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【要点まとめ】『御三家・灘中合格率日本一の家庭教師が教える 頭のいい子の育て方』

現役保育士・日本語教師オススメ本
『御三家・灘中合格率日本一の家庭教師が教える 頭のいい子の育て方』

中学受験を視野に入れ、「暗記する」だけではない「しっかり思考の道筋をつける」学習法を教えている家庭教師の西村康則さんが書かれた本。

中学受験を考えていてもいなくても、早いうちから正しい学習の仕方を知ることは、その後の子どもの学習能力を成長を左右します。また、親がその道筋をつけてあげられるようなポイントがたくさん書いてあったので、おもに小学生のお子さんをもつ保護者の方にオススメの本です。

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私立中学受験問題の変化

以前の中学受験……学習内容を丸暗記すれば合格できた

ここ数年の中学入試……子どもが「理系脳」かどうかを判断している
「あなたは、この問題を解くための知識や道すじを見つけることができますか?」という、子どもの思考そのものを問うような試験が増え始めているのだそう。

「理系脳」とは?

「理系脳」とは、「算数や理科が得意な子ども」「将来は研究者や科学者になる子ども」という意味ではありません。

「理系脳」とは、「予測→実行→チェック」という頭脳の動かし方ができることなのだそうです。
たとえば、今までに解いたことのない問題に出合ったときに、過去の知識を総動員させ、「この問題には、過去に使ったどんなプロセスが利用できそうか」を予測し、その「予測」を「実行」にうつし、それが正しいかどうかを「チェック」して、正解を導き出すことができる、ということ。

大脳が完成する小学6年生ころまでに、その「理系脳」を獲得できると◎


子どもが伸びる家庭環境

  • 明るい雰囲気の家庭
    「この子は伸びるだろうな」と思う家庭の共通点とは、リラックスした雰囲気に満ちている家庭だそう。両親のコミュニケーション能力が高く、家族全員の表情がいきいきとしている。

  • 子どもにチャンスは与えても強要はしない
    様々な機会を与えることは大切だが、関心を持たない場合は、それ以上押し付けないこと。
    親は大きな方向性だけ示し、子どもが自分で人生を選び取り、切り拓く力もつけさせてあげるのが理想的。

  • 立派な親である必要はない
    わからないことは一緒に考える、大人でも新しいことを学び、それを楽しむ姿を見せることも必要。

  • ほとんどの英才教育には意味がない
    人間の脳は特別なことはしなくても自然に自分で伸びていくようにプログラミングされている。
    が、英才教育のシステムに合う子どもも、時々いる。(大脳が極端に早く発達した子で、全体の 5パーセント以下)それ以外の大多数の子どもの犠牲のうえに飛び抜けた秀才をつくる、それが英才教育の実情。

  • 英才教育よりも普通の遊びを
    意図的に与える英才教育などの「学習刺激」以上に、普通の生活のなかで親が知らないうちに子どもが受けている「学習刺激」に注目。
    友だちとの遊びや、一人遊び、家でのお手伝いや会話を通じて、子どもは学習に結びつく刺激を受け続けている。だからこそ、子どもには普通の遊びをどんどんやらせるべき。

  • 習い事の適正量は子どもによる
    スポーツや音楽は、幼いうちから身体で覚えるメリットはあり。
    基準は、子どもが喜んで楽しそうにやっているかどうか。どんな習い事でも、子どもが嬉々としてやっていれば、効果あり。

  • 勉強量と成績は比例しない
    親も子どもも、宿題や勉強を終わらせることが目的となっていてはダメ。
    早く終わらせたいあまり、斜め読みし、予測して問題を解いていると、小5ぐらいからつまづいてしまう。宿題量が多い場合、宿題も取捨選択することも可能。じっくり落ち着いて取り組ませること。

  • 具体的な会話を意識する
    「今日学校どうだった?」「楽しかった」で終わらせないこと。
    どんなことをしたのか、どのように感じたのか、親子の会話は単語ではなく文章で話そうと意識することが大切。

    日頃の会話だけでなく、勉強の時に自分の言葉で話す訓練をするのも有効。問題を前にして、
    「何がわかっていると思う?」
    「何を聞かれていると思う?」
    「どんな方法で解けると思う?」

    などと質問し、子どもは文章で答えるというルール。
    文章にして話すことで、子どもの考えも自然に整理されていく。

  • 勉強はリビングでさせる
    わからなければ、いつでも質問できることがメリット。
    また、少々に生活音があった方が集中力が増す。

    リビングでは勉強道具を入れる棚を一つ決めて、そこに筆記用具や三角定規などの文具、ドリルや参考書を置いておく。また、「学習した内容を復習する際に、子どもが先生役になって、生徒役の親に説明する」というのはとても効果的なので、ミニ授業用の小さなホワイトボードを用意するのもオススメ。
    時計はデジタルではなく、ぜひとも長針と短針のあるアナログのものを。
    時計の問題は、算数でかならず習うものの一つなので、日常的に見ているだけで、時間の感覚をつかむことができる。

    逆にマンガやゲーム機など、注意力が散漫になりそうなものは、隠すか別の部屋へ置いておくこと。


最強頭脳のベースをつくる

  • 「予測→実行→チェック」する力をつける
    勘のいいタイプの子どもは、低学年のうちは成績が良いが、小学5年生頃から失速しやすい。問題が徐々に複雑化し、きちんと思考を重ねないと答えられなくなってくる。

    問題を読んだらどんな解き方を使えばいいのかを予測し、一つの段階が済んだら何をするか、自分でまた考え出す力が必要。
    これが「予測→実行→チェック」=「理系脳」を鍛えるトレーニング

