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夫婦の世界と女医フォスターを観て

2020年百想芸術大賞で、『椿の花咲く頃』にドはまりしていた私は、コン・ヒョジンさんが受賞する事を期待しておりましたが、女性最優秀演技賞はキム・ヒエさんでした。作品は『夫婦の世界』、韓ドラ友達から聞いてはいました。本国で爆発的ヒット。ちょっと興味を示していた1年前。

夫婦の世界は英国ドラマのリメイクで、本家はAmazonプライムで配信されています。『女医フォスター』、これも面白かったです。

しかし、『夫婦の世界』を観終えて、いや〜、面白かったですね〜。ほんとうに面白い。不倫ものなど、よくあるネタではありますが、サスペンス感、サイコスリラー感、なんなんでしょうこの演出!不倫のドラマでこんなスリリングなハラハラ・ドキドキがあるとは、驚きました。

口コミサイト等で、子供が可哀想といった感想がありましたので、観ていていたたまれなくなるのか、子供を持つ立場として見ると辛いのかと思いきや、、、私はそういった感想はありませんでした。

ま、ある側面から見ると子供が可哀想なところもありましたが、子供特有のずるい感じもあったり、子供にももう少ししっかりしてもらいたいと感じたり、子供には子供の世界もありますので、あまり可哀想で観ていられない、といった感想は、私にはありませんでした。私は鬼でしょうか。(笑)

ネタバレしてしまうと思いますので、これからご覧になりたい方はご注意くださいませ。(また、夫婦の世界⇒『夫婦』、女医フォスターは『女医』とします)

両者共面白かったのですが、私は『夫婦』の方が、より満足感があったような気がします。『女医』にもDV男がいますが、『夫婦』はプラスアルファのシーンがあり、それがまたサスペンス感満載で、物語を面白くさせていました。いやぁ、ハラハラドキドキしましたね〜。

このDV男から逃れられない女性と、浮気夫にどこか執着している女性を対比させるような感じもあって面白い演出だったと思いました。

第一話や最終話は、ほぼ同じ演出やシーン設定だったりもしたのですが、途中は色々と違っていて、それぞれが面白かったです。リメイクって、なんとなく失敗に終わるイメージが強いのですが(汗)さすが韓国エンタメ。もしかしたら『女医』を超えてしまったかもしれません。

『女医』の方は、最後にゲス夫が辛くて自殺をはかるシーンがあります。『夫婦』も一瞬血迷ってトラックに飛び込むシーンがあります。(トラックの急ブレーキで事なきを得ますが)『女医』は、もう少し明確な意思で自殺をはかるシーンがありますが(元嫁が自殺手配段取りしつつも、息子を思って直前で止めていましたが(汗)なんだかなぁ。。

『女医』ではゲス夫の人格を疑うようなラストシーンだったように思います。性格というよりは、もう精神障害といってもいいくらい?少しアダルトチルドレン?発達障害、アスペルガー?そのあたりのイメージに変わりました。

『夫婦』も最終話のゲス夫の発言で身勝手さは出ていましたが、精神障害とまでは思いませんでした。

思いつめた感はあって、何をするかわからない危険性はありましたが、『女医』ではヤバさ全開だったような(笑)なんで、こんな人と結婚したの?結婚前にこのような片鱗はなかったのか?と思ってしまうくらい(汗)そういう感じからしても『夫婦』の方が、よりリアリティがあったような、同じアジア人という事もあるのか、ヒシヒシ差し迫るものがありました。

そして主役のキム・ヒエさんが好きになりました。この方は、前に映画『セシボン』で観た事がありました。

大好きなカン・ハヌルさんも出ている、これも実話に基づいたお話で、面白かったですよ。カン・ハヌルさんの美声、必見です。

でも、この時はキム・ヒエさんはラストに少し出るくらいで、あまり印象には残っていなかったのですが、夫婦の世界では、もちろん主演なのですごいインパクトがありました。ペクサンで女性最優秀演技賞、間違いない結果だったと思いました。

『夫婦』と『女医』の主人公の女性を比較すると、『夫婦』の方がより母性が強く、子供を思う気持ちが強かったような気がしました。『女医』は、子供への依存?また、まだ女を捨てていないような、でも、最後の最後に子供が疾走した瞬間だけ母に戻った感じはありましたが、どうでしょうか。この解釈・・。

また『女医』は、私はここで疾走した息子の帰りを待っているといった感じで終わりましたが、『夫婦』は息子が帰ってきたと思われる、いや、間違いなく帰って来た♥、と感じるシーンがぼかしで入っていて、少しだけハッピーエンドに向かう感じはありました。

韓国ドラマって、ハッピーエンディングが多い印象です。視聴者の気持ちを最後まで気遣ってくださっているというか、救いような結末のまま投げっぱなし、といった終わりにはしない印象があります。いや、ただそんな作品に出会っていないだけでしょうか(汗)『女医』はやや後味悪し・・・。

