捨てるフライパンを洗う ~暮らしのこと~

最近、我が家ではスクランブルエッグがブームの兆し。

私と暮らし始める前から彼の家にあった、たぶん10年超え選手の20cm径フライパンを使う。かつてテフロン加工であったであろうそれに、丁寧にオイルを広げて卵を流し込むわけだが、驚くほどたまごがこびりつく。

焼き終ったフライパンを見ると、シルバニアファミリーの起毛みたいにフライパンの底がヒヨコ色のふわふわになっている。お風呂に入りながら朝食を待っていた彼が、いま買っちゃうね、と、湯船からクリックひとつで注文完了し、老兵はお役御免となった。

たまごがこびりついたフライパンを洗うのは、結構手間がかかる。しかもこのフライパンは廃棄決定。でも洗う。迷わず洗う。というか、洗ってから気づく、捨てるのに洗うの変かしら。ちっとも変じゃない。廃車の前に洗車するとか。捨てる服を丁寧に畳むとか。モノに対する敬意なのか、身綺麗な始末のつけ方なのか、そんなんなんも知らん手が勝手に洗う、当然でしょうと。

わざわざ誰かを捕まえて話すほどじゃないけど、ちょっと大事にしたい気持ちが沸いたので覚書です。


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大前真理子

暮らしのこと。

わざわざ人を捕まえて話し込むほどでもないけど、ちょっと大事にしたい気持ちが沸いた時の、暮らしの記録です。
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