福島にパンダが「いない」ことの証明と、強靭な知性-医療不信の来た道③

2つの医療フェイクニュース、共通点と相違点」の続きです。

タミフル騒動から11年の年月が過ぎ経った2018年5月16日、厚生労働省の研究班は「タミフルによって異常行動が起きると結論付けられないと判断する」として、タミフルの添付文書から10代への使用を禁止する一文を削除するよう指導した。今日ではタミフル以外のインフルエンザ治療薬も複数存在するが、どの薬を投与された子どもにも、薬を投与されていない子どもにも自殺などの異常行動が起きることがデータとしてやっと集まったからだという。

厚労省の「結論付けられないと判断する」という歯切れの悪い表現からも分かるとおり、「ある」ことの証明はできるが、「ない」ことの証明はできない。

たとえば「東京にパンダがいる」ことは上野動物園に連れて行けば証明できるが、「福島にパンダがいない」ことは福島の動物園に連れて行ってパンダがいないことを示しても証明したことにならない。

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福島にパンダが「いない」ことの証明と、強靭な知性-医療不信の来た道③

村中璃子 Riko Muranaka

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