りな@相互フォローさん大歓迎!

ラノベ系小説書きです。 有料なしでちょっとずつ更新してます。 よろしくお願いします。

桜と神様と千年の恋(62)

「はぁ⋯⋯はぁ⋯⋯っ」  海岸線まで全速力で走る。外灯がほとんどない狭い道だった。空が黒い雲で覆われているため、月明かりすらない。ついに、雨が降り始めてきた。ま...

桜と神様と千年の恋(61)

「ここだよ」  薄暗い石階段を降りた先。蘭丸は顔横のスイッチを押した。辺りがパッと明るくなり、宝物庫と呼ばれる部屋の全貌を照らす。 「すげえな⋯⋯」  部屋の広さ...

桜と神様と千年の恋(60)

「遅いじゃないか、セリカ」  背丈よりも高い門に取り付けられたインタ―ホンを鳴らしてすぐ、不満を存分に含んだ西園寺蘭丸の声がスピ―カ―から流れてきた。 西園寺家は...

桜と神様と千年の恋(59)

「あら、そこでボケっと突っ立ってらっしゃるのは、留年太郎様ではないですか」 「⋯⋯⋯⋯」  その失礼極まりない名前で呼ぶのは一人しかいない。肉まんの入った包みを抱...

桜と神様と千年の恋(58)

「え⋯⋯?」  声が震えた。 「お別れ⋯⋯?」 「そう。私達の恋人同士の期間は、これでおしまい」 「咲耶⋯⋯。なんで⋯⋯っ」  思わず、咲耶へと手を伸ばすが。 「!」...

桜と神様と千年の恋(57)

「⋯⋯いない」  灰色のどんよりとした空で、カラスが虚しく鳴いている。ひんやりとした風が辺りを包み込んでも、咲耶が姿を見せることはなかった。足元で、仔猫が鳴く。...