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小説爆買いリスト(約15000円分)

一時帰国前、ずっと新刊の小説を買いたくてうずうずしていた。スマホのメモ内には長蛇の買いたい本リストが育成されていた。

帰国中、ブックオフと新宿の紀伊国屋書店にて思いを爆発させてきたので、紹介する。


ブックオフにて

宮島未奈「成瀬は天下を取りにいく」

昨今とても人気のある小説ということでずっと気になっていた。何より、何でもやると決めたら突き進んでいく爽快感で主人公成瀬のファンになる人が多いらしい。誤解を恐れずに言うならば、もし主人公が日本一!とか世界大会!だったら、キラキラして見えすぎてだめな自分と比較してしまう気がするが、地域愛の深いところがそういう単純な外から見える「経歴」とは別のベクトルで、こちらも素直に「ああなんて素敵な子なんだ」と受け入れられる。

宮島未奈「成瀬は信じた道をいく」

こちらが前作の第二弾。すでに出版されていたので同時に買った。
ところでこれを書くにあたり特設サイトをのぞいたところでようやく気付いた、私先に第二弾から読み始めてしまった。。。
なんか、あれ?もう高校生?みたいなタイムラグをなんとなく感じていたのだが、きづかず。
題名的に第二弾で満を持して天下取るのかなーとか勝手に思ってしまっていたようだ。この後すぐに一巻を読もうと思う。

群ようこ「こんな感じで書いてます」

私が文章を書くことに興味を持ったので、気になった一冊。
群ようこさんの書籍は「鞄に本だけつめこんで」という著者の青春時代と本をからめたエッセイを読んだことがあり、
その本のセレクトがなんとも独特で興味を持った。
今読んでいる最中だが、書く仕事で絶対に稼ぐ!といった力む感じが著者には無く、それでいて任された仕事は責任をもって取り組む姿勢、だからこそ独特な率直で飾らない文章が書けるのでは、と思った。

武田惇志、伊藤亜衣「ある行旅死亡人の物語」

どこか本を紹介されているSNSで(YoutubeかInstagramか)見かけて、以来気になっていた書籍。行旅死亡人、というのは簡単に言うと身元がわからない亡くなった方を意味する言葉であり、本作はある一人の行旅死亡人の身元を粘り強く調べていった記者たちのノンフィクションである。ノンフィクションを読むのはあまりないのだが、単純にどのように調べていくのか、なぜそこまで粘り強く追うのかが気になったので購入した。

窪美澄 「晴天の迷いクジラ」

こちらはChaptersという選書サービスの方々が運営するYoutubeチャンネル「書店員のごちゃっと本棚」にて紹介されていた作品。辛い人生を送ってきた女社長とその社員が死ぬ前にニュースで取り上げられた迷いクジラを見に行き、その道中でまた違うつらい人生を送ってきた女子高生に出会い、、という内容。実はこれを書いている間に読み終わった。ほぼ一気読みで、一気に窪さんファンになった。今後じっくりこの作品についても投稿したい。

新宿紀伊国屋書店

ブックオフに言った次の日、待ち合わせに早くついてしまったため、誘惑に見事に負けた。なんなら開店同時に入店した。(やる気満々)

川内有緒「パリの国連で夢を食う」

こちらもYoutubeチャンネル「書店員のごちゃっと本棚」にて見かけた作品。著者はパリの国連機関にて5年働いていた経歴を持ち、その間に出会った個性あふれる人や多様な文化を赤裸々に書いている。(読了済み)将来の職場は国際社会に貢献できる場所を目指しているが実際多文化の職員と働くことのイメージが湧かなかったため、即購入。

石田夏穂「我が手の太陽」

この著者はYoutubeチャンネル「ほんタメ」にて何度か紹介されており、それ以来気になっていた。書店に行き、石田さんの書籍を何冊か発見、その中でも気になったこちらを購入。溶接工の職人がスランプに陥る、という話で私的に職人さんに尊敬の念を抱いている部分があり刺さった。

山野辺太郎「いつか深い穴に落ちるまで」

こちらもYoutubeチャンネル「純文学Youtuberつかっちゃん」にて山野辺さんの別の作品を紹介されており、いつか読んでみたいと気になっていた作家さん。書店には三冊ほどありタイトルが独特なものもあれば、表紙絵が独特なものもあり、こちらの本はどのように展開されていくのか楽しみである。

アンデシュ・ハンセン「スマホ脳」

最近の悩みが、「スマホに時間を溶かされる」ことである。加えて、幼少期から集中すると指のささくれや唇の皮をむくという癖があり、この二つが合体した時永遠の負のループに入ってしまうのである。つまり、「疲れたからちょっと寝っ転がって休憩~」→「スマホでおもしろい動画を見る」→「知らないうちにささくれを剝き始める」→「気づいたときには自分でやめられない」→「休憩してたはずがより疲れている」
読書中も集中しているとささくれは発動するのだが、スマホはより「無為」な時間をすごした感があり自責の念にかられる。そのため、購入。現在読んでいる途中だが、スマホの悪い影響や止められない仕組みはわかるが、どうやめるのかを教えてほしい。。かも。多分かなり多くの人は長時間のスマホ使用はよくないと認識はしていながらやめられない(もはや依存レベル)という状態なのではないか。もう少し自分でも思索してみようと思う。

絲山秋子「絲的ココロエ ーー『気の持ちよう』では治せない」

「袋小路の男」「沖で待つ」などを読み、人の感情を素直に表現した文体が好きだなーと思っていた。書店で本棚の前に立った時にようやく知った、絲山さんも双極性障害に長年苦しんでいたことに。私自身うつの診断をもらったことがあったり(一応薬飲んでいれば今は特に困ってはいない)、友人が双極性障害に長年悩んでいたり、このような病がとても身近にある私にとって、絲山さんはどのように治していったのかとても気になった。
今読んでいる最中であるが、薬のほかにも自分をうまくコントロールする術を本当によくつかんでいらっしゃる印象であった。私も昨年からそのような自分専用tipsをつかむようになってきたので共感しまくりである。

黒柳徹子「続トットちゃん」

大学の外国語学部の図書館には「窓際のトットちゃん」と「トットちゃんとトットちゃんたち」があり、なぜだか「続トットちゃん」がおいておらず、ずっと買うと決めていた。黒柳さんのおいくつになっても、少女のような天真爛漫さを私は見習いたいなーとずっと思っている。

上田健次「銀座『四宝堂』文房具店3」

1,2巻は母に帰国前に送ってもらい読了済み、まだ出ていないと思っていたら、偶然3巻を発見。
私は文具もとても好きで、もっぱら紙ノート派である。
また、このシリーズは重さがない(重いのが悪いわけではなく、読書する時に重い本と軽い本を混ぜて併読する)ので、癒し効果がある。ので買い。

上橋菜穂子「隣のアボリジニ」

本好きの親友が教えてくれた作品。小学生か中学生の時に夢中になって読んだ「精霊の守り人」「獣の奏者」の作者が私の学ぶ社会学の分野の一つ、文化人類学の書籍も出されていたことに全く気付かずすぐに買うことを決めた。(後々調べると、上橋菜穂子さんは文化人類学の専門の方だそうです。考えれば、私が読んできた上橋さんの小説のその物語に吸い込まれる緻密さはご研究からきているのかな。。?!などと妙に納得してしまった)

おわりに

ほくほくで、また出国した私。大体1万5000円ほどかと思う。
一つの小さいスーツケースにはすべて買った本で埋め尽くされた。
空港でそのスーツケースによるトラブルがあったのはまた次回書きます~


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