『女医』は玄関先で息子を待つ母のシーンがラストとなりましたが、これを観て多くの視聴者はシーズン3を待っていたに違いありません。『女医』はシーズン1とシーズン2で終わるかたちですが、これをまとめても韓国版よりも尺は短いです。

韓国エンタメは1話の分数も長めで、話数も多めですよね。日本はせいぜいCMぬいたら45分くらい1話で11回くらいで終わりますが、韓国は1話がながければ90分くらいするものが、16話は当たり前、20話くらいあったり、それ以上もあったり(笑)それを考えたら、最近あったナビレラというドラマは短めでした。。いろいろあるんですね。

さ、本題戻りますが(笑)

両方とも、海へ入水シーンがあります。奥様が、自分は存在しない方が良いのでは、という感じの心境で海に入水自殺をはかるシーンがあります。入水のタイミングは少し違い、『女医』では序盤で自暴自棄になったタイミングでしたが、ふと我に帰って自力で浜辺に戻って来ます。そこから復讐スイッチ入るみたいな。

でも『夫婦』は後半で、自分はもう必要がない、自分がいない方が息子も幸せになると、本当に身を引く感じで覚悟を決めて、海に入水していく悲しいシーンがあります。異変に気付いた同僚医師が助けに行き、一命をとりとめるというところですが、そこのシーンがいまだに心に残っています。実に辛いシーンでした。泣いてしまいました。夫婦の世界観て、泣く人いるのでしょうか(笑)私だけでしょうか。

でも、そんな時でも子供からのヘルプ電話に、点滴引っこ抜いて必死で駆けつける彼女、ぐっと来ました。子供の身勝手さも少し考えさせられたり。ま、子供は可愛いですけどね。甘えて欲しいところではありますが。やっぱ、いつまでも母親に甘える存在なのですね・・・なんて考えちゃいました。

ところでこの夫婦の世界のゲス夫役のパク・ヘジュンさん、私が好きな『マイディアミスター私のおじさん』にもご出演なさっていました。この時も、ややどうかと思う役どころではありましたが、夫婦の世界では、まぁ、、最悪ですねぇ。困った男役を見事に演じきっていらっしゃいました。

日本漫画原作の映画『俺はまだ本気出してないだけ』の主演に大抜擢されたようです。Kstyleの記事より、、(笑)これも、やはりダメ男風ですかねぇ。パク・ヘジュンさん、かっこいいのに〜〜(笑)こういうダメ男役が来がち??なのでしょうか。。

また、離婚した後に、それぞれ少し恋仲になる男性が現れます。『女医』では息子の学校の先生、『夫婦』では女性の同僚医師。また、『女医』の息子の学校の先生は、、なんか男性としてあまり魅力のある雰囲気ではありません。あ、これ、好みでしょうか(笑)

『夫婦』は同僚の医師ですが、なんかちょっと良い雰囲気の大人の男性なんです。ゲス夫と比べると遥かに大人で知的な印象を受ける方なんです。そこをとっても『夫婦』の方が良かったですね。

あと、女性の友達がいます。職場の同僚の医者ですが、『女医』の方はクセの強い雰囲気で独特な感じの方なのですが、『夫婦』では後半は仲良くなっていく様子が、ホッとさせられます。

『夫婦』は全16話で1話90分程と長いのですが、見応えがあります。両方観られる方は両方を、片方だけとなると、やっぱ『夫婦』の方が面白いかもしれません。

最終的に、、、やっぱ人間である限り、自己中心的にはなるものなのでしょうか。ゲス夫はほんとゲスですが、奥様もやっぱ仕事一筋なところやプライドもあるし、また、浮気相手の女性も、彼を一途に思いますが、最終的に夫が奥様が忘れられない様子に苛立ち、身勝手甚だしい事を言っておりました。そして、浮気する人は、また繰り返す、、そこは真理なのかもしれません。。。

そうでした。すっかり忘れていた浮気相手の女性!このキャスティングも、なんか良いんです。これは両者共に良かったです。ベストキャスティングだったかしれません。

『女医』ではジョディ・カマーさん。

『夫婦』ではハン・ソヒさん。

ハン・ソヒさんは、このドラマで爆発的にブレイクしたらしいです。リラグマは、EXOのD.O.主演の『100日の郎君様』ですでに存知上げておりましたが。

NH農協銀行のCMに出ていたようです。大好きなカン・ハヌルさんと♥うらやましいっ!

JTBCの新ドラマ『知っていますが』には、先日はナビレラで活躍されていたソンガンさんと共演するみたいです。韓国でまもなく放送とか。Web漫画原作のラブロマンスドラマだそう。日本にも来るといいですね。

お2人とも、とにかく、やや童顔、ええところのお嬢さん風、無垢な雰囲気、世間知らず、このあたりがビターっとはまってくる雰囲気で、とても良かったように思います。今後の活躍にも期待ですね!

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