    「予測→実行→チェック」する力を身に付けるには、
    「読み方の指導」と、「何がわかっていて(仮定)」「何を聞かれているのか(結論)」をとらえる訓練から始めること。
    必要なのは、自分の言葉で考えられるようにすること。

    「問題文は最後までちゃんと読んだ?」
    はじめは、問題文を音読させるのも◎
    「問題では、何がわかっているの?」
    「問題では、何を聞かれているの?」
    「何を使えば解けそうに感じる?」


    ここまで聞いてわかっていない場合は、本当にわかっていないか、それを解くために知識を持っていない。そんな時は、
    ・親が教える
    ・塾の先生に質問させる
    ・信頼できる家庭教師か個別指導の先生に質問する

  • 「接続語」を使える=論理的思考ができる
    「てにをは」を上手に使える子どもは、算数もできる。
    たとえば「ある数を○で割る」「ある数で○を割る」、この「を」と「で」を読み間違えると、問題そのものが変わるため、「てにをは」を上手く使えない子は、算数もつまづきがち。
    接続語をきちんと使って話せる子どもは、論理的な思考ができているため、ほとんど例外なく算数ができる。

    家庭での会話も「接続語」を意識する。
    「そこ、ティッシュ取って」→「そこのティッシュを取って」など。

  • 慣れて、理解できて、初めて脳に定着する
    とにかく数字を自由に使えるように基礎的なことを訓練する。
    割り算になるとスピードが落ちる子のほとんどは、九九の不慣れが原因。
    ほんのわずかでも九九のミスがあったり、割り算が遅い場合は、100マス計算に戻ることがオススメ。たとえ小学6年生でも有効。

  • 脳に効くゲーム BEST3は将棋・神経衰弱・オセロ
    作戦を立てたり、相手の出方を見たり、論理的思考力がつくゲーム。
    また、小さい頃から触れるおもちゃは、なるべく丁寧に作られた手作りのものをチョイス。ただし興味を持たなければ無理強いはしないこと。

  • 実物を使って、数を可視化して訓練する
    ・十進法を理解させるのに、硬貨を使う
    ・量の感覚(リットル、グラムなど)をつかませるために生活の中に実際あるものを利用する
    ・家から学校までの距離(キロメートル、メートル)を測る
    など、普段の生活の中で数字や単位を意識させておくと良い。

  • 理科は、身近な事例を示すこと
    キッチンでの体験も有意義。「タンパク質は酸や加熱で固まる」なども、一緒に料理をして実際に体験することで、理科の内容がより理解できるようになる。
    また、ものごとの「つながり」を理解させると、すんなり覚えられる。
    たとえば「重曹に酸を加えると二酸化炭素が出る」
    →「胃薬を飲むとゲップが出るのは、どうして?」
    →「炭酸水素ナトリウム(重曹)というのはアルカリ性。それを飲むことによって、胃酸を中和し、胃酸過多を直すのが胃薬」と、日常のものごとに落とし込んで、理解をうながす。

  • 学習はスピードを求めない
    多くの塾では、考えて問題を解くための時間的な余裕はほとんどなく、家でも、自分で問題を解いてわかった時の快感を親が妨げていることがある。 「これがこうなるでしょう。それで、答えは?」と、急いで子どもに尋ねてしまうことが多い。

    そういう勉強をしている子どもは、問題を解く途中経過はどうでもよく、答えさえ合っていればいいと考えがち。
    それでは本来、学習を通して得られるはずの「本質がわかって楽しい」「知らなかったことがわかって楽しい」という快楽を、子どもから奪ってしまう。しかし、この快感こそが記憶の定着を促す。
    「早くしなさい」より「丁寧にしなさい」と伝えること。

    子どもが丁寧に取り組んでいるかチェックするには
    子どもが問題を解いているとき、問題分の行だけ目の動きが行き来しているか確認。問題文が4行あるのに、2回しか行き来していない、などの場合は、問題文をななめ読みしている。

    その場合は、取り組む量を調節し、少ない量を丁寧に取り組ませる。
    宿題も取捨選択する。

    その上で、鉛筆で問題文をなぞりながら、頭の中で音読するように黙読する練習をさせること。

  • 問題の取捨選択をしやすくするには
    授業中に、子ども自身が問題に○△✕をつけられるようになると効果的
    ○…授業中、かんたんに解けたもの。
      今後出てきても確実に解ける問題。
    △…苦労しながら解けたもの。
      今後出てきたとき、確実に解けるか自信なし。
    ✕…授業中に解けなかったもの。
      先生の説明を聞いてもよくわからなかった問題。

    家で優先すべきは、もう少し頑張れば何とかなりそうな△の問題

    子どもに与える負担は、量も質も「もう少し頑張れば、何とかなりそう」というくらいが最適

  • 正しい鉛筆の持ち方
    正しい持ち方は、上から俯瞰して見たときの鉛筆の角度が、45度のななめになっている状態。
    間違った持ち方をしていると、安定感がなく、動かせる範囲も狭いので、書いていて疲れるため、勉強も長続きしない。

  • 紙を置く位置も重要
    紙は、正面の少し右、紙の中心が右目の前にまっすぐくるように置く。
    利き目がほとんどの場合右目であることに関係しているようだが、明らかに正面より少し右側に問題用紙を置いていたほうが、正答率が高くなる。

  • 親はつねに最高のサポーター、コーチでいること
    宿題をしてほしかったら、まずは笑顔で「おかえり!」から。
    1日頑張った子どもを労ってから、その上で声掛けを。

    また、悪い点数を取ってしまったときは、言い争うのではなく、どうしてその点になってしまったのか原因を探り、一緒に対策を立てること。
    たとえ30点でも、「まずは、ここまでできたね!」認め、それから対策を立てる。
    必要なのは、「絶対大丈夫」という子どもへの信頼感。

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