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「コミュニティマーケティング」とは?

#コミュラボ の第9回イベント今回のテーマは「コミュニティとマーケティング」。

そしてゲストがあの小島さんと聞き、骨折後初の公の場に出かけてまいりました。

私は本業で「マーケティング」副業的に「コミュニティ」に携わってきたので「マーケティング」も「コミュニティ」も私の中の大きなタグの1つ。
そしてその両方をおひとりで体現されている小島さんはあこがれのお一人です。

小島さんは日本最大規模のクラウドコミュニティ「JAWS‐UG」を発足させ、軌道の乗せたのちコミュニティマーケティングの実践者を増やすコミュニティ「CMC_Meetup」を立ち上げたコミュニティ界の第一人者。

著書「ビジネスも人生もグロースさせる コミュニティマーケティング 」でも有名ですね。

そんな小島さんの「コミュニティマーケティング論」をおすそ分けご紹介します。


1.「コミュニティおじさんではない」

のっけから何なのですが、ご本人曰く「私はコミュニティおじさんではない。オールラウンダーマーケターだ。」とおっしゃっており、確かに今回もお話の半分くらいはマーケティングの話が多く、小島さんのコミュニティ論はしっかりとしたマーケティング理論がベースになっていて、非常に論理的で明快でした。

2.マーケティングとは「行動変容をどう起こすか」

小島さんのマーケティングの定義は「行動変容をどう起こすか」。
マーケティングは全員を相手にしてはいけない、どこにアプローチするか決めるのがマーケティングであると。

ここで大事なのは全員を相手にしないということ。
ただ人を集めても「帰属意識」がなければ「なんちゃってコミュニティ」だとおっしゃってました。

良くオフラインイベントである「ピザとビール」は重要ではない、特典をつけるとかえって自分ごと化できなくなるので良くないとのことでした。

これ、企業運営コミュニティであるあるなんですよね・・・なんなら集客施策あるあるでもありますが・・・(笑)

その場限りの集客なら良いのですが「コミュ二ティ」として持続させるには良策とはいえないようです。


3.コミュニティ設計上のポイント

コミュニティと一口に言っても様々。
ここでは従来の「地域軸」のコミュニティではなく「関心軸」で集まるコミュニティの設計・運営上のポイントをまとめました。


広げたいのか深く掘りたいのか方向性を決めるのが重要

なぜなら目指す方向性でマネジメントする人のスキルも変わってきますし、外へのアウトプットへの意識も違ってきます。
逆に深くするには秘密結社のようにもっとハイコンテキストに持っていくことになり外へのアウトプットにはそれほど意識をしなくてもよくなります。

ただし、コミュニティ設計のフェーズで初期のリーダー育成の段階においてはオープンでなくてもクローズでもよいとのことでした。


ワナビーズだけ増えると壊れる

顧客コミュニティの構成員をタイプ別に分けるとだいたいこのような構成になることが多いです。

リーダー5%(商品・サービスのファンかつアウトプットできる人)
フォロワー15%(ロールモデルのアウトプットをすぐフォローできる人)
ワナビーズ80%(興味はあるがインプットのみ。当面はアウトプットもフォローもしない人)

圧倒的多数8割はワナビーズが占めます。コミュニティの熱量はリーダーとフォロワーの「ファーストピン」と呼ばれるひとたちが鍵を握っています。

なのでワナビーズだけ増えるとバランスが崩れてコミュニティとして崩壊しやすいそうです。

さらにワナビーズが実践者になる道筋をどうつくるか、「自分ごと化」し実践する人が増えることが大事になってきます。そうするとコミュニティで自走化出来る人が増えどんどん自分ごと化が進んでいき、良い循環が生まれます。

そしてこの循環が上手く回るように設計し、運用するのがコミュニティマネージャーの仕事。よく勘違いされますが、コミュニティマネージャーとリーダーは役割が違うんですよね。

コミュニティを大きくするのはどうすべきか?

日本でBtoBのビジネスモデルでコミュニティをグロースするには以下の3点が重要になります。

・コンテキストファースト(人を集めてから関心軸を設定するのではなく、最初から設定すること)
・オフラインファースト(特にBtoBでは最初の火種を作るのに大事)
・アウトプットファースト(アウトプットしないと熱量が伝播しない)

マーケティングは再現性が大事なので複雑性は排除した方がよく、関心軸もシンプルにして人を集めた方が良いともおっしゃってました。


コミュニティマネージャーの資質

さて、それではコミュニティを設計し、運営するコミュニティマネージャーの資質として大事なことは何でしょうか?

1. 人に好かれる
2. マーケティングスキル
3. 会社へちゃんと要求できること(これは会社管轄コミュニティの場合)

金銭的報酬もない中で人に動いてもらわなければならないからハイスキルが必要。人生経験の浅い人にはむずかしい。社内調整も上手でないといけない。

そして2.3.は教えることが可能だけど1.だけはどうにもならないとおっしゃってました。

自分に#をつけて発信しよう!

ツイッターはアウトプットにちょうど良いからどんどんツイートすべきとおっしゃる小島さん。本当に何回も #ファーストピンをねらえ  でツイートするように私たちに繰り返してらっしゃいました。

そして自分に#をつけるのも重要で 仮)にすれば何回でもブラッシュアップすれば良い!とも。なるほど、これなら気軽に自分に#付けてツイート出来ますね。

すると普段めったにツイートしないメンバーまでもツイートするという事象が起き、「行動変容」を促す「施策」をまさにご自身で体現してみせたのが印象的でした。
(もちろん私も#目指せ学ぶおばあちゃん(仮)でツイートしました)

4. やはりマーケターでした

コミュニティと言っても多種多様な形がありますが、「コミュニティマーケティング」と銘打ってる理由はコミュニティを通じてビジネスをグロースするのが目的で、コミュニティそのものを維持するのが目的ではない、とおっしゃったのが非常に腹落ちし、確かそれはマーケティングの一種だと納得しました。

小島さんはやはりコミュニティおじさんではなくマーケターだということですね。

おかげでコミュニティ設計・運営に関して大分整理出来て非常に学びがあり、しかも実践的な内容でした。

小島さんの「ビジネスも人生もグロースさせる コミュニティマーケティング 」はマーケティングの本質を突いた良書なのでコミュニティもそうですがマーケティングに興味ある方に特におすすめです。

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