Classic Jungianについて

「PDBになんか新しいの追加されてる〜‼感動‼」という話はしましたが詳しく説明はしなかったのでここに大体の説明を書いておきます(遅っ


Classic Jungianって何?

簡単に言えば、MBTIやソシオニクスの原型となった『ユングのタイプ論』です。
『Classic(=古典的)』とは(たぶん)そういう意味です。


MBTIとは違うの?

PDBにはMBTIと混同して考えてる人が多くいますが……
理論としては別物です!!

Classic Jungianはその名の通りユングの理論で、MBTIはClassic Jungianをもとにマイヤーズとブリッグスが再構成した理論なので(見かけは似ていますが)全く別物です!!
「J/P指標が追加された」と言われる方がMBTIでJ/P指標が追加される前のものがClassic Jungianです!


理論的な違い

【外向(E)/内向(I)の違い】

MBTI:
外向→自分の外側からエネルギーを得る
内向→自分の内側からエネルギーを得る

Classic Jungian:
外向→客観的(同じものとして他人と共有される視点を重視)
内向→主観的(自分だけの視点を重視)

なので例えばSiならMBTIでは『内部の感覚的なもの=体調、感覚的なデータ(記憶など)』になりますが、Classic JungianではSiは『主観的な感覚=感覚的な体験(Se的なもの)により引き起こされる二次的現実』になります。(この表現が伝わるかどうか分からないけど『二次的現実』というのが最もユングSiに近い表現。)


【具体的/抽象的】

MBTI:
具体的
=感覚(S)
抽象的=直観(N)

Classic Jungian:
具体的
=外向(E)
抽象的=内向(I)

「得た情報を自分の中で解釈した状態で取り込むこと」はMBTIでは「ありのままにとらわれない=N」になりますが、Classic Jungianでは「外界のものを自分の内部で変化させた形で受け取る=I」になります。そしてこれが『空想=Iか?Nか?』という疑問が起きる原因だと思います。空想はMBTIではN(Siも?)、Classic JungianではIに該当します。なのでNeユーザーはMBTIでは空想家のステレオタイプとして説明されますが、Classic JungianのNeは外向機能なので客観的(=他人と自分の中での隔たりがほとんど無いので受け入れられやすい形;言い換えれば『誰にとっても分かりやすい発想』)になります。
それから、例えば「黄色っぽい絵だ」といったような全体的な色味で捉える事はMBTIではN(Ni)(=全体像の把握)に該当しますが、Classic Jungianでは感覚(S)(=絵を認識すること)に基づく主観(I)(=印象を捉えること)なのでSiに該当します。

これによって、単なる『MBTIタイプ=ユングのタイプ』だけでなく、MBTIでENxx→ユングで内向型、MBTIでISxx→ユングで外向型、MBTIでINxx→ユングで内向感覚型
という組合せも起こり得ると考えられます(……が、実際見たこと無いので正確な所は分からない)。



心理機能の違い

それぞれの心理機能(正確には『心理的タイプ』という呼び名)については以下の記事が参考になると思います。


上記には記されていませんが、基本的にClassic Jungianでは『Se→ES』のように(E/I→S/N/T/F)の順序で記述します。

Se-dom=ES(外向的感覚型)
Ne-dom=EN(外向的直観型)
Te-dom=ET(外向的思考型)
Fe-dom=EF(外向的感情型)
Si-dom=IS(内向的感覚型)
Ni-dom=IN(内向的直観型)
Ti-dom=IT(内向的思考型)
Fi-dom=IF(内向的感情型)
この8つのタイプが基本となります。

MBTIとユングの心理機能は別物なのでMBTIの主機能からユングのタイプに直接変換せずに各タイプの説明を読んでからタイプを決めることをおすすめします!!


