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たまには音楽について語ってみよう の話

昨晩我が家で忘年会が開催され、友人がそのまま泊まって行ったこともありこんな時間の投稿となります。楽しかった。。
4種類のボードゲームをやったのですが大変に盛り上がりました。
(Dixit, ゴキブリポーカー, インサイダーゲーム, ワードバスケット)
どれもおすすめなので、何かの機会があればやってみてください。


さて、知らないものを見た時に、何がすごいのかはわからないが、なんとなくそれがすごいということはわかるといった感覚を持つことってありますよね。
最近はサッカーが盛り上がっていますが、トッププレイヤーのプレーを見れば華麗なボール捌きがすごいとか僕のようなサッカーに関心を向けてこなかった人はそういうレベルで捉えると思いますが、少しでも齧ったことがある人はフィジカルが強いとか言い出したり、チーム競技ならではの視点から、視野の広さを感じさせるプレーなどに目が向いたりするのかなと思います。

この例のように、ある分野で一流とされるものについて、それがなぜ一流であるかを理解するためには、観測する側も対象への深い理解が必要ということが言えると思います。
専門家でもない限りは、基本的に観たり聞いたりしてそのものを楽しむことができればそれで十分かなと思っていますが、より深く触れることによる別の楽しみを見出すとそれが趣味や特技につながっていくのかなと思いますので、子育てをされている読者の皆様は子供が何か興味を持ち始めた時、それをたくさんやらせてあげるのに加えて、新しい知見を得られるような工夫(解説本を与えるなど)もまた良いのではないでしょうか。
私は音楽を齧ったことがあり、自身で演奏・作曲した経験もあるので今日は音楽について取り上げ、読者の皆様方に音楽を聴く時の新しい視点を提供できたらと思います。

音楽を構成する3要素というものをご存知でしょうか。
リズム、ハーモニー(コード)、メロディとされています。それぞれがどういうものかって感覚はおおよそみんな持っているのではないかと思います。
リズムだったらロックやパンクは早くて、ジャズはシャッフルがあって、ヒップホップは体を縦に揺らすのにちょうどいい感じとか。
ハーモニーだったら、ジャズのコードはなんかエモいとか、最近流行りの女性ボーカルの曲は丸の内サディスティックのコード進行が多いとか(YOASOBI、ずっと真夜中でいいのに、YAMAなど)。
メロディは歌ってて気持ちいとか、ちょっと暗いイメージとか。

この3要素が音楽の全てかと言われるとそうではなく、飽くまで構成要素であります。
その要素を集めてどのように構成するかとか(例えばJPOPではAメロ、Bメロ、サビという構成が多い)、どの楽器の音色を選ぶかとか、はたまた演者のテクニックで強弱をつけたりビブラードを効かしたりなど表現力の要素も加わってきて曲はできています。

洋楽や最近流行りのKPOPはリズムを重視した音楽が主流であるのに対して、日本ではやる音楽はメロディ重視であることが多い傾向にあります。世界で2位の音楽市場であり国内消費で十分であることと、その市場ではカラオケが業界の成長を助けていることでメロディ重視の傾向になる必然性があったからです。それは音楽の構成にも現れていて洋楽は同じコード進行をずっと繰り返す楽曲が多く、サビという概念がなく変わりにコーラスという考え方(サビというかBメロというかって感じ)で曲全体としてのノリの良さを重視した構成であるのに対し、JPOPはメロディとしての緩急が重視されるためサビを欠かさない構成になります。
その盛り上がりを作るためのコード進行の展開やメロディのキャッチーさがJPOPの特徴であり凄さなのかなと私は思います。

こちらの曲は私が初めて作曲した曲です。
リズム、コード、メロディのどこから決めたかというと、僕はギター弾きなのでコードから決めることが多いです。そのコードを適当に奏でながら鼻歌を歌ってメロディを完成させていくというやり方で作っています。そのメロディが一番雰囲気として良さそうなテンポにして曲の叩き台を作っています。

作曲時の考え方ですが、僕はベースラインクリシェというコードの表現が好きでそれをふんだんに使った曲にしようと思いました。
クリシェというのはコードの構成音を固定したまま構成音の一つを移動させていく進行になります。
ベースラインクリシェの例で言えば例えばMegadeathのComing Home

ギターの音は同じ音が鳴り続けて低い音が変わっていく様子がわかりますよね。
メタルやハードロックのバンドがたまにこういうバラードやると必ず名曲になる説ある(ex. To Be With You / Mr.BIGとかMore Than Words/Extreem)
RADWIMPSもよく使っている手法です。

逆にベース音固定でそれ以外のハーモニーが移っていくという進行もあります
例えば2020年にお亡くなりになられたハードロックのスターVan HalenのJUMP

ベース音がずっと同じ音がなり続けたまま、シンセの音が移動していく様子がわかると思います。改めて名曲。ありがとうVanHalen

あとはコードの構成音の中の一音が徐々に下がっていくクリシェ。一番スタンダードな使い方の例をみれば中島みゆきの糸という楽曲の「織りなす糸はいつか誰かを〜」の部分はクリシェによって絶妙な哀愁を感じさせる表現となっていたりします。
専門用語で言うと3rdの音がそのコードの明るさを決めるのですが、この3rdの音を半音ずつずらしていきメジャーコードからマイナーコードへと階段を降りるように暗い雰囲気に持っていくのがこの哀愁を生む正体だったりします。

うん、クリシェいいよね。
クラプトンのTears in HeavenとかドリカムのLOVE LOVE LOVEとか、哀愁を作りたい曲のここぞと言う場所で使われています。

僕の作る曲も大抵暗く哀愁が出てしまいます。
これはまた別の理由からで、もともと好きな音楽ジャンルがブルース系ということもありマイナースケールで曲を作りがちだからです。
スケール(=音階)で大体の曲はある決まった音階の音だけを使ってメロディは作られます。
例えばCメジャースケールは ドレミファソラシド、Gマイナースケールはソラシbドレミb ファみたいな感じ。曲に暗さを感じたら「マイナーだねぇ」明るく感じたら「メジャーだねぇ」というとちょっと玄人感が出ますので、試してみてください。ライブハウスでやると恥をかくのでやめた方がいいと思います。

こちらは当時所属していたiRashというバンドのボーカルに歌ってもらったものです。ボーカルが歌うとその人の表現力によってまた違う雰囲気になったりするので、椎名林檎が歌う人をイメージして曲を作るって話もなるほどなーと思いました。


といった感じでコード進行の一つの技法を紹介したわけなのですが、こういった知識を持っておくと自分が曲を聴いた印象が知識に裏付けられるのでより一層音楽が楽しくなるかもしれません。

コードとか展開とかエグいのが米津玄師なのよ。。。

終わり

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