人は、結構簡単に死ぬ

9月10日

臨死体験をした。

今までに死んでいった人たちの分まで、
ちゃんと生きようと思って生きてきたが、存外死への衝動は抑えがたい。

今こうして筆を執れているのは紛れもなく友人のおかげなのだが、
まだ頭の上の雲は晴れない。気分が落ちることもないが、あがることもない。

いつまたあの衝動が襲ってくるのかと思うと夜も眠れない。
だが朝日がやってくることを祝福もできない。

今僕が死んだとしたら、悲しむ人が数人いる。
だから、最低限「生きている」ということだけを保とうと今は必死だ。


死に際した人間がこんなにつらつらと言葉を重ねられることに驚くかもしれないが、死は生きているうちの誤差でしかない、と僕は思う。

何も段階を踏むものではない。突然やってくるのだ。

今この感情をここに残す。これがどういう形であれ僕の意思で残されたものだということを証明するために。


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