Classic Jungianでは更に16のタイプに分ける事ができます。

Se+T→ES(T)/SeTe
Se+F→ES(F)/SeFe
Ne+T→EN(T)/NeTe
Ne+F→EN(F)/NeFe
Te+S→ET(S)/TeSe
Te+N→ET(N)/TeNe
Fe+S→EF(S)/FeSe
Fe+N→EF(N)/FeNe
Si+T→IS(T)/SiTi
Si+F→IS(F)/SiFi
Ni+T→IN(T)/NiTi
Ni+F→IN(F)/NiFi
Ti+S→IT(S)/TiSi
Ti+N→IT(N)/TiNi
Fi+S→IF(S)/FiSi
Fi+N→IF(N)/FiNi

見て分かる通り、MBTIでは補助機能は主機能とE/Iが逆ですが、Classic Jungianでは主機能と補助機能のE/Iは同じになります。
ESTPならSe-dom/Ti-auxですが、ES(T)はSe-dom/Te-auxになります。
これはなぜかというとMBTIでは『タイプダイナミクス』という「外向機能が働いている間にも無意識下で内向機能が同時に作用し、内向機能が働いている間にも無意識下で外向機能が同時に作用する」という考えがありますが、Classic Jungianでは「人は必ず外向と内向のどちらかを持っている」という考えがあるので外向型が内向機能を使えたり内向型が外向機能を使えるという考えはありません。Classic Jungianではまず先に『E/I』を決めてしまうので。




タイプの決め方

Classic Jungianにおいては、重要な順に「E/I > S/N/T/F(8タイプ)>サブタイプ(16タイプ)」になります。
エニアグラムでウィング含めた18タイプや生得本能含めた27タイプより基本9タイプを見分ける方が重要なように、Classic Jungianではサブタイプ(括弧の中の文字を含めた16タイプ)よりも基本8タイプが重要になり、それ以上に外向/内向の区別が重要になります。
なので、例えば私は16タイプ全体の説明ではIS(F)とIF(N)の両方に当てはまりますが、IS(F)はベースが内向感覚でありIF(N)はベースが内向感情なので『感覚>感情』の私はIS(F)ということになります。

タイプを決める順序としては、
①外向(E)か内向(I)か
②合理タイプ(T/F)か不合理タイプ(S/N)か (※)
③合理タイプならT/Fのどちらか、不合理タイプならS/Nのどちらか
④サブタイプ(合理タイプならS/Nのどちらか、不合理タイプならT/Fのどちらか)

……となります。
※合理タイプは判断を優先し、常にその基準に従っていることを確認し、新しい情報をすぐに精査します。不合理タイプは知覚を優先し、とにかく情報を受け取る事を重視し、判断を先延ばします。

私の場合では、
①他者と共有可能なものよりも自分だけが持つものに興味があるから内向型(I) →Ix(x)
②判断よりも情報収集を優先するので不合理タイプ →①の『内向』と組み合わせて、IS or IN
③物事がどう進むかや何が秘められているかよりも「そのものの状態」に焦点を当てるので感覚型(S) →IS(x)
④利益や理にかなっているかどうかより自他がどう感じるかを判断の基準にするのでサブタイプは感情(F) →IS(F)
……というようにタイプを絞っていきます。

もしかすると、①→②→③をやるよりも各8タイプについて読んで一気に決めた方が簡単かもしれません。S/N/T/Fの中で迷ったら②を考慮してください。
ただ、①〜③をすっ飛ばしていきなり④から決めること(8タイプが決まっていないのに16タイプを決めようとすること)だけはおすすめしません。

8タイプの判断のためには参考として診断テストもいくつか存在するので下にリンクを貼っておきました。



Classic Jungianに関するリンク

8タイプ

上記でも載せた、8タイプについての説明。


これはMBTIについても書かれてる(けど見る限りユングっぽい)


全文はここから。(英語)

↑の要約は↓



16タイプ

16タイプについて書かれているのは英語のものしかない。


ここの各ページのコメント欄にもClassic Jungianの16タイプについて説明がある。




診断テスト

8タイプの診断テスト

https://16test.uranaino.net/entertain/jung


16タイプの診断はこれのみ(英語)




個人的には……、正直言ってMBTIよりもClassic Jungianの方が好きです。
某INFJ()と某INFP()は『内向感覚』の定義を捻じ曲げたので……(怒)

余談ですが、ユングの妻は内向的感覚型らしいです。内向感覚って身近にそういう人が居ないと分かりにくいものなんでしょうね。怒ってませんよ(笑)(内向機能全般そうだと思うけど。特にSiなんて内向知覚なのに外向判断みたいなステレオタイプ出来てるし。)

Classic Jungian好きすぎてMBTI嫌いになりそう……。

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