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相続手続が遅々として進まない理由

今日は午後から社外に出ました。昼は温かくて助かります。でも、帰宅する頃には忘れずに寒くなるんですよね。とりあえず今週のお勤めも終わり、ホッとしています。

さて、……。

現在、私は亡母の相続手続中。ただ、平成時代に父の相続を経験したことは助けになっている。

父の時は全くの手探りだった。まず資産の状況把握からスタート、家の中をくまなく探し回った。そして最後には「ないことの証明はできない」「もし国税から申告漏れを指摘されたら『見つけてくれてありがとう』と言おう」という境地に達するに至った。

相続人を確定するための、故人の出生から死亡までの連続する戸籍謄本の取得も、昔の人の達筆過ぎて読めない字にイライラしながら解読して一つ一つ遡っていった。

これらの困難を乗り越えて、自力で不動産の相続を起因とする所有権移転登記申請や相続税申告を実施したことで、それなりの知見を得ることができた。おまけにこの際の母からのヒアリングにより、母個人の資産はないことも分かった。

だから、母の相続手続は父のそれより簡単に、早くできると思っていた。しかしながら意外に進んでいない。なぜ? と思われるかも知れない。

その理由は、母の資産が確定しないことにある。

後期高齢者の医療費や介護費はしばらく経ってから一定額を超える分が払い戻される建て付けになっている。この払い戻しがかなりゆっくりなのだ。

この支払いサイクルは、母の生前から行われていた。つまり払い戻されるお金は母の資産であることは明確なので、それが終わるまで総額を確定できない。

父は長患いすることもなく、いきなり世を去った。だからこの医療費の払い戻しはなかったし、介護も受けていなかったため、相続において一度払って後から払い戻すという手続を考える必要がなかった。

この他にも、父の時には費用化されていものが返金されることになった。年払いのNHK受信料の未視聴月分が戻ってきたのである。

実家に引き続いて住むつもりがあれば、私も払い戻しに向けた手続きは取らなかった。でも、空き家となった我が家の場合そうもいかない。つまり解約するしかないのである。

金額的にはたいしたことがないので年払い期間が終わってからでもよいかという気にもなったのだけど、いずれは解約しないと未来永劫支払うことになってしまう。

解約手続きが面倒と先延ばししても意味がないのであれば放置せずに速やかにやる。そうするしかないと考えた。

かくて進みは遅くても整理されてきてはいる。でも、まだ終わっていないものがあり、今しばらく様子見が必要だと考えている。

相続税の申告制度は、まだ後期高齢者の医療や介護の制度が創設される前に作られた。申告期限もそれに合っている。でも、今はこういう面倒な状況が発生していることを踏まえて、見直してもよいのではないかと強く感じる。

お読み頂き、ありがとうございました。

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