ノート向け歯

歯は大事~抜歯+骨造成手術~

8年ぶりの歯医者の3回目にして、約1時間におよぶ抜歯+骨造成の外科処置を受けてきた。たかだか歯一本の処置だけれども、全身麻酔の眠った状態で手術が済んだらいいのにと思う。口は、術中、開けておくための強制器具はないものだろうか。それくらい我慢する。

歯を抜いてしまうのに、何のための骨造成手術(しかも保険適用外)なのか。いろいろ調べていくうちに、なんだかわからなくなり、再度教えてもらおうと電話を入れたが、「当日、院長が直接、お話します」ということで迎えた当日。「電話では、誤解もありますから」といって、紙に書いて丁寧に説明をしてくれた。

左下6番

抜いたのは左下奥の方の歯で、「左下6番」と呼ばれる。歯を抜いてしまうと、隣合う歯がやせ細ってしまうため、次の処置となる①入れ歯②ブリッジ③インプラントのいずれの選択にせよ、土台となる骨を再生しておいた方がよい状態が保てるということだった。骨造成という処置は10年くらい前から広まっているらしい。

一方、問題点としては、処置後の内出血のほか、唇の違和感(麻痺やしびれ)が10年くらい続くことがまれににあること。予測を下回り、組織が十分に再生しないことも。

こうした説明を受け、自分なりに納得できたので、手術がスタート。大きなゴーグルをつけ、その上からタオルをかぶせられ(口だけ開いた状態)、滅菌の重いエプロンを首から下につけられ、この時点でもう涙目に。

麻酔チクリ。キーンキーン、シューシュー。この音で恐怖度マックス。「(抜く歯は、虫歯で腐っているので)ひっかけるところがありませんね」という先生。恐怖心あおってどうする!ともいえず。しばらく圧力がかかって、耐えて、ようやく「きれいに取れました」

次の骨造成。パチパチ、パチパチ。いきなり焦げた臭い。パチパチ、パチパチ。骨再生のための詰め物を充填。糸で縫い付け、引っ張られ、パチンパチンと切る音。

脱脂綿を噛んで止血。止血が確認できた段階で終了。

「大丈夫だった?」

待合室に戻ると、「大丈夫だった?」と母の第一声。そう、この日、母は付き添ってくれた。大の大人なのに母の付き添い。ありがたい。

「遅くなるから、一人で大丈夫だからね」と前日に話しておいたのに、電話をすると、すでに最寄り駅に着いて待っていてくれた。この日は、母が定期的に通うプールの日。家で休まずに、駆けつけてくれたのだ。

「気絶しないか心配だからよ」と冗談ぽくいうが、私の歯医者嫌いを知っているので、半分、本当にそう思っているふしがある。「いつも病院に付き添ってくれているのだから、今日はママが付き添う番よ」

帰宅すると、先に帰っていた夫が、「今夜はまちがいなく痛むから、痛み止めを飲んで、早めに休んだほうがいい」と、いつになく気づかってくれ、なよなよと崩れた。

早めに休むと、夫曰く「ごうごうと深い眠りだったよ」そして、いつもの鼾という音つきだったらしい(本人自覚なし)





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