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安楽に死ぬことを選択できる世界になったら。#創作大賞感想

個人的な思想としては、私は安楽死に反対です。

鈴木蝶太郎さんの「死神のいない時間」は、安楽死が法律で認められた時代の日本が舞台。その安楽死の手続きのための役所で働く主人公。
人が、もう治らないとわかっている病の中で苦しみながら死んでいくことと、安楽な死を自分で選択できること。どちらが幸福か、なんて明確に言えるわけもないし、答えもない。でも、そこに少しでも寄り添う人もいれば、安直な勘定で動く人もいる。まわりの感情を肌で感じて死を選ばざるを得ない患者もいる。生きることと死ぬこと。いろんなことを考えさせられる小説でした。

私は、安楽死には反対です。安楽死は、医療の怠慢です。これは、私の個人的な考えだから、ほかの人がどう思うかは別ですし、十分に議論されるべき問題だと思うけれど。もともと医療に携わっていた自分としては、死を選ばなけらばならないほどの苦痛を取り除けない状況は、医療の怠慢です。死を選ばなくていいように、安楽生を過ごせるようにするのが、医療の仕事だと思っています。


いろんなことを考えさせてくれる小説でした。おもしろい小説をありがとうございました。

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