もまだ女性に負担がかかると言われている家事育児。
私の周りでは9割が母親が育休を取っていました。
復帰しても続けられず辞めてしまう人、キャリアアップに諦めを持つ人もいました。
私の職場には某有名企業でデータベースをばりばりと扱って働いていた方が、育休中に「育休を切り上げられないか」「育休後は産前と同様に働けないだろうから、辞めてくれないか」と言われて辞めて来たという方もいました。

出産後の身体が休まり、赤ちゃんのいる生活になれた頃、休暇中を有意義に過ごす選択肢のひとつとして、育休インターン制度があるのは良いことだと思います。
しかし、その背景に「不安」があるとすれば、女性の復帰後の働き方や育児を含めたライフの変化を会社や社会が支えきれず、まだ課題があると言えるのかもしれません。

育休インターンは、異業種の方との協働や、本業では経験できない業種や業務への関わりができる、貴重な機会でもあります。
自分がどうありたいかにフォーカスができて、キャリアを築く選択肢のひとつとして、育休中のインターンやボランティアに参加できるのは魅力的です。
キャリアは仕事のことだけでなく、生き方そのもの。それは個人で創る時代だと改めて感じました。
私が生まれ変わって育休をとるなら(笑)、ぜひトライしてみたいです。

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