宅録でも音質が良くなる3ポイント : Podcaster
ポッドキャストが好きになる番組、ポッドキャストアンバサダー。
この番組は、Podcast ディレクターである新井里菜が、奥深い音声の世界をご案内していきます。
(この内容はポッドキャストでも配信しています)
毎月第2週は
さて、今回は「音質をどうよくするか?」というのがテーマです。
「最低限の音質は確保した方がいい」、こんな注意点、アドバイス、よく耳にしませんか?
私も同じで当初、音質をどうよくするためには、ある程度のマイクを買わなきゃいけないことか?と思っていました。が、実は音質を良くするためにできること、実はマイク以外の要素、「収録環境」も結構大きいんですね。
そこで、今日はそんな「音質を良くするための収録環境」についてお話ししていきたいと思います。
今回の内容は、収録スタジオなんかがなく、自宅や会社で収録している方や、賃貸でもできる収録環境探しにお役立ていただける内容です。
それでは、早速本編をお楽しみください。
よい音質とは?
さて、今回はポッドキャストの「収録環境」についてです。
「音質をどうよくするか?」これ、何をどこまで?どうしたらいいか?ポッドキャスターの持つ悩みの一つでもありますよね。
そもそも「よい音質」とは何か?というと、
まず、すぐ思いつくのは「雑音がない」ということかと思います。
ただ、実際雑音が入っていても、話し手の声がはっきり聞こえていれば、案外気にならなかったりしませんか?
それこそ、BGMで雑踏の音がバックに入った番組もあったりしますよね。そうなると闇雲に「雑音」がすべて悪いわけじゃない、と思います。
じゃぁ何が「よい音質」と考えてみました。
私にとっての今の答えは「リスナーにとって、話し手がリアルに横にいる」ように感じれば、「よい音質」なんじゃないかな、と思います。
ということで、ここからは、「よい音質」にするための収録環境、どうしていったらいいか?今回3つにまとめてお話ししていきます。
1.電化製品のスイッチをOFF
まず一つ目は、非常に具体的です。
電化製品のスイッチを消しましょう。
例えば、エアコン、空気清浄機、除湿機、換気扇、ここら辺、実は気づかないうちに結構長時間電源をつけてる電化製品だと思います。
ここら辺を切っていくだけで、背景の雑音が少なくなります。
後、おそらく収録する際にお手元近くにあるだろうパソコン。
これも、できるだけ冷やしておくと効果的。
パソコンのファンってありますよね。
長く使っていると、「ウィーン」ってなりだすやつ。
あれ、オンラインでZoomで収録している時なんかに鳴ってくる、と言うことあると思います。
灯台下暗しで私もよく雑音入ってました。
今は、そのファンがないタイプのパソコン、MACを使っているのでその心配はないんですが、もしファンが回るよ〜というタイプのパソコンで収録される場合、ここもチェックすると、不意に雑音が入ってしまう、と言うことを防ぐことができると思います。
2.狭い場所を探す
では次です。
次は、収録場所の選び方の話なんですが、できるだけ狭い場所を選ぶと効果的。
例えば、リビングダイニングよりも、1人部屋とか、会社なんかだと大きなホールや会議室ではなくって、小さなミーティングルームとか。
できるだけ扉が閉まる、小さな場所を探すのがおすすめです。
これで何がいいかというと、音が反響しにくくなります。
リスナー視点で言うと、先ほど言った「話し手がリアルに横にいる」感じに近づきます。
もちろん、普段の生活で、大ホールで大々的な講義を聞く、という場合はこういった反響は問題ないんですが、ポッドキャストというと、やっぱりリスナーはヘッドホンで1人で聴いているシーンが多いと思います。
となると、この1人に向けて大ホールで話しているような反響音というのは、なんとなくマッチしない気がしてしまいます。
なので、リスナーが聴いているシーンを想像しても、こうした反響が多いところではなく、反響が少ない場所で収録する、というのは一つ聴取体験としても上がるポイントではないかなと思います。
3.布を使う
さて、最後3つ目です。
これも先ほどの「反響を少なくする」ことににつながる方法です。
ズバリ布を使う。これ、賃貸でもできます。
実は、今私が賃貸じゃなければ買いたいのが「吸音材」。音の反響を抑えてくれるというもので、最近はタイル式で手軽に好きな箇所にだけ壁に貼れるようなものが売っていて、自宅に収録環境を作ることができる優れものです。
ただ、賃貸だとなかなか難しい。後、会社で収録する場合も、ちょっと会議室に一部分だけ吸音材貼る、というのもなかなかしずらいかもしれません。
となった時にできること。布です。
例えば、部屋に窓がある場合、カーテンを閉めましょう。窓があると結構反響するけど、布を一枚かますだけでも音質変わります。
後、机の周りに例えばクッションとか、ブランケットなどを周りにおいてみます。これでも結構布が吸音材の役割をしてくれて、声がクリアに収録できることにつながります。
これ、個人的には劇的な変化がありまして、今私のマイクの横には、使わなくなったソファーの大きなクッションが何個もあります。
それこそ、先日、News Connectの収録を滞在していたホテルでしたエピソードがあったんですが、そこでは布も少なく、窓も障子で、マイクも普段とちがって、結構個人的には結構音質が違いました。
やはりそういった収録環境が変わるだけで、ずいぶんと自分が目指す音質に近づける気がしています。
ということで、今回は「よい音質」にするための収録環境、どうしていったらいいか?、3つにまとめてお話しいたしました。
4.エンディング
さて、今回は、Podcaster といことで「音質を良くするための収録環境」というテーマでお話をしてきました。
どうだったでしょうか?
当たり前ですが、電化製品を聞いたり、狭い部屋を選んだり、カーテン閉めたり、結構身近なところでも結構音質が変わります。
私もクローゼットの中で収録したりもしていますし、実はプロでも、コロナ禍でスタジオ収録できない時は、布団の中やクローゼットでタオルかぶって収録していたという話も多く聴きました。
私が目指すのは、やはり「リスナーさんにとって、話し手がリアルに横にいる」ように感じれてくれる音質です。
このリスナーの皆さんも、お住まいの環境とか、引越し先とか、それぞれいろんな環境で収録する場面があるかと思いますが、一番自分がよいと思う収録環境探しに、今回のポイント使っていただけると嬉しいです。
今後も、毎月第2週目は、こうした配信者目線で気になるトピックをお届けしていきたいと思います。
さて、次回第3週目は
ぜひお楽しみに。
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