見出し画像

母の話

まさか母がバツイチで私が授かり婚と聞かされた時は
誰か友人のセンセーショナルな恋話でも聞かされてる気分で笑ってしまった。

例え倫理に従って生きているような立派に映る親、先生、大人でも掘り起こせば素敵なホコリも出てくる笑

ただ私が産まれなければそれ以降に続く弟や妹も居なかった可能性もあると思えば生命とはなんとも不思議で美しい!と思わずにはいられない。

きっと母も話すタイミングをずーっとずーっと抱えて生きてきたのだろう。
確か私の年齢が、20歳を超えていた頃だったと記憶している。私も一応恋愛もほどほどにしていたし、
話す母の姿勢が
何も隠さず、盛らず透明な気持ちをで伝えてくれたからスーッと
入ってきたのだと思う。

父に出逢ったのは職場で
実家住まいの世間知らず、恋愛知らず、礼儀知らず(新入社員なのに上から目線で指示を出す様な人すごく独特、間違いなく独特)
の父が母に惚れて、バツイチだと言っても、職場を変えても会いに来たらしい(ストーカーやん!💦)

そして推しに押されてお付き合いからのまさかの妊娠。
それから同居、出産、子育て、ブティック開業(鎌倉のバスガイドからのブティックは振り幅すごいな!)
など目まぐるしく環境が変わる中、我の強い私の子育てにはかなり手こずって悩んだらしい。
父と母はブティックを30年ほど必死になって守っていた。

その姿勢は娘の私の目にしっかりと焼きついている…
怠けた母を見た事が本当に無かった。
だからたまの休みの日パスタ屋さんでワインと煙草を燻らす姿は私をほっとさせた。

なんだかんだで時は過ぎ、私も結婚、花屋を開業。
不恰好に凄く支えてくれた。
私達夫婦へのかまいっぷりが凄すぎて今でも夫婦の語り沙汰になるくらい不恰好に愛を押し付けた母は
ある日突然あの世に旅立ってしまった。
同居していた妹によれば体調が悪いながらも前日まで床掃除をしていたらしい。
彼女は最後まで今を生きた!たから突然あの世に旅立っても後悔はきっとないだろう。

母よ!産んでくれてありがとう💕

3月8日の命日に心を寄せて

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?