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「頭悪いね」と言う人のノブレスオブリージュ

今日は朝から冷え込んでいました。寒波の襲来は天気予報通りで、被災地を含む日本海側や北海道・東北に降る大雪で被害が出ないこと、万一出ても少しで済むことを心から願っています。

さて、……。

1月19日、長崎県選出の谷川弥一国会議員が政治資金規正法違反の罪で略式起訴された。そして、22日に議員辞職願いを提出した。

これに伴い開いた記者会見も結構なものだったのだけど、昨年12月に長崎市内での囲み取材で記者からの質問にこの方が苛立ち「頭悪いね」と逆ギレして大炎上したことは記憶に新しい。

自分の意に染まない質問をする者に対して「頭悪いね」と言う、それも全国民の代表である立場の者が(一応これも国民を代表しているという建前の)記者に対して、となれば、批判されても止むなしだろう。

まず、国政は国民の厳粛な信託によるものであることを理解しているのかという疑問。長く国会議員をやっていると、その意識が下がることがうかがわれる。

そして、本来は意を汲んでもらえないならどうすれば理解してもらえるのだろうかと考え、自ら表現やアプローチを変える努力をすべきである。それができなかったのは残念としか言いようがない。

こういう言い方をすると不快に思う方がおられるかも知れないけれど、知能指数は正規分布している。だから、知能が高くない人も半分はいると思わなければならない。全国民から選ばれた職位を意識するならば、そういう人たちの意見も聴き、自らの政策を理解してもらえるよう粘り強く説明しなければならないはず。

それを「頭が悪い」と切って捨てるようでは、仕事をしていないと評価する他あるまい。

褒章の対象ともなる国会議員、社会的地位は高いと言ってよいだろう。でも高貴な立場にいる者には義務も伴う。それがノブレスオブリージュである。

彼がこの概念を理解していなかったことは残念だが、お年から考えると今更人としてのOSの修正は難しいだろう。

私はかつて、勉強が苦手な子に対して「そうか、分からないか…それは僕の教え方が悪いんだね。ごめんね」と謝り、保護者に対して「そういう子に分かる喜びを教えたいんです」と語る学校の先生に会ったことがある。人に接する態度において、どちらが素晴らしいかは言うまでもない。

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